採用サイトを充実させるためのキラーコンテンツとして、近年注目を集めているのが「数字でわかる(会社名)」というセクションです。
具体的な数字を提示することで、求職者は会社の規模や透明性、そして自分が働く姿をよりイメージしやすくなります。また、数字を活用することで、他社との差別化や職場環境の魅力を視覚的にわかりやすく伝えることができます。
例えば、社員数や男女比といった基本的な情報だけでなく、平均残業時間や育休取得率、年間休日数など、働き方に直結する情報を数字で伝えることで、求職者の安心感を高めることが可能です。さらに、業界内でのシェアや売上高、事業拠点数などを示すことで、会社の信頼性や安定感をアピールすることもできます。
本記事では、採用サイトに掲載すべき具体的な数字の項目をカテゴリごとに整理してご紹介します。それぞれの項目をどのように活用すれば効果的なのか、コツもあわせてお伝えしますので、採用活動にお悩みの企業様・人事担当者様はぜひ参考にしてください。
数字で伝える「事業内容」の項目例
事業内容を数字で示すことで、会社の業界内でのポジションや信頼性を具体的に伝えることができます。
特に、求職者が「どのような規模の会社で働くのか」や「事業の安定性」について安心感を得られるような情報を掲載するのがポイントです。
主な項目例
- 売上高: 直近の年間売上高を明記(例: 2024年度 10億円)。業界内のポジションを強調する場合はシェア率も加えると良いです。
- 取引先の数: 取引している企業や団体の数を具体的に記載(例: 取引企業数 120社)。
- 取扱製品・サービス数: 取り扱っている製品や提供サービスの数(例: 製品ラインアップ 30種類)。
- 拠点数: 国内外の事業拠点や営業所の数(例: 全国に5拠点、海外2拠点)。
- 事業年数: 創業からの年数(例: 創業50年)。
- 対応エリア: サービスや製品を提供している地域(例: 全国47都道府県対応)。
- プロジェクト実績: 過去のプロジェクト数や納品実績(例: 5年間で200件の納品実績)。
項目活用のコツ
これらの数字は単なる羅列ではなく、視覚的に目を引くようなデザインで配置することが効果的です。
例えば、アイコンやグラフを活用したり、重要な数字を大きく目立たせるデザインにすることで、読みやすく印象的なページを作ることができます。
また、可能であれば数字に関連する簡単なエピソードや事例を添えると、会社の個性や魅力がさらに伝わりやすくなります。
数字で伝える「会社概要」の項目例
会社概要を数字で表現することは、企業の信頼性を示し、求職者が安心してエントリーできる環境を整えるために非常に重要です。
特に「会社の規模」や「設立年数」といった情報は、応募者にとって判断材料の一つとなります。
主な項目例
- 設立年: 会社設立の年(例: 設立1995年)。「創業100年以上」などの表現も効果的です。
- 社員数: 全従業員の人数(例: 50名)、男女比率も合わせて提示(例: 男性60%、女性40%)。
- 資本金: 現在の資本金額(例: 5,000万円)。
- オフィス面積: 本社や事業所の広さ(例: 本社 500平方メートル)。
- 主要取引先: 主な取引先企業の数(例: 主要取引先 20社)。
- 事業拠点: 事業拠点や営業所の所在地数(例: 全国5拠点)。
- 年間休日: 全社員が享受する年間休日の平均値(例: 年間休日120日)。
項目活用のコツ
「会社概要」の項目では、シンプルで視覚的にわかりやすいデザインを心がけましょう。例えば、タイムライン形式で「設立年」「事業拡大」「新サービス開始」などの重要な出来事を記載すると、会社の成長が一目でわかります。
また、「社員数」や「事業拠点」については、地域ごとの特徴や取り組みなどの補足情報を加えることで、より具体的なイメージを持ってもらえるでしょう。
求職者に「この会社なら安心して働けそう」と思わせるような透明性のある情報提供を心がけてください。
数字で伝える「待遇」の項目例
待遇に関する情報は、求職者が応募を決める大きな要因となります。具体的な数字を提示することで、他社との比較がしやすく、魅力が伝わりやすくなります。
主な項目例
- 初任給: 職種ごとの初任給(例: 月給20万円〜)。
- 昇給率: 定期的な昇給の平均率(例: 年1回、平均昇給率3%)。
- 賞与支給実績: 年間支給回数と平均額(例: 年2回、平均3ヶ月分)。
