そのフィードバック、もったいない!デザインを見るときに忘れてはいけない視点とは?

ホームページ制作を進めていると、デザイン案やワイヤーフレームといった“目に見える成果物”が届くタイミングがあります。いよいよ形になってきた実感が湧き、担当者としても「ここはこうした方がいいのでは?」「もっと派手にした方が目立つかも」といったアイデアが自然と浮かんでくるものです。

ですが、その「ちょっとした修正指示」──本当に“ユーザー目線”に立ったフィードバックになっていますか?もしかすると、見た目の印象や自社の好みに偏った判断になっていないでしょうか。

Webデザインとは、単なる“絵”ではありません。ユーザーの行動を促すために綿密に設計された「導線」「構成」「ストーリー」があり、見た目以上に裏側の意図が詰まった成果物なのです。

本記事では、デザインを見るときに忘れてはいけない「本来の視点」について、Web制作会社と協力して成果を最大化するための考え方をお伝えします。

デザインは“絵”じゃない。そこには「設計意図」がある

「もう少し色味を明るく」「写真を大きくして」「文字を詰めて見出しを強調して」──これらはよくあるフィードバックですが、その指摘は“デザインの見た目”だけを見て判断していないでしょうか?

Webサイトのデザインは、ただのビジュアルではありません。「誰に、何を、どう伝えるか」という情報設計をもとに、ユーザーが迷わず情報にたどり着き、最終的なアクション(お問い合わせ、申し込み、採用エントリーなど)に自然と進んでもらうよう導線が設計されています。

つまり、配色や文字の大きさ、配置や余白には、すべて「理由」があるのです。「なんとなく派手に見える」「もう少しインパクトが欲しい」ではなく、「このターゲット層に、このタイミングで伝えるには、これが最適」というプロの視点が詰まっているのがWebデザイン。

もし違和感を覚えたら、「なぜこの配置なのか?」「どういうユーザー行動を想定しているのか?」といった、“意図”を聞いてみる姿勢を持っていただくことで、プロの提案に納得できるはずですし、より良い修正案にもつながります。

よくあるNG例|「見た目」で判断されてしまうフィードバック

せっかく設計意図をもとに丁寧に組み上げたデザインでも、「第一印象」だけで判断されるフィードバックがあると、クリエイティブ全体の軸がブレてしまいます。特にWebサイトにおいて、よくあるのが次のようなフィードバックです。

  • 「なんか地味じゃない?もっと派手にできない?」
  • 「トップページに写真をもっと入れて華やかにしたい」
  • 「この見出し、もっとドーンと目立たせて」
  • 「テキストが多くて読みにくそうだから画像でごまかしたい」
  • 「ここの文章、考えるの大変だから適当にイメージ画像で埋めちゃって」

これらはすべて“視覚的な印象”のみで評価された結果の発言です。しかしWebサイトの本来の目的は、「情報を正しく伝え、行動を促すこと」。一瞬の見た目で印象を良くしても、その先に進んでもらえなければ意味がありません。

とくに「見た目だけの判断でストーリーを崩す」ような改変は、ライターやディレクター、デザイナーのモチベーションを大きく削ぐ要因にもなりえます。プロが「情報設計」や「導線設計」を考え抜いた末に生まれた構成を、一言で覆されるのは非常に残念なことです。

もちろん感覚的な意見がすべてNGではありませんが、「なぜそう見えるのか」「何を感じたのか」を深掘りし、“感覚の裏側”を言語化して伝えることが、建設的な対話への第一歩です。

フィードバックの前に確認したい5つのポイント

「ここ、もう少し目立たせてほしい」「なんだか印象が弱い気がする」など、デザインに対する感想はとても大切です。しかし、フィードバックを伝える前に少しだけ立ち止まり、「何をどう改善したいのか」を整理してみることで、制作者との対話がスムーズになります。以下の5つのポイントを参考にしてみてください。

  1. ① このページの目的は何か?
    問い合わせを増やしたいのか、採用エントリーを促したいのか、会社の信頼感を高めたいのか。
    目的によって、優先すべき導線や見せ方は大きく異なります。
  2. ② 誰に向けたページか?
    初めてサイトに来た人?それとも既に情報収集をしている人?
    想定されているターゲットによって、表現のトーンや情報量は変わります。
  3. ③ 伝えたいことは「何」で、なぜそれが大事なのか?
    主張したいポイントが明確でないと、「とりあえず目立たせる」ような安易な装飾になりがちです。
  4. ④ ページの“流れ”の中で、どこに違和感があるのか?
    単体の見た目ではなく、ページ全体の構成や導線の流れを意識して確認すると、課題が明確になります。
  5. ⑤ 感覚的な違和感を言語化できるか?
    「なんか変」は悪いことではありません。ただし「どこが」「どう感じるのか」を言葉にできると、制作者も意図をくみ取りやすくなります。

