
7月。
高卒採用においては、1年の中でも最も重要なタイミングです。
求人票の公開、学校訪問の解禁、そして合同会社説明会の案内。
この時期になると、一気に採用活動が動き出します。
一方で、
- 「まだ何も準備できていない」
- 「とりあえず説明会には出るけど、何を話せばいいかわからない」
- 「配布資料やホームページも中途半端な状態」
といった状況で、慌てている人事担当の方も少なくないのではないでしょうか。
高卒採用の合同説明会は、「準備している会社」と「そうでない会社」の差がそのまま出る場です。
ただし、ここで一つお伝えしたいのは——
今の段階からでも、まだ十分に間に合うということです。
合同説明会は「その場で採用が決まる場」ではありません。
むしろ、興味を持ってもらい、次の行動につなげる“きっかけづくりの場”です。
だからこそ、
- どう興味を持ってもらうか
- 何を持ち帰ってもらうか
- その後どう動いてもらうか
を意識して準備することで、結果は大きく変わります。
本記事では、高卒採用における合同説明会の位置づけを整理しながら、今からでも間に合う具体的な準備と戦略について解説していきます。
「とりあえず参加」で終わらせず、次につながる採用活動にするためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
高卒採用における合同説明会の位置づけ
合同会社説明会というと、「ここで採用を決める場」と考えてしまいがちですが、実際の役割は少し違います。
高卒採用における説明会は、“応募を獲得する場”ではなく“きっかけをつくる場”です。
まずは、この位置づけを正しく理解しておくことが重要です。
① 最初の“接点”になる場
多くの高校生にとって、企業と直接接する最初の機会が合同説明会です。
- 名前を初めて知る
- どんな会社か初めて聞く
- 仕事内容を初めてイメージする
つまりこの場は、「知らない会社」から「少し気になる会社」へ変わるきっかけになります。
ここで印象に残らなければ、その後の選択肢にすら入らない可能性があります。
② 一人あたりにかけられる時間は短い
合同説明会では、一人の学生と話せる時間は非常に限られています。
- 数分〜長くても10分程度
- 複数の企業を回る前提
この短時間の中で、
- 会社の魅力をすべて伝える
- 理解してもらう
ことは現実的ではありません。
「全部伝える」のではなく「覚えてもらう」ことが最優先になります。
③ その場ではなく「その後」が勝負
説明会での会話は、あくまでスタートです。
学生はその後、
- 家に帰って親と話す
- 学校の先生に相談する
- 気になった会社を検索する
といった行動を取ります。
この「説明会後の行動」にどうつなげるかが、採用の成否を分けるのです。
④ 「覚えてもらう」ことが最重要
合同説明会では、多くの企業が並びます。
その中で、
- 印象に残るか
- 名前を覚えてもらえるか
- もう一度調べてもらえるか
が非常に重要になります。
「いい会社だった」で終わるのではなく、「後で調べよう」と思わせることがゴールです。
合同説明会は「入口」でしかない
ここまでの内容をまとめると、合同説明会は
・採用の場ではない
・きっかけづくりの場
という位置づけになります。
この認識を持つことで、「何を準備すべきか」「何を話すべきか」が明確になるはずです。
説明会でやってはいけないNGパターン
合同説明会は短時間で印象が決まる場です。
そのため、やり方を間違えるとどれだけ良い会社でも「印象に残らないまま終わってしまう」可能性があります。
ここでは、特に多いNGパターンを整理しておきましょう。
① 会社説明を一方的に話してしまう
ついやってしまいがちなのが、「会社のことをしっかり説明しよう」とするあまり、一方的に話し続けてしまうケースです。
- 会社概要
- 事業内容
- 沿革
を順番に説明していくと、大人向けの会社説明会のような内容になってしまいます。
しかし高校生にとっては、
「長い」「難しい」「よくわからない」
となりやすく、結果として印象に残りません。
説明会は「説明する場」ではなく「興味を持ってもらう場」という意識が重要です。
② 資料が大人向けすぎる
会社案内パンフレットやコーポレート資料をそのまま配布してしまうケースも多く見られます。
- 文字が多い
- 専門用語が多い
- ビジュアルが少ない
こうした資料は、高校生には読みづらく、理解しにくいものです。
「誰に向けた資料か」を意識しないと、手に取ってもらえないという問題が起きます。
③ 専門用語を使いすぎる
