
「今のホームページ、何か成果出てるの?」
そんな疑問を持ちつつも、「10年前に作ってそのまま」「情報は載ってるし問題ないはず」と、見直しを後回しにしている企業も少なくありません。
ですが、今のホームページは“作った時点”で完成ではなく、“育てる”ことで成果が出る時代です。検索結果に出ない、アクセス数が増えない、問い合わせがこない——それらの原因はデザインや情報の古さだけではなく、根本の「設計」にあるかもしれません。
本記事では、2026年に向けて新規制作・リニューアルを考えている企業のWeb担当者や経営者の方に向けて、ホームページが「効果を出す」ために最低限おさえておきたい4つの基本設計をご紹介します。
ホームページ制作の専門用語を使わず、経営層にも説明しやすく、社内説得にも使えるような実践的な内容を意識してまとめました。ぜひ、現状のホームページと見比べながらご覧ください。
ターゲットは誰?“伝える相手”を明確にした設計
ホームページは「誰に向けたものか」がすべての出発点
なんとなく会社概要やサービス内容を載せただけのホームページは、「誰のための情報か」が不明瞭になりがちです。すると、訪れたユーザーは「自分に関係があるかどうか」を判断できず、すぐに離脱してしまいます。
まず必要なのは、「誰に何を伝えたいのか」を明確にすること。ターゲットの業種や職種、年齢層、ニーズ、検索行動などを想定し、それに合わせて構成・文章・導線を設計することで、ぐっと伝わるホームページになります。
ターゲットによって“伝え方”も“見せ方”も変わる
たとえば、以下のようにターゲットが違えば、同じ商品やサービスでも見せ方がまったく変わります。
- 個人客向けなら「感情に訴える見出し」や「安心感」を重視
- 法人向けなら「具体的な効果」や「導入実績」を前面に
- 高齢者向けなら「文字を大きく」「わかりやすい言葉」で
このように、誰に向けて作るかが決まれば、必要な情報・デザイン・導線も自然と定まります。逆に、ここが曖昧なままだと、ページの構成も文章もぼやけたままになってしまいます。
“複数のターゲット”がいる場合はどうする?
「うちはBtoBもBtoCも両方ある」「複数の業種に対応している」という場合でも心配はいりません。そういったときは、入口(導線)を分ける設計にすることで解決できます。
- 「法人のお客様はこちら」などの分岐ボタンを設置
- メニューやバナーで“用途別”や“業種別”にナビゲーションを設計
“複数の相手に伝える”のではなく、“それぞれに正しく届ける”工夫をすることが、成果の出るホームページには欠かせません。
コンテンツに“答え”があるか?ユーザー満足度を生む情報設計
ユーザーは「調べにきている」ことを忘れない
ホームページを訪れる人の多くは、「何かの疑問や課題を解決したくて」検索をしています。商品やサービスを検討している段階であれ、まだ情報収集を始めたばかりであれ、訪問者が求めているのは“答え”です。
しかし、ありがちな企業サイトは「会社概要」や「サービス紹介」ばかりで、ユーザーが知りたいことに直接答えていないケースが少なくありません。それでは滞在時間も短くなり、コンバージョン(問い合わせや購入)にはつながりません。
ユーザーの“検索意図”に答えるコンテンツを用意する
たとえば以下のような視点で情報を用意していくことで、サイトの満足度は飛躍的に向上します。
- よくある質問(FAQ)を充実させる
- 事例紹介で「似たような悩み」を持つ顧客の解決ストーリーを掲載
- ブログやコラムで「調べていること」に関連する情報を発信
- サービス内容を具体的に説明し、「どんな時に頼むべきか」を明記
「問い合わせの前に解決できる情報がある」ことが、信頼感を高め、問い合わせのハードルを下げます。
“会社の言いたいこと”より“ユーザーの知りたいこと”を優先
企業側としては「アピールしたいポイント」があるかもしれませんが、それだけを押し出してもユーザーの心には届きません。
まずはユーザーの悩みや目的を想像し、そのうえで「この会社なら解決してくれそう」と思ってもらえる情報を届けることが重要です。
サイト設計とは“コンテンツの並べ方”ではなく、“ユーザーとの対話の流れ”を作ること。この視点があるだけで、ページの質は大きく変わります。
“止まった時計”になってない?更新性が信頼につながる
更新が止まっているサイトは、それだけでマイナス
企業のホームページを訪れたとき、「お知らせが1年前のまま」「ブログが2022年で止まっている」といった状態を見かけたことはないでしょうか。こうしたサイトは、ユーザーに「この会社、今もちゃんと動いてるの?」と不安を与えてしまいます。
もちろん、実際には日々業務が行われていたとしても、Web上に情報がなければ存在していないのと同じ。この「更新の有無」は、今や企業の信頼性に直結する重要な要素です。
無理なく続けられる「更新ネタ」をあらかじめ設計する
「ブログを書く時間がない」「ネタが思いつかない」といった声も多く聞かれますが、それは更新の仕組みが設計されていないからです。
