導入:SEOは“営業の下準備”――ビッグワードより「具体的な言葉」
背景:アクセスよりも、問い合わせ・見積相談を増やす
ホームページでの集客というと「検索でたくさん来てもらう=成功」と考えがちですが、営業現場で本当に大切なのは問い合わせ・見積相談・商談化です。つまりSEOは、PV(ページ閲覧数)を自慢するためのものではなく、受注に近い見込み客を“連れてくる下準備”。そのためには、競争の激しいビッグワード(単語1つで広すぎる検索語)を追うより、お客様が実際に入力する「具体的な言葉」を拾う方が、問い合わせに直結します。
たとえば、「ホームページ 制作 会社」のような大きな言葉より、「製造業 会社案内 サイト 価格 目安」や「千葉 ホームページ リニューアル 納期 いつまで」、「問い合わせ フォーム 改善 失敗しない」のような具体的で場面が浮かぶ検索語。こうした検索で来るユーザーは、課題と目的が明確で、“次の一歩”を踏みやすいのが特徴です。
本記事のゴール:営業起点で「キーワード→記事→導線」まで整える
このガイドは、営業は得意だがWebは専門外という方向けに、専門用語を避けて実践手順をまとめています。ねらいはシンプル。営業現場から拾った言葉を起点に、(1)検索意図に沿ったキーワード選び、(2)ホームページ記事の作り方、(3)記事から問い合わせへ誘導する導線(CTAとフォーム)を、迷わず作れるようにすることです。
- 検索意図:人は「調べたい → 比べたい → 申し込みたい」の順で検索語が変わります。段階ごとに“読む理由”を用意すると離脱が減ります。
- キーワード:営業の現場で聞かれる言葉(価格の目安、納期、選び方、失敗しないコツ、地域名+サービス名 など)を中心に据えます。
- 記事運用:記事は読み物ではなく“営業資料”。写真1枚+短い説明+押しやすいボタンで、次の行動へ。
なお、ここで扱う「具体的な言葉」は、業界では“細かいキーワード”と呼ばれることがありますが、言葉の名称は気にしなくて大丈夫です。重要なのは、お客様の言い方に合わせること。「費用はどのくらい?」「納期は間に合う?」「会社選びで失敗したくない」――こうした“困りごと”にそのまま答える記事を増やすほど、受注に近い検索からの流入が増えていきます。
本記事では、次の順番でやさしく解説します。
1)検索意図の3段階(調べたい/比べたい/申し込みたい)に合わせた設計
2)営業現場から集めるキーワードの出し方(メール・商談メモ・断り理由から)
3)ホームページに置くページの型と、記事のテンプレ(結論→理由→手順→次の一歩)
4)導線とフォームの整え方(上・中・下に同じボタン/必須は最小)
5)運用と改善(週1時間・見る数字は「表示/クリック/送信」だけ)
難しい分析ツールや専門知識よりも、営業の現場感覚が成果を左右します。社内にすでにある「よくある質問」「断られた理由」「商談での説明」を言葉にして、ホームページに置き換える――それが、受注につながるホームページを作る最短ルートです。次章から、検索意図に合わせた設計の考え方を整理していきます。
検索意図から設計する(調べたい/比べたい/申し込みたい)
3段階の検索意図をやさしく言い換える
人が検索する理由はだいたい決まっています。順番に①調べたい → ②比べたい → ③申し込みたい。この流れに合わせてページや記事を用意すると、読み手が迷わず“次の一歩”へ進めるようになります。
- ① 調べたい(情報収集の段階)
例:方法/やり方/注意点/チェックリスト/メリット・デメリット/事例まとめ など。
キーワード例:「問い合わせ フォーム 改善 方法」、「会社案内サイト 作り方 注意点」、「ホームページ リニューアル 失敗 事例」
ねらい:まずは不安を小さくする。「全体像」と「落とし穴」を短く。 - ② 比べたい(選定・検討の段階)
例:選び方/比較/代わり/向き不向き/チェックポイント など。
キーワード例:「CMS 比較 中小企業 向き不向き」、「制作会社 選び方 失敗しない」、「フォーム 最適化 ツール 比較」