こうした視点でフィードバックを整理すると、単なる「見た目の好み」ではなく、目的に沿った改善案として前向きに受け取ってもらえます。
制作者との「チームワーク」を意識することで、より良いアウトプットへとつながります。

修正依頼の“伝え方”で、成果は大きく変わる

「この写真をもう少し大きくしてください」「この色、なんとなく好きじゃないです」――デザインに対する率直な意見を出すことは大切ですが、その“伝え方”次第で、成果物の質は大きく変わります。せっかくの修正依頼が、ただの「好みの押し付け」や「制作側の混乱」を招いてしまってはもったいないのです。

伝え方のNG例

  • 「なんか地味だから派手にしてほしい」→ 何をもって地味と感じたのか?が不明
  • 「とにかくもっと目立たせたい」→ どの要素を、どのように目立たせたいのかが曖昧
  • 「赤じゃなくて青にして」→ 単に「好み」だけで変更することで、全体設計とずれる可能性がある

伝え方のGOOD例

  • 「この部分は新規顧客の獲得に直結するので、視認性を高めたい」
  • 「文章が多いので、ユーザーが読み飛ばさない工夫を入れたい」
  • 「この表現が一部の業界の人に誤解されるかもしれない」

修正依頼の際は、「違和感のある部分」「なぜそう感じたのか」「ユーザーにどう伝わってほしいか」など、“目的”と“背景”をセットで伝えるようにすると、制作側も意図を汲み取りやすくなります。

デザインは、単に見た目を整える作業ではありません。成果を出すための戦略的なツールです。だからこそ、修正の際には「なぜ変えたいのか」「どう伝えたいのか」というビジネス視点を交えた対話を心がけてみましょう。

「一緒につくる」姿勢が、クオリティを引き上げる

ホームページ制作は、「発注者が頼み、制作者がつくる」だけの一方通行な関係ではありません。むしろ「一緒につくる」という共同作業として臨むことで、デザインやコンテンツのクオリティは大きく向上します。

特に、企業の魅力や強み、業界ならではの空気感や顧客層への理解など、発注側にしか語れない情報があります。それをどれだけ共有できるかが、Web制作の成否を分けるポイントです。

共創のメリットとは?

  • 制作側が課題意識を共有できる → 本質に迫る提案がしやすくなる
  • 情報の行き違いが減る → 無駄な修正やすれ違いを防げる
  • アイデアの掛け算ができる → 思いもよらない表現にたどり着けることも

もちろん、全部を一緒に決める必要はありません。「ここだけはこだわりたい」「ここは任せたい」など、バランスのとれた分担と、信頼に基づく対話が理想的です。

そして何より大切なのは、「良いものを一緒につくる」ための前向きな姿勢。制作会社やデザイナーも、その気持ちに応えようと最大限の力を尽くします。
この協働の姿勢こそが、Webサイトの成果につながる最強のクリエイティブチームをつくり上げるのです。

アトラボでは、UXと情報設計を重視した“本当に伝わる”デザインをご提案します

株式会社アトラボでは、見た目の華やかさだけに偏ることなく、ユーザー体験(UX)と情報設計を重視したデザインをご提案しています。

企業のホームページや採用サイトにおいては、「誰に、何を、どう伝えるか」が最も重要です。単に装飾的なデザインではなく、ユーザーの導線を考慮した構成や、読みやすく行動につながる文章設計をベースに、視覚的なデザインを組み立てていきます。

また、完成したデザインを共有する段階でも、「意図」や「根拠」を明確にご説明しながら、発注者の皆さまと一緒に磨き上げていく姿勢を大切にしています。対話の中で気づく改善点や、現場の声を反映した調整なども積極的に取り入れながら、見る人に届くホームページを目指して制作しています。

「成果につながるホームページをつくりたい」「もっと伝わる構成にしたい」「社内調整をスムーズに進めたい」とお考えの方は、ぜひ一度アトラボにご相談ください。

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まとめ|“好み”ではなく“成果”で判断する目線を

ホームページのデザインは、ただの「見た目」ではありません。訪問者の行動を促し、成果を生む設計であるべきです。そのためには、発注者側が「自分の好み」や「なんとなくの印象」で判断するのではなく、“どんなユーザーに、どう伝え、どのように行動してもらうか”という視点でデザインを見る姿勢が大切です。

もちろん、違和感や改善点を感じたときには率直なフィードバックも必要です。しかしその際も、「意図を理解しようとする姿勢」や「建設的なコミュニケーション」があれば、デザイナーや制作チームとの信頼関係は強まり、最終的な成果物の質も高まります。

Webサイト制作は、発注者と制作者の“共創”で完成するもの。プロの知見と、現場のリアルな感覚をかけ合わせながら、「ユーザーに届く、成果を生むデザイン」を目指しましょう。

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