製造業や建設業では、どうしても専門用語が多くなりがちです。
しかし、
- 業界用語
- 技術用語
- 略語
をそのまま使ってしまうと、高校生にはほとんど伝わりません。
「正確さ」よりも「わかりやすさ」を優先することが大切です。
④ 印象に残らない
一通り話して、資料を渡して終わり。
このパターンも非常に多いです。
学生からすると、
- どの会社がどんな話をしていたか覚えていない
- 似たような説明ばかりで違いがわからない
という状態になります。
「何も印象に残らない」ことが最大の失敗です。
⑤ 次のアクションにつながらない
説明会で話して終わり、というケースも要注意です。
その後、
- 検索されない
- 資料を見返されない
- 行動につながらない
となってしまうと、せっかくの接点が無駄になります。
「その後どう動いてもらうか」を設計していないと、採用にはつながらないのです。
NGの共通点は「伝えようとしすぎていること」
これらのNGパターンに共通しているのは、
「しっかり伝えよう」としすぎていること
です。
しかし合同説明会で必要なのは、すべてを伝えることではなく「興味を持ってもらうこと」です。
高校生に響く3つのポイント
合同説明会では、限られた時間の中で「印象に残ること」が最も重要です。
そのためには、高校生の視点に立って「何を感じるか」を意識することが欠かせません。
ここでは、実際の現場でも差が出やすい「高校生に響く3つのポイント」を整理します。
① 興味を持ってもらう
まず大前提として、「興味を持ってもらえなければ何も始まりません」。
そのためには、
- 仕事の内容をわかりやすく伝える
- 現場の写真や動画を見せる
- 「何を作っている会社なのか」を一言で伝える
といった工夫が必要です。
特に高校生は、「難しい説明」よりも「イメージできる情報」に反応します。
「なんとなく面白そう」「ちょっと気になる」と思ってもらうことが最初のゴールです。
② 親に説明できる材料を渡す
高校生の進路選択では、本人だけでなく親御さんの意見も大きく影響します。
そのため、
- 会社の安定性
- 仕事内容の安心感
- 働く環境
といった情報を、家に持ち帰って説明できるようにしておくことが重要です。
「親に見せられる資料」があるかどうかで、その後の検討が大きく変わるのです。
③ 次のアクションにつなげる
説明会の場で完結させようとする必要はありません。
むしろ重要なのは、
- 「あとで調べてみよう」
- 「見学に行ってみよう」
- 「もう少し知りたい」
と思ってもらうことです。
そのためには、
- 会社名を覚えやすくする
- ホームページを見てもらう導線をつくる
- 見学や問い合わせのハードルを下げる
といった工夫が必要です。
「その場で終わらせない」ことが、採用につながる最大のポイントです。
「その場」より「その後」を意識する
この3つに共通しているのは、「説明会のその瞬間」だけを見ていないということです。
興味を持ち、家に持ち帰り、次の行動につながる流れをつくることが、合同説明会の本来の役割です。
今からでも間に合う!準備すべきツール
合同説明会で差がつくかどうかは、「何を話すか」だけではなく「何を用意しているか」で決まります。
完璧な準備である必要はありませんが、「最低限のツールが揃っているかどうか」で印象は大きく変わるのです。
ここでは、今からでも準備できる実務的なツールを整理します。
① 配布資料(最重要)
まず最優先で用意したいのが、持ち帰ってもらうための資料です。
- A4 1枚でもOK
- 文字より写真を多く
- 仕事内容がイメージできる構成
会社案内をそのまま使うのではなく、「高校生向けに簡略化された資料」を用意することが重要です。
説明会のあとに「思い出してもらうためのツール」として機能するかどうかがポイントです。
② ホームページ・採用ページ
説明会後に多くの学生が行うのが「検索」です。
そのときに、
- スマホで見やすいか
- 仕事内容がすぐにわかるか
- 写真や雰囲気が伝わるか
が重要になります。
「調べたらちゃんとしている」と思ってもらえるだけでも大きな差になります。
③ 写真素材(現場・人)
説明や資料よりも、写真のほうが直感的に伝わります。
- 実際の現場
- 働いている社員
- 作業中の様子
スマホで撮影したものでも構いません。
重要なのは「リアルが伝わること」です。
“実際に働くイメージ”を持たせられるかどうかが、興味を引くポイントです。
④ ブース装飾(パネル・ポスター)
会場では、多くの企業が並びます。
その中で「目に留まるかどうか」は非常に重要です。