たとえば以下のような更新スタイルなら、無理なく継続できます。
- 施工事例や納品事例などを写真とコメントだけで更新
- 月に1回の「よくある質問」コーナーを短文で更新
- 社内イベントや採用情報など、社内発信をまとめて掲載
「更新性」を保つには、“負担の少ない情報発信の型”を用意しておくことがカギです。
検索エンジンにも「生きているサイト」が評価される
Googleなどの検索エンジンも、定期的に更新されているサイトを「鮮度の高い情報源」として評価しています。SEO対策としても、更新の有無は大きな意味を持ちます。
さらに、更新性のあるサイトは、社内でも情報共有や意識づけが進みやすく、顧客との接点も生まれやすくなります。
デザインは“見た目”ではなく“迷わせない”ための設計
おしゃれよりも「使いやすい」ことが優先
ホームページのデザインと聞くと、「かっこよさ」「今っぽさ」などのビジュアルを重視しがちですが、本当に大切なのは“ユーザーが迷わず目的の情報にたどり着けるか”です。
たとえば、どれだけ洗練されたデザインでも、メニューが分かりにくい・ボタンが見つからない・リンク先が期待と違うといった状態では、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。
「読み進めたくなる」「次に進みたくなる」導線設計
ユーザーがホームページで迷わないためには、各ページに役割を持たせ、その流れを“計算して配置”することが重要です。トップページ → サービス紹介 → 事例紹介 → 問い合わせ、といった一連の流れを自然にたどれる設計が求められます。
さらに、ページの途中にある「関連リンク」や「詳しくはこちら」といった動線も、ユーザーの興味を引きつつ迷わせない工夫となります。
「次に進むべき場所」が視覚的に明確な設計は、成果に直結します。
「ユーザー視点」で見たときのデザインに
デザインを考えるときは、「自社が見せたいもの」ではなく、「ユーザーが求めているもの」から逆算する視点が不可欠です。
たとえば、スマホで見るユーザーが多いなら、文字サイズやボタンの大きさ、スクロール距離まで配慮する必要があります。誰にとっても「見やすい」「使いやすい」デザインが、本当に効果のあるホームページです。
デザインとは装飾ではなく「ユーザーを導くための設計」なのです。
アトラボでは、“成果につながる設計”からご提案します
作ることが目的ではなく、「成果を出すこと」がゴール
アトラボでは、ホームページの新規制作やリニューアルをご相談いただいた際、まず最初にヒアリングするのは「どんな成果を目指したいか?」という点です。
デザインや機能は“目的を達成する手段”であって、それ自体が目的ではありません。お問い合わせを増やしたい、採用エントリーを増やしたい、既存顧客への情報提供をスムーズにしたい…そんな目標に応じて、必要な導線や情報設計を一緒に考えていきます。
「誰に」「何を」「どう伝えるか」を整理するところから
「現状のホームページがイマイチうまくいっていない」というケースでは、ターゲットが曖昧だったり、導線がわかりにくかったりすることが多くあります。そこでアトラボでは、サイト設計に入る前段階として、ペルソナやユーザーストーリーを共有しながら、伝えるべきメッセージを整理する作業を行います。
ターゲット視点に立った「伝え方の再設計」が、成果への第一歩です。
中小企業の実情に合った「ちょうどいい」提案を
私たちの多くのお客様は、千葉県内を中心とした中小企業です。社内に専任のWeb担当がいなかったり、情報更新の手間を最小限にしたいというご要望もよくあります。
だからこそ、アトラボでは「見栄え重視」や「トレンド先行」の提案ではなく、「運用しやすく、成果につながる設計」を重視しています。見た目の美しさと、業務に無理のない運用の両立を大切にしながら、お客様と二人三脚で「伝わるWeb」を形にしていきます。

まとめ|「効果のあるホームページ」は、4つの基本設計から
新しいデザインや最新のツールを取り入れることも大切ですが、本当に成果を生むホームページは、「誰に」「何を」「どう伝えるか」が明確であることが前提です。
そのうえで、以下の4つの基本を押さえた設計が、信頼や反響につながる土台になります。
- ターゲットが明確で、その人のための構成・導線になっている
- ユーザーが求める“答え”をしっかり用意している
- 定期的な情報発信で「生きたホームページ」として信頼感を持たせている
- デザインが“迷わせず、わかりやすい”ことを最優先にしている
「うちはまだホームページで成果なんて…」と思っている方こそ、この4つの視点で今のホームページを見直してみてください。改善できるポイントがきっと見つかるはずです。
アトラボでは、そうした“最初の気づき”からお手伝いすることが可能です。
「リニューアルすべきか迷っている」「改善の方向性がわからない」といった段階でも構いません。
お気軽にご相談ください。




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