弊社アトラボの制作実例を眺めておりますと、建設土木業、特に住宅塗装リフォーム業のホームページの制作実例が多いですね〜。
と、言うことで「そろそろホームページ作ろうかな・リニューアルしようかな」な住宅塗装リフォーム業の社長さん・Web担当者さん向けに、この業種のときは!と気をつけているホームページ制作のポイントをまとめてみました。(いつもよりちょっと長文です〜)
クライアントとの打ち合わせ
営業部隊がいるような大手リフォーム業者とは異なり、住宅塗装のリフォームを主事業としている事業者さんですと、社長さん自ら現場に出たり、塗料の講習会に自ら参加するなどハードワーカーな印象があります。
そんなクライアントとの打ち合わせで気をつけている点はコチラ。
作業は早めに進めて。そして回答を待つ
デザインやページ構成、文章チェックの段階において、ある程度まとまった時間がかかるクライアントによるチェック作業も、いそがしい社長さんだと、なかなか返事が来ない…というケースもあります。
なんでスケジュールを前倒しして作業を進めて、返事を待つ時間はかなり余裕を見込んで進めるように心がけています。
複数の回答を求めるタイミングであれば「一つ一つでも言いのでお返事ください」とか、チェック作業を分割してお願いする、といった配慮も必要になりますね。
固定概念なく、打ち合わせに望む
例えば塗装以外にも工事が可能な範囲が各業者さんで異なります。
また住宅だけでなく共同住宅や店舗、工場など大型案件を渇望する方と、いや住宅だけで、という方もいらっしゃいます。
このあたりは「多分そうだろう」ではなく、事前に質問事項としてまとめておいて、初期の段階で確認しておく必要があります。
特に「よく制作している業種だから」と高を括るのは禁物ですね。
雨の日に打ち合わせる
もちろん雨の日でもできる工事はあるんでしょうけど、外部塗装は難しいはず。休みだから別の日に、って言われたこともありますが、週間予報などで、「雨」予報が出ている日にアポを取ろうとして喜ばれたケースもありましたね。
デザインとページ構成
塗装職人さんとしても活躍されている社長さんだと、結構はっきりした配色、インパクトのあるデザインを求められることが多いですね。
もちろん社長さんのイメージ通りに制作すれば、お話はスムーズに進むんですけど、公開後の集客を見据えますと、打ち合わせやデザイン・構成の検討段階において、下記の3点に注意を払っています。
商談がスムーズに進む「客層」は?
おそらく全国各地に住宅塗装リフォーム業の方は存在し、競争率の激しい業界だと思います。
弊社のようなホームページ制作会社でも制作案件が多いのは、それだけWEBでの集客も熾烈ということです。
だからこそ、その塗装業者さんがこれまで獲得してきた顧客にはどんな方が多いか?という話は必ず聞くようにしています。
「比較的年配の旦那さんとやり取りをしているのが成約率が高いかなぁ」
「分譲住宅系はちょっと苦手」
「何度か通っているうちに奥さんと話しが合って」
など、ヒアリングを重ねていくと、それぞれの業者さん毎に得意不得意があるようです。
得意な客層に、デザインの雰囲気などを寄せたほうが結果として、そのクライアントが「得意な感じのお客様から問い合わせをいただける」ので、結果として実益を生むホームページと言えます。
本当は、獲得したい「客層」は?
「得意という感じはないけど、チャレンジしたい・獲得したい」という客層がいるのも事実です。1件の案件を獲得するまでの労力というのはそれほど大きな差ではない、と考えれば高収益化案件を取りたい、と思うのは住宅塗装リフォーム業に限ったことではありませんよね。
この質問をすると、分譲地でいえば駅前などの「販売当時が高価格帯のお住まい」のお客様などを回答されるクライアントが多いですね。
なんですけど、それが前述の「得意」なお客様と重なればいいのですが、そうでない場合には、様々な可能性をクライアントと模索する必要があります。
ぶっちゃっけ「案件としては欲しいけど一番苦手なタイプ」を狙う、というのはリスクが高過ぎます。
このあたりは通常の営業戦略だとは思うのですが、ホームページ制作側が戦略を共有しておくことは必要不可欠だと思っているので、結構ツッコんでヒアリングしています。
客層に合わせたデザイン提案を
ちょっと話が長くなりましたが、住宅塗装リフォーム業からの傾向としては30〜40代の若年層のご家族ほど「奥様」と商談を進めるケースが多く、逆に60〜70代となれば「ご主人」と商談、というケースが多いようです。
となると、この段落の頭に挙げた、塗装職人さんが要望される配色やデザインよりも、女性向けの優しい感じだったり、ご年配の男性向けの落ち着いた信頼感のある感じに寄せていく必要が出てくるパターンが多いです。
デザインや構成を考えるときには、やっぱりサイトに訪れた方に「居心地がいい」という印象を与えることが成約率に直結するので、ターゲット層を絞り込みクライアントと共有したうえで、デザイン提案をするように心がけています。
SEO対策・集客方法
制作したホームページを公開しても、お客様から問い合わせが来なければ意味がありません。
デザインにこだわりが強いクライアントほど、公開を期にガラリとSEO対策については?という視点に切り替わって公開後に修正を強いられることも。
なんで、初期のヒアリングの段階から、アクセスアップ・集客の方法について検討を重ねています。
「地名+業種のキーワード」を意識する
リフォームを検討しているお客様が、「地元でいい業者いないかなぁ」と考えてネットで検索するならば、まずお住まいの地名と「リフォーム」とか「塗装」といったキーワードで検索するはずです。