ねらい:違いを1枚で理解できるように。「どの会社・どの方法が自分に合うか」を判断しやすく。 - ③ 申し込みたい(行動の直前)
例:価格/料金/費用の目安/納期/対応エリア/見積・相談 など。
キーワード例:「ホームページ 改修 価格 目安」、「問い合わせフォーム 改善 納期」、「千葉 ホームページ 制作 相談」
ねらい:判断材料(目安・範囲・条件)と、すぐ押せるボタンを置く。
この3段階を意識すると、「どの記事に何を書くか」「どの順で見せるか」が自然に決まります。1ページで全部を詰め込むより、段階ごとにページを分け、内部リンクでつなぐ方が読みやすく、行動も起きやすくなります。
段階ごとのページ設計と“つなぎ方”
- ① 調べたい → 解説記事・チェックリスト
見出し例:「まず何から?」「注意点は?」「やってはいけないことは?」
ページ末尾の導線:「比較するときはコチラ」(②へ)。 - ② 比べたい → 比較・選び方ページ
見出し例:「従来のやり方と何が違う?」「向いているのはどんな会社?」
ページ末尾の導線:「料金・納期の目安はこちら」(③へ)。 - ③ 申し込みたい → 価格・納期・相談ページ(営業資料ページ)
見出し例:「価格の目安」「含まれる範囲」「納期(通常/繁忙期/短納期)」「よくある質問」
ページ中・下部の導線:「見積を相談する(2営業日以内に返信)」。
ポイントは、記事の冒頭・中盤・末尾の3カ所に“次の段階”へのリンクとボタンを置くこと。読み手の気持ちが動いた瞬間に、迷わせず次へ進めます。
各段階に置くCTA(資料DL/見積相談/オンライン相談)
ボタン(CTA)は、段階に合わせて言い方を変えるとクリックされやすくなります。
- ① 調べたい:
・「チェックリストをダウンロード(メール登録だけ)」
・「図解:導入の流れを見る」
・「よくある失敗を避けるポイント」→ 比較ページへ - ② 比べたい:
・「向き不向きを3分で自己診断」
・「当社の標準フローと従来の違い」→ 営業資料ページへ
・「事例を業界別に見る」→ 事例一覧へ - ③ 申し込みたい:
・「見積を相談する(2営業日以内に返信)」
・「オンラインで15分相談(無料)」
・「価格の目安表(PDF)をダウンロード」
どの段階でも、ボタンは“動詞+目的+安心ワード”で表現します(例:「オンラインで相談(15分・無料)」)。スマホでは画面下に固定バー(相談/資料)を設置し、いつでも押せる状態に。
検索語の具体例(段階別のネタ出しテンプレ)
段階 | 検索語の例 | 記事・ページの型 | 次の一歩(CTA) |
---|---|---|---|
① 調べたい | 「問い合わせフォーム 改善 方法」「HP リニューアル 注意点」 | 結論→理由→手順→注意点→よくある質問 | 「比較ポイントを見る」「チェックリストDL」 |
② 比べたい | 「制作会社 選び方 失敗しない」「CMS 比較 中小企業」 | 違い(表)→向き不向き→選び方→事例 | 「価格・納期の目安」「オンライン相談」 |
③ 申し込みたい | 「ホームページ 改修 価格 目安」「千葉 ホームページ 相談」 | 目安金額→含まれる範囲→増減要因→納期(3段表記)→FAQ | 「見積を相談する(2営業日以内に返信)」 |
営業資料としてURLを“商談の前後”で活用する
設計した記事やページは、検索されるのを待つだけではなく、営業の武器としてURLを積極的に使います。
- 商談の前:「予習用」に送付。例:「当日の話がスムーズになります。比較ポイントだけご確認ください(URL)」
- 商談の最中:画面共有で「導入フロー」「価格の目安」を見せ、メモ代わりにURLを再送
- 商談の後:決裁者向けにまとめURLを送付(事例・価格・納期・FAQへの導線を1ページに)
URL活用のコツは、「1ページ=1メッセージ」にすること。用途別(解説/比較/価格・納期/事例)でページを分け、メールには短い一言を添えます。例:「比較の要点はこちら(URL)/価格と納期の目安はこちら(URL)」。
小さく始めるためのミニ手順
- 質問を10個書き出す(直近の問い合わせ・商談メモから)
- それぞれを①調べたい・②比べたい・③申し込みたいに振り分ける