- 会社名が大きく見えるパネル
- 仕事内容が一目でわかるポスター
- 現場写真を使ったビジュアル
といった装飾があるだけで、立ち止まってもらえる確率が上がります。
ブースは「通りすがりの人に興味を持たせる入口」になるという意識が重要です。
⑤ 短く伝えるトーク(30秒〜1分)
ツールと同じくらい重要なのが、「最初の一言」です。
長い説明ではなく、
- どんな会社か
- 何を作っているか
- どんな仕事か
を30秒〜1分で伝えられるようにしておきましょう。
最初の一言で興味を持ってもらえるかどうかが、その後の会話を左右するのです。
「全部揃っていなくてもいい」が重要
ここまで紹介したツールは、すべて完璧に用意する必要はありません。
ただし、「何もない状態」と「最低限でも用意されている状態」では、結果に大きな差が出るのは間違いありません。
今からでもできる範囲で準備を進めることが、説明会での成果につながります。
説明会当日の戦い方
準備したツールを活かせるかどうかは、当日の立ち振る舞い次第です。
合同説明会は「プレゼンの場」ではなく「会話の場」という意識を持つことが重要です。
ここでは、現場で差がつくポイントを整理します。
① 最初の一言がすべて
学生がブースに来た瞬間の「第一声」で、その後の流れはほぼ決まります。
長い説明ではなく、
- どんな会社か
- 何を作っているか
をシンプルに伝えましょう。
「わかりやすい一言」で興味を引けるかどうかが、その後の会話を左右するのです。
② 難しい話はしない
「しっかり伝えたい」という気持ちから、内容を詰め込みすぎてしまうケースがあります。
しかし高校生にとっては、
- 情報が多すぎる
- 専門的すぎる
と理解が追いつきません。
「すべて伝える」のではなく「一つだけ印象に残す」くらいの意識がちょうどいいのです。
③ 会話ベースで進める
説明会は一方的に話す場ではありません。
例えば、
- 「どんな仕事に興味ある?」
- 「ものづくり好き?」
といった簡単な問いかけを入れるだけでも、距離が一気に縮まります。
「話す」より「会話する」ことで、印象に残りやすくなるのです。
④ 名前と特徴を覚えてもらう
説明会では、多くの企業の話を聞くことになります。
その中で、
- 会社名を覚えてもらえるか
- どんな会社だったか思い出せるか
が非常に重要です。
そのためには、
- 会社名を繰り返す
- 特徴を一言で伝える
といった工夫が有効です。
「あの会社、○○の会社だよね」と思い出してもらえる状態をつくることがゴールです。
⑤ 「次の行動」を自然に促す
最後に重要なのが、その後の行動につなげることです。
例えば、
- 「あとで会社名で検索してみてね」
- 「ホームページに写真たくさん載ってるよ」
- 「見学もできるから興味あったら来てね」
といった一言を添えるだけでも、行動率は変わります。
“説明して終わり”ではなく“次につなげる一言”があるかどうかが大きな差になるのです。
営業ではなく「きっかけづくり」
ここまでのポイントをまとめると、説明会当日は
・売り込むのではなく
・覚えてもらい
・次につなげる
という意識が重要です。
合同説明会は「採用の場」ではなく「関係づくりのスタート地点」と捉えることで、当日の動き方が変わってきます。
説明会後の動きがすべてを決める
合同説明会は、その場で採用が決まるわけではありません。
むしろ重要なのは、説明会が終わった“その後”にどう行動してもらうかです。
ここを設計できていないと、どれだけ当日の対応が良くても、採用にはつながりません。
① 学生は必ず「振り返り」をする
説明会のあと、高校生は複数の企業の情報を持ち帰ります。
その中で、
- 家で親と話す
- 学校で先生に相談する
- 気になった会社を整理する
といった「振り返り」を行います。
このときに思い出してもらえるかどうかが、次のステップに進めるかの分かれ道です。
② ほぼ確実に「検索される」
少しでも気になった会社については、多くの学生がスマートフォンで検索します。
その際に、
- ホームページが見つからない
- 情報が古い・少ない
- 雰囲気がわからない
といった状態だと、そこで候補から外れてしまう可能性があります。
説明会の印象を“裏付ける情報”がなければ、興味は継続しないのです。
③ 親・先生の視点も影響する
高卒採用では、本人だけでなく親や先生の意見も重要です。
そのため、
- 安心して勧められる会社か
- 仕事内容が明確か
- 将来性があるか
といった視点で見られます。
「本人の興味」と「周囲の納得」が揃って初めて応募につながるのです。