- 通勤手当: 支給上限額(例: 月額2万円まで支給)。
- 残業時間: 月平均残業時間(例: 月10時間未満)。
- 有給取得率: 年間有給休暇の取得率(例: 85%以上)。
- 育休取得率: 育児休業取得率(例: 男性15%、女性100%)。
- 定年後再雇用制度: 再雇用制度の有無と雇用率(例: 定年後再雇用率80%)。
項目活用のコツ
「待遇」の情報を掲載する際は、他社と差別化できるポイントを強調することが重要です。
例えば、「残業が少ない」「賞与支給額が高い」などの項目をデータで明確にすることで、求職者にアピールできます。
また、ビジュアルを活用して視覚的な理解を促進するのも効果的です。例えば、円グラフやアイコンを使って「有給取得率」や「育休取得率」を表示することで、簡潔で魅力的な表現が可能です。
求職者に「この会社で働くメリットが具体的に見える」という印象を与えるように工夫してください。
数字で伝える「福利厚生」の項目例
福利厚生は、求職者が企業を選ぶ際の大きなポイントの一つです。
具体的な数字を提示することで、企業の働きやすさや魅力をより明確に伝えることができます。
主な項目例
- 年間休日: 全社員が享受する年間の休日数(例: 年間休日120日)。
- 特別休暇: 休暇制度の具体例と取得実績(例: 誕生日休暇、育児休暇)。
- 社宅・住宅補助: 社宅制度の利用人数や補助額(例: 月額2万円まで支給)。
- 食事補助: 食堂利用率や補助額(例: 社員食堂利用率80%、昼食補助500円/日)。
- 健康診断受診率: 定期健康診断の実施頻度と受診率(例: 年1回、受診率100%)。
- 福利厚生クラブ加入率: 福利厚生サービスの利用率(例: リゾート施設利用実績20件/年)。
- 育児・介護支援: 育児時短勤務や介護休業の利用者数(例: 育児時短勤務利用者10名)。
項目活用のコツ
「福利厚生」の情報を効果的に伝えるには、企業独自の取り組みを目立たせることが重要です。
例えば、地方での住宅補助制度やユニークな休暇制度などは、他社との差別化を図る要素として強調できます。
また、福利厚生の内容は視覚的な表現が効果的です。
アイコンや図表を使い、項目ごとに分かりやすく提示することで、求職者に「充実している」という印象を与えることができます。
福利厚生は、企業の「社員を大切にする姿勢」を直接伝える部分でもあります。詳細にわたり丁寧に情報を掲載しましょう。
数字で伝える「福利厚生」の項目例
福利厚生は、企業の魅力を伝えるうえで非常に重要な要素です。具体的な数字を使って福利厚生の充実度をアピールすることで、求職者が働きやすさをイメージしやすくなります。
主な項目例
- 社員寮・社宅: 社宅や寮の提供率(例: 社員の40%が利用)。
- 住宅手当: 月額の手当額(例: 最大月2万円支給)。
- 健康診断受診率: 毎年実施している健康診断の受診率(例: 100%)。
- 資格取得支援制度: 対象資格数や支援金額(例: 年間30種類以上の資格取得を支援、最大10万円補助)。
- レクリエーション活動: 社内イベントの年間実施回数(例: 年4回)。
- 食堂・食事補助: 食堂の利用者数や1食あたりの補助額(例: 月1,000食利用、1食200円補助)。
- 育児支援制度: 育児休業や短時間勤務制度の利用者数(例: 年間20名が利用)。
- 介護支援制度: 介護休暇の取得率や対象者数(例: 年間10名が利用)。
- 利用施設: 福利厚生で利用できる施設やサービスの数(例: 108施設利用可能)。
- 福利厚生ポイント: 年間で付与されるポイント数(例: 年間30,000ポイント)。
項目活用のコツ
「福利厚生」の情報を伝える際には、視覚的にわかりやすい形式で表示することが効果的です。アイコンやインフォグラフィックを使うことで、複雑な情報もシンプルに伝えることができます。
さらに、福利厚生に関連する具体的なエピソードや実際に利用している社員の声を添えることで、求職者に現実感を与えることができます。
企業独自の福利厚生制度がある場合は、特に強調することで他社との差別化が図れます。例えば、「地元ならではの福利厚生(地元特産品の支給など)」をアピールするのも一つの方法です。
数字で伝える「スタッフ」の項目例
「スタッフ」に関する情報は、会社の雰囲気や働きやすさを感じてもらうために重要な要素です。具体的な数字を用いることで、企業文化や職場環境の透明性をアピールできます。