ですので、塗装業者さんのホームページ制作の場合には、かなり地名は意識して文章やtitle、meta descriptionなどに設置するようにしていますね。
専門職と一般層の「言語の乖離」に気をつける
塗装職人や建築系のお仕事の方でない限り、塗料名や住宅の部位についてボキャブラリーはあまりありませんよね。
となったときに一般の人がその専門用語を、どんな言葉に要約してキーワード検索にかけるか?というのもフォーカスすべきポイントだと思います。
前述の「ターゲット層」というのも重要です。世代が違えば言葉の特徴もWEBの浸透度も異なるため、さまざまな想定が変わってきますので。
ただ、建築的専門用語があまりないと「専門性」という意味で信頼を落としかねないので、そのバランスはライティングの技術が必要だと思います。
「お客様からのよくあるご質問」の類のページはこんなニーズに重要ですよね。
事前に、紙媒体や野立て看板などでの集客も提案する
直接ホームページ制作ではないのですが、公開直前ではなく、比較的初期の段階から、他の媒体での宣伝活動も提案してみる、ようにしています。
Googleなど検索エンジンからネット検索する割合は確実に減っています。なので後述するSNSなどで集客を図ることも有効なのですが、比較的年配の層だとなかなか利用率も低く、せっかくの制作したホームページを見てもらえません。
となると、ホームページ公開と合わせて新聞折込チラシを入れたり、住宅分譲地にポスティングをしたり、エリアによっては野立て看板を立てるなど、WEBとの相乗効果を狙う必要があります。
なんですけど、このような提案をホームページ公開後に行うと「ホームページ、大したことない?」と思われてしまうので初期段階の打ち合わせから薦めてみるようにしてますね。
住宅塗装リフォームって、数週間に渡りお客様のお住まいに通ってもらうことになるので「最近よく見る」感を演出し、問い合わせしやすい環境を醸成することも大事かと思ってます。
公開後の運用
競争が激しい業界のホームページのあり方としましては、公開時よりも更新しやすさだと考えています。
住宅塗装リフォーム業を含め、一般層がターゲットとなる建築系であれば、やはり施工事例を効率よく掲載・更新することが集客に結びつくと考えています。
WordPressを導入・カスタマイズして、施工事例をアップしやすく
大手のハウスメーカーが現場見学会やお住まい訪問会を開催するように「どんな仕事ぶりか見てみたい」というニーズは、住宅塗装リフォームのように一般の家計においては高額な支出となる工事を決める段階において重要ですよね。
ましてや自宅周辺でも施工事例がある業者と、そうでない業者とを比較した場合、他のスペックが同等ならばどちらを選ぶでしょうか?
なので施工事例は可能な限りたくさん掲載すべき、と考えた時にはクライアント自ら公開できる仕組みをホームページ内に設けるのがベストです。
ビフォーアフターをわかりやすく掲載するのと合わせて、地名や関連キーワードを上手に配置して「価値のあるページ」を増やし続けることで検索結果上位にも表示されやすくなります。
掲載作業が難しい場合でも、施工事例はピックアップ
WordPressの導入が難しい、導入しても掲載ができなさそう、という場合には、弊社で施工事例掲載業務を依頼されることもあります。
ハードワーカーな社長さんであれば、結果としてそのほうが低コストになることも多いのかもしれません。
現場写真の管理も大変、というケースには画像数を少なめにしたフォーマットで対応する場合もありますし、クライアントの特性に合わせてデザイン・ページ構成の段階にボリュームを決めるようにしています。
Facebookやブログ更新、制作前から準備をしてもらう
公開したばかりのホームページにどのようにたどり着いてもらうか?と考えたとき、検索エンジンかFacebookなどのSNSか、というのが通常です。
ですがSNSで集客するには「急激」には難しいです。あまり宣伝のニュアンスを含まない挨拶程度の記事をコンスタントに書いたり、個人としてのやり取りや地域活動を交えての対面での営業活動などを重ねて、そのうえでFacebookページやGoogleマイビジネスページなどへのフォローへ誘導する、というのがお金をかけずにできるSNSの集客術だと思います。
SNSでの広告やリスティング広告も有効な場合がありますがホームページ制作もそれなりの出費なので無料で出来ることを制作前から少しずつ準備して集客に結びつけてもらえるよう誘導するのも制作会社の役割だと捉えています。
まとめ-地域の競合店は詳細をチェックすべき
以上、ザックリとまとめてみましたがそれぞれにニーズがあるので、今までの案件すべてに当てはまるわけではありませんので、あしからず。
千葉県内であれば、「ここの分譲地の客層を」みたいな話がクライアントからもらえれば、案外イメージを膨らませるのに分譲地見学に行ったりすることもあります。
棲み分け、という訳ではないですけど、競争が激しい分をエリアでのドミナント効果(?)を狙えるような施工事例の積み重ねが必要だと考えているので。
あ、あとは同じエリアにWEB集客に集中投資しているような住宅リフォーム業者さんがいる場合には同じ戦略を狙い過ぎないことですかねー。
リスティング広告で単価を釣り上げてお互いに疲弊する、というよりも異なる戦略を進めるほうがよい場合もネットでの集客には多々あるので。。
普段ここまでの長文を書くことはないので、まとまりませんが、千葉県内の住宅塗装リフォーム業者さんでホームページの新規制作・リニューアルを検討されているようであれば、ご参考にお読みくださいね〜。
もちろん、アトラボでも制作のご依頼承ります!