- 各段階で1本ずつ記事やページを作る(合計3本)
- 記事末尾に次の段階へのリンクとボタンを置く(上・中・下も)
- 営業メールや商談でURLを使う(前・最中・後に送付)
これだけで、検索“入口”から商談“出口”までの道すじがつながります。次章では、営業現場からキーワードを集める具体的な方法を、テンプレ付きでご紹介します。
キーワードを“営業現場”から集める
収集元:問い合わせメール・商談メモ・断り理由・展示会の質問
SEOの出発点はツールではなく、お客様が実際に口にした言葉です。まずは社内に散らばる“生の言葉”をかき集めましょう。
- 問い合わせメール/フォームの自由記述:「価格の目安」「納期いつまで」「対応エリア」など具体語の宝庫。
- 商談メモ・議事録:導入を迷う理由、比較対象、社内決裁で聞かれるポイント。
- 失注(お断り)理由:検索ニーズが最も強い“悩みの言い回し”が隠れています(例:「もっと早い業者が…」)。
- 展示会・電話・来社時の質問:「短納期いけますか?」「小ロット対応は?」など“その場の言葉”。
- サポート/クレーム履歴:「よくある勘違い」「失敗パターン」→ “注意点”系キーワードに。
- 社内チャット #sales-qa:営業が困った質問を即メモ。毎週まとめてリスト化。
- サイト内検索の語(WordPressの検索欄):訪問者がサイト内で探した言葉=記事化の候補。
集める時は、お客様の言い回しのまま書き写します(社内用語に“翻訳”しない)。例:「問い合わせはメールでいい?」→「問い合わせ 方法」「電話 相談 可能?」など。
5分棚卸し:直近1か月の「よく聞かれた質問」10個
会議は不要。今日からできる5分の棚卸しで十分です。
- 営業・サポートの各メンバーが、1人2つ「最近よく聞かれた質問」をメモ。
- 集めた合計10個をホワイトボード(またはスプレッドシート)に貼る。
- 質問ごとに検索されそうな言い方に直す(「〜できますか?」→「〜 できる?」)。
- 段階タグを付与:①調べたい/②比べたい/③申し込みたい。
- 優先度を数字で付ける:頻度(1〜5)× 受注距離(1〜5)。合計が高い順から記事化。
“質問”の原文 | 検索されそうな言い方 | 段階 | 頻度 | 受注距離 | 優先 |
---|---|---|---|---|---|
最短でいつまでにできますか? | ホームページ 改修 納期 どれくらい | ③ | 5 | 5 | 25 |
小ロットでも頼めますか? | 小ロット 対応 可能? | ② | 4 | 4 | 16 |
いくらぐらいかかります? | ホームページ 価格 目安 | ③ | 5 | 5 | 25 |
“受注距離”は、価格・納期・対応可否に近いほど高く(=5)評価。まずは点数の高いものから記事化します。
型で広げる:用途×課題/業界×悩み/地域×サービス/比較/価格・納期
出てきた質問を5つの型に当てはめると、記事ネタが一気に増えます。
- 【用途×課題】例:「問い合わせフォーム 改善 失敗しない」「会社案内サイト 作り方 注意点」
- 【業界×悩み】例:「製造業 ホームページ 採用 困っている」「建設業 施工事例 写真 撮り方」
- 【地域×サービス】例:「千葉 ホームページ リニューアル 相談」「成田 エリア 出張 可能」
- 【比較・選び方】例:「CMS 比較 中小企業 向き不向き」「制作会社 選び方 失敗しない」
- 【価格・納期】例:「保守 料金 目安」「リニューアル 納期 通常 繁忙期」
さらに、否定語・失敗回避を混ぜると検索に強くなります。例:「やってはいけない」「失敗例」「注意点」「トラブル 防ぐ」。
そのまま使える具体語の例(業種汎用20個)
業界を問わず使いやすい“具体的な言葉”を、段階別にまとめました。見出しやタイトルにそのまま差し込めます。
- ① 調べたい(解説・注意点)
- 問い合わせフォーム 改善 方法
- 会社案内サイト 作り方 注意点
- ホームページ リニューアル 失敗 例
- CMS 乗り換え 手順 図解
- 施工事例 写真 撮り方 コツ
- SSL とは 必要?