主な項目例
- 従業員数: 全体の人数や部門ごとの人数(例: 全体120名、営業部20名)。
- 男女比: 全体の性別割合(例: 男性70%、女性30%)。
- 平均年齢: 全体や部署ごとの平均年齢(例: 平均35歳)。
- 勤続年数: 平均勤続年数(例: 平均10年)。
- 役職者比率: 管理職や役職者の比率(例: 管理職比率20%)。
- 中途採用比率: 中途採用者の割合(例: 全体の50%が中途採用)。
- 外国籍スタッフ: 外国籍スタッフの人数(例: 全体の5%が外国籍)。
- 育休取得者数: 育児休業を取得した人数(例: 男性2名、女性15名)。
- 新人研修参加率: 新入社員が研修を受けた割合(例: 100%が新人研修を受講)。
- 離職率: 過去3年間の平均離職率(例: 年間5%)。
項目活用のコツ
「スタッフ」の情報は、職場環境や企業文化を理解してもらう材料として活用できます。例えば、平均勤続年数や離職率を公表することで、安定した職場環境を伝えることができます。
また、男女比や年齢構成を示すことで、多様性やチーム構成のイメージを求職者に提供できます。特に管理職や外国籍スタッフの比率は、企業の国際性や公平性をアピールするポイントとなります。
さらに、インフォグラフィックを活用して視覚的に情報を整理することで、求職者に分かりやすく伝える工夫も効果的です。
数字で伝える内容を効果的に見せるコツ
採用サイトで数字を活用する際、ただ羅列するだけでは求職者の目には留まりません。効果的に見せるためには、視覚的な工夫や求職者の関心を引く要素を取り入れることが重要です。
1. 視覚化でわかりやすく伝える
数字を効果的に伝えるためには、インフォグラフィックやグラフを活用しましょう。たとえば、以下の方法が有効です。
- 男女比を円グラフで表現する
- 勤続年数や離職率を棒グラフで示す
- 福利厚生の充実度をアイコンと共に表示
視覚的な要素を加えることで、直感的に情報が伝わりやすくなります。
2. 重要な数字をハイライトする
全ての数字を平等に扱うのではなく、求職者にとって魅力的な情報を強調しましょう。例えば:
- 「育休取得率100%」「平均勤続年数15年」などのポジティブな数字を大きく表示
- 「残業時間月10時間以下」といったワークライフバランスを示す数字を目立たせる
3. 数字をストーリーの一部に組み込む
数字を単独で見せるのではなく、企業のストーリーや特徴と結びつけて紹介することも重要です。例えば:
- 「私たちの会社は創業50年、地域密着で〇〇件のプロジェクトを達成しています」
- 「社員の平均勤続年数10年は、働きやすい環境の証です」
4. モバイルユーザーを意識したレイアウト
採用サイトを閲覧する求職者の多くは、スマートフォンからアクセスしています。レスポンシブデザインを取り入れ、スマホでも見やすいレイアウトを心がけましょう。
特に、インフォグラフィックや表などは、モバイル表示でも崩れない設計が必要です。
5. 数字の更新を定期的に行う
古い情報は求職者に悪い印象を与える可能性があります。数字は定期的に更新し、常に最新情報を掲載するよう心がけましょう。
これらの工夫を取り入れることで、数字を通じて会社の魅力をより効果的にアピールできます。デザインとコンテンツの両方を意識した見せ方が、求職者の関心を引きつける鍵です。
まとめ
採用サイトにおける「数字でわかる企業情報」は、求職者に対して企業の透明性や魅力を効果的に伝える重要なコンテンツです。具体的な数値を提示することで、企業の信頼感を高め、求職者にとっての魅力を増すことができます。
また、数字を見せる際には、ただ羅列するだけでなく、視覚的な工夫やコンテキストを加えることがポイントです。インフォグラフィックを活用したり、ポジティブな数字をハイライトしたりすることで、求職者にとってわかりやすく、印象に残る情報提供が可能になります。
採用サイトの数字コンテンツを充実させることで、他社との差別化を図り、求職者にとって「この会社で働きたい」と思えるような採用ページを構築しましょう。さらに、定期的な更新を行うことで常に最新情報を届け、信頼感を損なわないようにすることが大切です。
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