
10月を迎え、2027卒の内定式を終えた企業も多いのではないでしょうか。もちろん、ここから入社までの内定者フォローは続きますが、人事担当者としては少しホッとできるタイミングかもしれません。
しかし、新卒採用はすでに次へ進んでいます。マイナビ2028への掲載準備を進めていたり、インターンシップや仕事体験を通じて、2028卒の学生との接点づくりを始めていたりする企業もあるでしょう。
ここで気をつけたいのが、「マイナビ2028の準備を進めているから大丈夫」と安心してしまうことです。採用活動が本格化すると、会社説明会、学生への対応、選考準備などが重なり、人事担当者は一気に忙しくなります。
2027年に入ってから「あれもやっておけばよかった」と慌てないために、比較的動きやすい2026年のうちに2028卒採用の土台を整えておくことが大切です。
そこで今回は、2027卒採用の経験を次へ活かしながら、2028卒採用に向けて年内に見直しておきたい5つのポイントをご紹介します。すべてを新しく始める必要はありません。まずは今の採用活動を振り返り、「来年はここを改善しよう」というところから始めてみましょう。
2027卒採用の「振り返り」をしておく
2028卒の新しい施策を考える前に、まずやっておきたいのが2027卒採用の振り返りです。「何人採用できたか」だけではなく、採用活動の途中経過まで確認してみましょう。
例えば、どの媒体や経路から応募が多かったのか、会社説明会から選考へ進んだ学生はどのくらいいたのか、どの段階で辞退が多かったのか。内定承諾・辞退の理由や、学生からよく質問された内容も、次年度の採用活動を考える大切な材料になります。
また、「仕事内容についての質問が多かった」「職場の雰囲気をもっと知りたいと言われた」といった声があれば、採用サイトや説明会資料で情報が不足していた可能性もあります。
2028卒採用はゼロから考えるのではなく、「2027卒でうまくいったこと・うまくいかなかったこと」を次へ活かすところから始めましょう。
記憶が新しいうちに振り返っておけば、「次は採用サイトを充実させよう」「説明会の内容を変えよう」「学生へのフォローを早くしよう」と、2028卒で改善すべきことも具体的に見えてきます。
2028卒で「どんな人を採用したいか」をもう一度整理する
2027卒の振り返りができたら、次は2028卒で「どんな人を採用したいのか」を整理してみましょう。「今年も新卒を3名採用する」といった人数だけではなく、その人たちに入社後どんな活躍を期待するのかまで考えることが大切です。
例えば、事業拡大によって新しい部署の人材が必要になったり、DXを進めるためにデジタル分野に興味のある人材を求めたりと、会社が変化すれば必要な人材も変わります。2027卒とまったく同じ採用ターゲットでよいとは限りません。
「何人採用するか」だけではなく、「どんな人に入社してもらい、数年後にどんな活躍をしてほしいのか」まで考えることが、採用ターゲットを決める第一歩です。
採用したい人物像が整理できれば、マイナビ2028などの求人媒体で何を伝えるべきかも見えてきます。採用サイトに掲載する社員紹介や仕事内容、キャリアパスなども、「誰に読んでもらいたいのか」が明確になることで内容を考えやすくなります。
前年の原稿をそのまま流用する前に、「2028卒では誰に応募してほしいのか」を社内でもう一度話し合ってみましょう。それだけでも、これから取り組む採用広報の方向性が大きく変わってきます。
インターンシップ・仕事体験を「採用につながる内容」に見直す
2028卒に向けて、すでにインターンシップや仕事体験を実施している企業もあるでしょう。ここで一度確認したいのが、「開催すること」そのものが目的になっていないかという点です。
会社説明を聞いて、簡単な仕事体験をして終了。それだけでは、せっかく学生と接点を持っても、その後の企業理解や応募につながらないことがあります。
例えば、実際に働く社員と話せる時間をつくる、若手社員に仕事の面白さや大変さを話してもらう、実際の業務に近い体験を用意するなど、「この会社で働くとはどういうことか」をイメージできる内容になっているかを見直してみましょう。
インターンシップや仕事体験は、一日限りのイベントではなく、学生に会社を知ってもらい、その後の応募へつなげる大切な「最初の接点」です。
参加後に採用サイトを案内したり、会社説明会など次の予定を伝えたりすることも重要です。「参加してもらって終わり」ではなく、その後どのように関係をつないでいくのかまで含めて、2026年のうちに見直しておきましょう。
マイナビだけでなく「自社の採用サイト」を見直す
マイナビ2028への掲載準備を進めていると、どうしても媒体に掲載する原稿や写真へ意識が集中しがちです。しかし、このタイミングだからこそ一緒に確認してほしいのが、自社の採用サイトです。