- 問い合わせ 減る 原因 チェックリスト
- ② 比べたい(選び方・違い)
- 制作会社 選び方 失敗しない
- CMS 比較 中小企業 向き不向き
- 外注 内製 どっちが良い?
- フォーム 最適化 ツール 比較
- 画像 最適化 方法 早くする
- 従来 vs 新しい 進め方 違い
- ③ 申し込みたい(価格・納期・地域)
- ホームページ 制作 価格 目安
- ホームページ 改修 納期 どれくらい
- 保守管理 料金 月額
- 問い合わせ フォーム 改善 見積
- 千葉 ホームページ リニューアル 相談
- 出張 可能 エリア マップ
- 短納期 いける? まずは相談
言葉を“社内用語→お客様の言い方”に直す小ワザも効きます。
- × EFO(入力フォーム最適化) → ○ 問い合わせフォーム 改善
- × CTA(コールトゥアクション) → ○ お問い合わせボタン 置き方
- × パフォーマンス改善 → ○ 画像を軽くして 表示を速く
最後に、作成に入る前の“キーワードカード”テンプレです。1語=1枚で作ると流れが鮮明になります。
【キーワード】ホームページ 改修 納期 どれくらい 【段階】③ 申し込みたい 【読者の不安】展示会後に間に合う? 繁忙期は? 【見出し案】通常/繁忙期/短納期の3段表記 【入れる数字】通常3〜4週間、繁忙期+1週間、当日可否回答 【次の一歩】見積を相談する(2営業日以内に返信)
ここまでで、“営業現場の言葉”が検索される言葉へ変わりました。次章では、これらの言葉を実際のページの型と記事テンプレに落とし込み、ホームページ上で迷わず行動してもらう設計に進みます。
ホームページの“営業ページ”と記事テンプレ
ページ群の役割(まずはこの7種を用意)
ホームページ全体を「読む順番」で並べると、迷わず問い合わせに進む道すじができます。下の7ページは最小構成。まずは各ページを“薄くてもいいので”形にし、あとから厚くしていきましょう。
- 1)サービス・製品ページ:誰に/何が良いか(効果3点)→導入フロー→FAQ→CTA
- 2)営業資料ページ:比較・価格・納期・事例を1ページに凝縮(商談URLとして活用)
- 3)事例・お客様の声:〈課題→対応→結果(数字)→一言〉+写真1枚
- 4)比較・選び方:従来のやり方 vs 当社の進め方(時間・品質・手間の1軸で)
- 5)価格・納期の考え方:目安+含まれる範囲+条件/納期は通常・繁忙期・短納期
- 6)FAQ:5〜7問。質問は短く、答えは結論→条件の順に2〜3行
- 7)地域ページ:対応エリア/訪問可否/地域事例/アクセス(地図と所要時間)
各ページ下部に同じ主ボタン(CTA)を固定表示し、いつでも行動できるようにします。
記事テンプレ5型(コピペで使える基本形)
① 困りごと解決記事(調べたい段階)
- 構成:結論 → 理由 → 手順(3ステップ) → 注意点(3つ) → 次の一歩
- 見出し例:「まず何から?」「やってはいけないこと」「チェックリスト」
テンプレ:
〈結論〉__を始めるなら、この3つから。
〈理由〉__だからです。
〈手順〉Step1__/Step2__/Step3__。
〈注意点〉1__/2__/3__。
〈次の一歩〉「比較ポイントはこちら」ボタン→比較ページへ。
② 比較・選び方記事(比べたい段階)
- 構成:結論(向き不向きの総評) → 違い(表) → 向いている会社 → 選び方 → 事例 → 次の一歩
テンプレ:
〈結論〉__は短納期向き、__は長期運用向き。