④ 「次の接点」があるかどうか
説明会だけで終わってしまうと、その後の関係は途切れてしまいます。
例えば、
- 職場見学の案内
- 問い合わせ先の明記
- ホームページへの誘導
といった「次の接点」があることで、関係を継続することができます。
「もう一度関わるきっかけ」を用意しているかどうかが重要です。
⑤ 説明会は「入口」でしかない
ここまでの流れを整理すると、
説明会 → 検索 → 家庭での検討 → 学校での相談 → 見学・応募
というステップになります。
説明会はこの流れの“最初の入口”でしかないということを理解する必要があります。
結果は「導線設計」で決まる
採用につながるかどうかは、当日の対応だけではなく、
- その後の行動を想定しているか
- 必要な情報が揃っているか
- 次につながる導線があるか
で決まります。
説明会後の流れまで設計できている企業が、最終的に選ばれるのです。
アトラボがお手伝いできること
ここまでお伝えしてきた通り、高卒採用の合同説明会は「その場」だけで完結するものではありません。
説明会前の準備から、当日、そして説明会後の導線までを一貫して設計することが重要です。
アトラボでは、こうした採用活動全体を見据えたサポートを行っています。
① 採用導線の設計
まずは、「どこで興味を持ち」「どこで判断し」「どこで応募するのか」という流れを整理します。
- 合同説明会での接点
- 検索・ホームページ閲覧
- 見学・応募までの流れ
を一つの導線として設計することで、“つながる採用活動”に変えていくことが可能です。
② 配布ツール・印刷物の制作
説明会で重要になるのが、持ち帰ってもらうツールです。
- 高校生向けの会社案内リーフレット
- 仕事内容が伝わるチラシ
- 親御さんにも見せやすい資料
など、ターゲットに合わせた印刷物の制作も対応しています。
「家に持ち帰って検討されること」を前提に設計することで、次のアクションにつながるのがポイントです。
③ ブース装飾・ビジュアル制作
合同説明会の会場では、「目に留まるかどうか」が大きな差になります。
- パネルやポスターの制作
- 現場写真を活かしたビジュアル設計
- 会社の特徴が一目で伝わるデザイン
といったブース装飾のご提案も可能です。
「立ち止まってもらうための入口」をデザインすることが、最初の接点づくりにつながるのです。
④ ホームページ・採用ページの改善
説明会後に検索されることを前提に、ホームページや採用ページの改善も行います。
- スマホで見やすい構成
- 仕事内容が伝わるコンテンツ
- 現場や人が見える写真
といった要素を整えることで、「調べたときに安心できる状態」をつくることができます。
⑤ 小さく始めて、実践的に改善
「全部を一気に揃えなければいけない」ということはありません。
まずは、
- 配布資料1枚
- 簡単な採用ページ
- 写真の整理
といった小さなところからスタートし、改善を重ねていくことが重要です。
現場で実際に使える形で、無理なく運用できる設計を大切にしています。
採用は「点」ではなく「流れ」で考える
合同説明会、配布資料、ホームページ。
これらはそれぞれ単体で機能するものではありません。
すべてを「流れ」としてつなぐことで、初めて採用につながるのです。
アトラボでは、その流れを整理し、企業ごとに最適な形でご提案しています。
高卒採用でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ
高卒採用における合同説明会は、「採用を決める場」ではなく「きっかけをつくる場」です。
限られた時間の中で重要なのは、すべてを伝えることではなく「興味を持ってもらい、次の行動につなげること」です。
そのためには、
- 印象に残る伝え方をすること
- 持ち帰ってもらうツールを用意すること
- 説明会後の行動まで設計すること
が欠かせません。
合同説明会の成果は「当日」ではなく「その後の動き」で決まるという視点を持つことが重要です。
そしてもう一つ大切なのは、「完璧に準備できていないから何もしない」のではなく、今できることから動き出すことです。
配布資料1枚でも、写真数点でも、ホームページの一部改善でも構いません。
「準備している会社」と「何もしていない会社」の差は、確実に結果に表れます。
7月のスタートは、高卒採用において大きな分岐点です。
ぜひ本記事を参考に、今からできる準備を進め、「次につながる説明会」にしていきましょう。



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