マイナビなどの求人媒体をきっかけに会社を知った学生が、さらに詳しい情報を求めて会社名を検索することも考えられます。そのとき、自社の採用サイトが何年も更新されていなかったり、募集要項以外の情報がほとんどなかったりすれば、せっかく興味を持ってもらった学生へ十分な情報を届けられません。
募集要項はもちろん、具体的な仕事内容、社員紹介、キャリアパス、職場の写真、福利厚生や働く環境、会社がこれから目指していることなど、「入社後の自分」を想像するための情報が揃っているか確認してみましょう。
マイナビで「この会社、ちょっと気になる」と思ってもらい、自社の採用サイトで「もっと知りたい」「ここで働いてみたい」へつなげていく。この役割分担を意識することが大切です。
また、社員インタビューや写真撮影、新しいページの制作などは、準備から公開まで意外と時間がかかります。採用活動が本格化してから慌てるのではなく、比較的準備しやすい2026年のうちに「何が足りないのか」だけでも洗い出しておくと、2027年の採用広報を進めやすくなります。
2027年の「採用広報カレンダー」をつくっておく
最後におすすめしたいのが、2027年に「いつ、何を発信するのか」を大まかに決めておくことです。採用サイトやSNSを運用していても、忙しくなると「更新できるときに更新しよう」となり、気づけば数か月何も発信していなかったということもあります。
そこで、会社説明会、入社式、新入社員研修、インターンシップ、内定式など、すでに予定が見えている採用関連の行事を年間カレンダーに並べてみましょう。そこから「このタイミングで若手社員を紹介しよう」「インターンシップ前に仕事内容の記事を公開しよう」と考えていけば、発信する内容も決めやすくなります。
さらに、社員インタビューや写真・動画撮影など、事前準備が必要なものは早めに予定へ組み込んでおくこともポイントです。年度が始まってから一つひとつ企画するより、人事担当者自身の負担も軽くできます。
採用広報は「ネタができたら発信する」のではなく、「いつ、誰に、何を伝えるか」を先に決めておくことで継続しやすくなります。
もちろん、1年分の記事やSNS投稿を細かく決める必要はありません。まずは2027年の採用スケジュールと連動させながら、月ごとの大きなテーマだけでも決めておく。2026年のうちにここまで準備できれば、2028卒採用が忙しくなってからも、計画的に情報を届けやすくなるでしょう。
アトラボの考え方|2028卒が本格化する前だからできることがある
アトラボでは採用サイトのご相談をいただく中で、「会社説明会が始まるので、それまでに採用サイトを直したい」「採用活動が本格化する前に新しいページを追加したい」といったお話を伺うことがあります。
もちろん、そのタイミングからでもできることはあります。しかし、採用サイトを見直してみると、社員インタビューが必要になったり、職場の写真を撮り直したくなったり、そもそも「どんな人を採用したいのか」から整理する必要が出てきたりするものです。
だからこそ、2028卒採用が本格化する前の今こそ、採用広報を見直す良いタイミングだと考えています。
採用サイトは、募集が本格化してから慌てて用意するものではなく、学生が自社に興味を持ったときに、きちんと会社を知ってもらうための「受け皿」として先に整えておくことが大切です。
マイナビ2028の原稿を準備しながら、「自社の採用サイトには十分な情報があるだろうか」「今の写真で会社の雰囲気は伝わるだろうか」「2028卒に伝えたい内容になっているだろうか」と、一度見直してみてはいかがでしょうか。
採用活動が忙しくなる前だからこそできる準備があります。2026年の残り期間を、単なる「次年度の掲載準備」だけで終わらせず、2028卒に向けた採用広報全体を整える時間として活用してみましょう。

まとめ|2026年の準備が2028卒採用を変える
2027卒の内定式が終わったと思ったら、もう2028卒。毎年新卒採用を担当している人事担当者にとっては、なかなか気の休まらない時期かもしれません。
だからこそ、採用活動がさらに忙しくなる前の2026年中に、一度立ち止まって準備を整えておきましょう。2027卒採用の振り返り、採用したい人物像の整理、インターンシップや仕事体験の見直し、自社採用サイトの確認、そして2027年の採用広報カレンダーづくり。すべてを一度に完璧にする必要はありません。
大切なのは、マイナビ2028への掲載準備だけで「2028卒の準備はできた」と考えず、学生と出会ってから応募してもらうまでの採用活動全体を見渡しておくことです。
本格的な採用シーズンに入ってからでは、目の前の対応だけで手いっぱいになってしまいます。「来年やろう」ではなく、まだ準備できる今だからこそ、できることから一つずつ始めてみてはいかがでしょうか。



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