〈違い(表)〉速さ/品質/手間 の1軸で◯/—を表示。
〈選び方〉この場合は__、この場合は__。
〈事例〉課題→対応→結果(数字)。
〈次の一歩〉「価格と納期の目安」ボタン→営業資料ページへ。
③ 価格・納期記事(申し込みたい段階)
- 構成:目安金額 → 含まれる範囲 → 増減要因 → 納期(通常/繁忙期/短納期) → FAQ → 次の一歩
テンプレ:
〈価格〉目安は__万円〜(税込)。含まれる範囲:__。
〈増減〉仕様追加・特急などで前後。
〈納期〉通常__〜__週/繁忙期+1週/短納期は可否を当日回答。
〈FAQ〉よくある質問を3つ(結論→条件)。
〈次の一歩〉「見積を相談する(2営業日以内に返信)」。
④ 事例記事(各段階の後押し)
- 構成:お客様(業種・地域) → 課題 → 当社の対応 → 結果(数字1つ) → お客様の一言 → 「この内容で相談」
テンプレ:
〈お客様〉__業の__様。〈課題〉__。〈対応〉__。
〈結果〉__%短縮/__日短縮/__件増(2025年_月実績)。
〈一言〉「__」。→「この内容で相談する」ボタン。
⑤ 地域記事(地域×ニーズの掛け算)
- 構成:できること → 対応エリア → 地域事例 → 訪問の流れ → アクセス → 相談
テンプレ:
〈できること〉__(地域特有の要件に対応)。
〈エリア〉市区町村を列挙+地図。
〈事例〉業種と結果の数字を1つ。
〈訪問〉日程調整→現地確認→提案の流れ。
〈アクセス〉車・電車の所要時間。
〈相談〉「訪問可能日を確認する」ボタン。
タイトル・見出し・説明文(検索で“選ばれる”書き方)
- タイトル(30字前後):誰に×何が分かるかを一言で。
例:「中小企業の問い合わせフォーム改善:3つの手順と失敗回避」 - 見出し(h2/h3):質問文にする。
例:「納期はどれくらい?」「何が違う?」「いくらかかる?」 - 説明文(meta description):結論+安心の一言。
例:「通常は3〜4週間。繁忙期+1週。可否は当日回答します。」 - URL:短く英数字(/price/ /flow/ /case/)。
文章は常に、結論→理由→具体例→次の一歩の順で短く。ビジネス用語は言い換え、「太字の数字ひとつ」を各所に配置します。
画像・図の基本(検索と可読性の両立)
- 写真:全景より手元の具体(Before/Afterは同じ角度)。
- 図:矢印・番号だけで「流れ」を1枚に。箱の文字は7〜10字。
- alt(代替テキスト):「何の写真+どんな効果」。
例:「検査工程の二重チェック表。見落としを防ぎ不良再発を抑制」 - 軽量化:横1600px/写真200〜400KB・図100KB前後/遅延読み込みON。

サンプル:サービス・製品ページの“骨組み”
そのまま編集できる、見出しとボタン配置の例です。
- 見出し:「__業向け__:短納期を標準フローで実現」
- 効果3点:速さ__/品質__/手間__
- 導入フロー(図):相談→ヒアリング→見積→実施→フォロー
- 強み(3〜5項目):見出し10字+1行解説+小さな証拠(数字・写真)
- 価格・納期(目安):価格__円〜/通常__週・繁忙期+1週・短納期は当日可否
- 事例:課題→対応→結果(数字)→一言(写真1枚)
- FAQ(5問):価格・納期・範囲・エリア・支払い
- CTA:上・中・下に「見積を相談する(2営業日以内に返信)」。スマホは下部固定バー。
サンプル:記事本文の“短文ブロック”
1ブロック=スマホ1画面内に収め、写真1枚+太字の数字ひとつ+次の一歩を意識します。
- 見出し:「納期はどれくらい?」
- 本文(3〜4行):通常は__〜__週。繁忙期は+1週。短納期は内容により当日可否回答。
- 数字:「先月の実績:24h以内の初回返信 95%」
- CTA:「オンラインで相談(15分・無料)」
ここまで整えば、あとは記事を積み上げるだけです。次章では、導線とフォームの作り方を整理し、記事から“行動”へつなぐ仕上げを行います。
導線とフォームで“行動”につなぐ
記事の「上・中・下」に同じ主CTA+スマホは固定バー
読み手は、「今すぐ相談したい瞬間」がそれぞれ違います。そこで、記事の冒頭・本文中・末尾に同じ主ボタン(CTA)を配置し、スマホでは画面下部に固定バーを出します。ボタンの種類は増やしすぎず、主目的(例:見積相談)を1つに統一するのがコツです。
- 冒頭:ファーストビュー内に主CTA(例:見積を相談する)+副CTA(資料DL)
- 本文中:「料金」「事例」の直後に主CTAを再掲
- 末尾:主CTA+お問い合わせ/オンライン相談の2択
- スマホ:下部固定バーに「相談」「資料」を常時表示(指が届く位置)
ボタン文言の作り方:動詞+目的+安心ワード
クリック率は文言で変わります。「動詞(何をする)+目的(何のため)+安心ワード(不安を和らげる一言)」で作りましょう。
- 見積を相談する(2営業日以内に返信)
- オンラインで相談(15分・無料)
- 価格の目安を見る(図で簡単)
- 事例を業界別に見る(写真1枚+数字)
ボタン直下に短い補足(マイクロコピー)を添えます。例:「内容は社外に公開されません」「電話でもOK:平日9–18時」。
内部導線:段階ごとに“次の一歩”へ
検索意図の段階(調べたい→比べたい→申し込みたい)に合わせ、ページ内に次の一歩リンクを配置します。「読み終わったら、どこへ行けば良いか」を常に示しましょう。
- 解説記事の末尾 → 「比較ポイントを見る」(比較ページへ)
- 比較ページの末尾 → 「価格・納期の目安」(営業資料ページへ)
- 営業資料ページ中・末尾 → 「見積を相談する」「オンラインで相談」
フォームは“最小”が正義:名前+メール+選択式1つ
最初のハードルを下げるほど、送信率は上がります。必須は「お名前」「メール」「ご用件(選択式)」の3つだけから始めましょう。電話・会社名・住所は任意で十分です。
- 入力しやすさ:メール欄は「@」キーボード、数字欄は数字キーボードを表示
- エラーは即時表示:該当欄の下に赤字で具体的に(例:「@ が抜けています」)
- ラベルは常時表示:プレースホルダーだけにしない(消えると迷う)
- 自動補完OK:ブラウザのオートフィルを許可/入力途中の内容を保持
- 同意チェック:「個人情報の取り扱いに同意」+ポリシーへのリンク
- スパム対策:人には見えない“隠し項目(ハニーポット)”や送信までの時間チェック
自由記入欄は任意・短め(100〜200字)に。詳細はやり取りの中で詰めた方が早いです。
サンクスページ(送信後)が第二の勝負所
送信直後は温度が高いタイミング。「受付完了」だけで終わらせず、次の接点へ誘導します。
- 受付の明記:受付番号/受付日時/返信目安(例:2営業日以内)
- 次の導線:関連事例・FAQ・価格の目安・オンライン相談予約
- 連絡先:担当者名・電話番号・受付時間
- 控えメール:自動返信の到着を案内(迷惑メール対策も一言)
例)「このたびはお問い合わせありがとうございます。2営業日以内に担当よりご連絡します。お急ぎの方は 00-0000-0000(平日9–18時)。次によく読まれているページ:〈価格の目安〉〈導入の流れ〉〈事例〉」
自動返信メール(コピペOK)
件名:【受付完了】お問い合わせありがとうございます(◯◯株式会社)
本文:
____ 様
このたびはお問い合わせありがとうございます。内容を確認し、2営業日以内にご連絡いたします。
<受付内容>ご用件:____/お名前:____/メール:____
お急ぎの際は 00-0000-0000(平日9:00–18:00)へお電話ください。
▼価格と納期の目安:____(URL)
▼導入の流れ(図解):____(URL)
▼事例(業界別):____(URL)
◯◯株式会社 サポート担当:____
EFO(入力しやすくする工夫)のチェックリスト
- 1)選ぶだけ:ご用件はボタンまたはプルダウン(見積相談/オンライン相談/資料DL)
- 2)間違いに即ヒント:欄の下でリアルタイムにエラー表示
- 3)戻っても消えない:入力値を保持(再入力のストレスをなくす)
- 4)押しやすい:ボタン高さ44px以上、上下に十分な余白
- 5)速い:画像は軽量化、送信後はサンクスページへ即遷移
計測の仕込み:後で見返せる“印”をつける
改善のために、最低限の印をつけておきます。難しい設定は不要です。
- ボタン名を統一:同じ機能のボタンは同じ文言(例:「見積を相談する」)
- リンク末尾に印:
?from=salespage
のような短い識別子 - 毎月メモ:「表示(検索で見られた)/クリック(押された)/送信(申し込まれた)」の3つだけ記録
安心の見せ方(セキュリティ・コンプライアンス)
- 常時HTTPS:URLがhttpsで始まることを明記(錠前アイコンの表示)
- 個人情報の扱い:ポリシーへのリンクと、社内の取り扱いルールを一言
- スパム対策記載:「不正送信防止のための仕組みを備えています」と簡潔に
不安が減ると、フォーム完了率が自然に上がります。
よくあるNG → すぐ直せる対処
- NG:ボタンが最下部にしかない/文言が「送信」だけ
対処:上・中・下に主CTA、文言は「動詞+目的+安心ワード」へ - NG:必須が多すぎる(電話・住所も必須)
対処:必須は「名前+メール+ご用件(選択)」の3つに削減 - NG:エラーがどこか分からない/入力が消える
対処:欄の下に即時エラー表示+入力保持 - NG:サンクスページが空白
対処:返信目安+事例/FAQ/予約への導線を配置
導線とフォームは、“やさしく・短く・安心を添えて”が基本です。ここまで整えば、検索から来た人が迷わず次の一歩を踏みやすくなります。続く章では、運用・計測・改善の回し方を整理し、週1時間で続ける仕組みに仕上げます。
よくある失敗と回避策/アトラボの支援
ありがちな失敗(SEO×営業の“すれ違い”)
- ビッグワードだけ追う(例:「ホームページ 制作 会社」)
→ 競合が強すぎて埋もれる。受注に近い具体語(価格・納期・比較・地域)へ軸を移す。 - 社内用語で書く(EFO/CTAなど)
→ お客様の検索語とズレる。日常の言い方に言い換え(例:EFO→「問い合わせフォーム 改善」)。 - 読み物で終わる(良い記事なのに何も押せない)
→ 上・中・下に同じ主ボタンと「次の一歩」リンクを固定。 - 価格・納期に触れない
→ 不安が解けず離脱。目安+範囲+条件だけでも記載(通常/繁忙期/短納期)。 - 事例が説明だけ(数字・写真・一言がない)
→ 印象が弱い。〈課題→対応→結果(数字ひとつ)→一言〉+写真1枚で短く。 - 画像が重い・暗い
→ 表示が遅くて読まれない。横1600px/写真200〜400KB、遅延読み込みON。 - フォームが“初回から詳しすぎる”
→ 送信率が下がる。必須は「名前+メール+選択1つ」から。 - サンクスページが空白
→ 熱が冷める。「2営業日以内に返信」+事例/FAQ/予約への導線を設置。 - 内部リンクが弱い(記事がバラバラ)
→ 段階別(調べたい→比べたい→申し込みたい)に鎖でつなぐ。 - 更新が止まる
→ 信頼低下。週1時間・同じ型で回す(質問1本→記事1本)。
すぐ効く回避策(今すぐできる10の直し)
- 各ページに主CTAを上・中・下で設置(文言は「動詞+目的+安心」)。
- 解説記事の末尾に「比較ポイントを見る」、比較の末尾に「価格・納期の目安」。
- 価格は目安+範囲+条件、納期は通常/繁忙期/短納期で3段表記。
- 事例を数字ひとつ+写真1枚で再編集(2025年◯月実績)。
- 画像を横1600px・写真200〜400KBへ圧縮、lazy-loadをON。
- フォームの必須を3項目に削減(名前・メール・ご用件)。
- サンクスページに返信目安と「事例/FAQ/予約」ボタンを追加。
- タイトルを「誰に×何が分かる」30字へ言い換え(見出しは質問文)。
- ボタンのリンク末尾に
?from=salespage
等の印を付与。 - トップに「今週の取り組み」1本(写真1枚+100字)を固定表示。
社内で止めないコツ(週1時間の運用ルール)
- 役割3つ:書く(営業/広報)→現場チェック(当日中)→責任者OK(翌営業日)。
- 素材箱:社内チャット「#今日の質問」に1行メモ+写真1枚。
- 数字は3つだけ記録:表示(検索で見られた)/クリック(押された)/送信(申し込まれた)。先月より良いかだけを見る。
アトラボの支援(営業×SEOを“形にして回す”)
- 営業起点キーワード20語の選定ワーク
営業・サポート同席で、問い合わせ・断り理由から言葉を抽出。段階タグ(調べたい/比べたい/申し込みたい)付きで納品。 - 記事テンプレ(5型)+初稿レビュー
〈結論→理由→手順→次の一歩〉/比較/価格・納期/事例/地域のテンプレと、見出し・説明文の言い換えを具体提案。 - 営業資料ページの設計
比較・価格・納期・事例・FAQを1ページに凝縮。商談前後で使うURL運用まで設計。 - CTA&フォームのEFOライト
主CTAの配置(上・中・下+スマホ固定バー)/必須削減/エラー表示/サンクス導線を実装。 - 価格・納期・FAQの整備
目安・範囲・条件の書き方/納期3段表記/よくある質問5〜7問のひな形を作成。 - 画像・図の軽量テンプレ
手元写真の撮り方・矢印と番号の図・altの例文。表示速度=離脱防止を支援。 - 計測の仕込みと月次ミニ改善
ボタン名統一/URLパラメータ付与/月15分の振り返りで1点だけ改善を伴走。
この章のまとめ(小さく直して、受注の道すじを太くする)
失敗の多くは、難しい技術ではなく見せ方と導線の問題です。具体的な言葉で入口を増やし、記事で不安を解消し、押しやすいボタンへ——この流れを各ページで徹底すれば、ホームページは営業の味方になります。もし途中で手が止まったら、アトラボがテンプレと小さな改善で伴走します。まずは「明日からできる3つ」を一緒に決めましょう。


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