「伝えたはずなのに伝わっていない」「全員にCCしているつもりが漏れていた」──
社内や社外とのやりとりで、こんな“連絡の行き違い”が起きていませんか?
多くの中小企業では、いまだにメールと電話中心のコミュニケーションが主流です。
もちろん基本的な連絡手段としては有効ですが、スピード・共有・履歴管理・心理的なハードルといった面で、すでに限界を迎えつつある場面も多いのではないでしょうか。
一方で、今や大企業だけでなく、中小企業でも「チャットツール」を導入するケースが急増しています。
Slack、LINE WORKS、Chatworkなどをはじめ、無料から使えるものも多く、導入ハードルも年々低くなっています。
ただし、中には「うちは年齢層が高くてITに強くない」「導入コストや定着が心配」と感じている方も多いはず。
そこで本記事では、ITリテラシーに自信がない中小企業でも安心して導入できるチャットツールを中心に、5つの代表的サービスを比較しながらご紹介します。
「そろそろ導入を検討したいけど、どれを選べばいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。
なぜ中小企業こそチャットツールを導入すべきか?
「チャットツールは大企業やIT企業が使うもの」――そう思っていませんか?
実は今、中小企業こそチャットツールを導入するメリットが大きいと言われています。
人手も時間も限られた環境だからこそ、コミュニケーションの無駄を減らし、業務スピードを上げる仕組みが必要とされています。
1. 業務スピードが格段に上がる
メールでは「宛名を書く」「件名を書く」「丁寧な文章にする」といった作業が必要ですが、
チャットならちょっとした確認や共有もワンタップ。
社内の相談や進行状況の把握もスピーディに行えます。
たとえば、「A社の見積もり、どこまでいってますか?」という一言も、メールよりチャットの方が心理的に送りやすいという声も多数。
2. 情報の共有と蓄積がしやすい
チャットツールにはメッセージ履歴が自動的に残るため、
後から確認したり、過去のやりとりを検索したりするのも簡単です。
共有ファイルやToDoの管理も可能なツールもあり、情報が“散らからない”環境を整えることができます。
3. ITリテラシーが高くなくても使いやすい
最近のチャットツールはどれもスマホ感覚で直感的に使えるUIが増えています。
LINEに近い画面構成の「LINE WORKS」や、国産の「Chatwork」などは特に使いやすいと評判です。
「社内に年配者が多い」「パソコンが苦手なスタッフがいる」という企業でも、導入初日から問題なく使えるケースが多数です。
4. コストを抑えながら始められる
「導入にお金がかかるのでは?」という不安もあるかもしれません。
ですが、主要なチャットツールの多くは無料プランや低価格なエントリープランが用意されています。
たとえば、Slack・Chatwork・LINE WORKSなどは小規模チームなら無料で使える範囲でも十分。
初期投資を抑えながら導入テストができるのも、中小企業にとって大きな利点です。
5. テレワーク・外出先対応も強い味方に
営業や現場作業が多い業種では、オフィスにいないスタッフとの連絡が遅れがち。
そんな時も、チャットツールを使えばスマホからサクッと連絡・報告が可能になります。
さらに、在宅勤務やリモートワークの際にも、全社のコミュニケーションを保つインフラとして活用できます。
このように、チャットツールは単なる連絡手段ではなく、業務効率化・情報共有・働きやすい環境づくりの基盤として、中小企業にこそ効果を発揮します。
主要チャットツール5選を比較!それぞれの特徴と向いている企業
ここでは、中小企業でも導入しやすく、実際の現場での活用実績も多い代表的なチャットツールを5つ厳選し、比較紹介します。
コスト・リテラシー・使いやすさなどを考慮しながら、自社に合ったツール選びの参考にしてください。
1. Slack(スラック)
特徴:プロジェクトベースの業務や外部連携に強い、世界中で人気のビジネスチャットツール。
- 柔軟なチャンネル設計で、部署横断・外部パートナーとのやりとりもスムーズ
- Google、Dropbox、Zoomなど外部連携が豊富
- 無料プランあり(ただしメッセージ保存数に制限)
向いている企業:複数プロジェクトが同時に動くIT系企業、制作会社、ベンチャー企業など
2. Chatwork(チャットワーク)
特徴:日本製のチャットツールで、中小企業向けに設計された直感的なインターフェースが特徴。
- ToDo管理やファイル共有も簡単
- 国内サポート・UIがやさしく、年齢層問わず使いやすい
- 無料プランあり(広告表示あり・グループ数制限)
向いている企業:ITに不慣れなメンバーが多い企業、士業、建設業、製造業など
3. LINE WORKS(ラインワークス)
特徴:普段使っているLINEに近い操作感で、スマホ中心の利用に最適。
- LINEと似たUIで導入の心理的ハードルが低い
- スタンプ・既読機能・カレンダー共有なども搭載
- 無料プランあり(機能制限あり)
向いている企業:営業職や現場作業スタッフが多い会社、小売・サービス・介護業など
4. Microsoft Teams(チームズ)
特徴:Microsoft 365に含まれる高機能チャット&会議ツール。WordやExcelとの連携が抜群。
- Office製品ユーザーなら追加費用なしで利用可能
- ビデオ会議、共同編集など多機能
- 最初は少し複雑と感じることも
向いている企業:すでにMicrosoft 365を使っている企業、事務部門が多い業種
5. Google Chat(グーグルチャット)
特徴:Google Workspaceユーザー向け。Gmailやドキュメントとの親和性が高い。
- Googleカレンダー、ドライブとの連携がスムーズ
- チャットボットやルーム機能も搭載
- ややビジネス色が強く、LINE感覚とは異なる
向いている企業:Google Workspaceを利用している企業、IT・Web系、フルリモートチーム
これら5つのツールは、いずれも無料で始められるプランが用意されているため、まずは小さく試してみることも可能です。
自社の業務スタイル・IT環境・スタッフ構成に合わせて、ベストなツールを選んでみましょう。
ツール選びのポイント:自社に合ったチャットツールを見つけるには?
チャットツールは数多く存在しますが、「人気があるから」「他社が使っているから」という理由で選ぶと、
現場に合わずに使われなくなる可能性も。
特に中小企業では、導入してから“社内に定着するかどうか”が重要なカギになります。
以下の5つの視点から、自社にとってベストなチャットツールを選びましょう。
1. 既存の業務環境との相性をチェック
- Microsoft 365を使っていれば → Microsoft Teams
- Google Workspaceを使っていれば → Google Chat
- 他の業務ツールとの連携を重視するなら → Slack
日頃から使っているツールに合わせることで、導入の負担を減らしやすくなります。
2. 社内のITリテラシーに合っているか?
操作が直感的で、スマホでも使いやすい「LINE WORKS」や「Chatwork」は、年齢層が高い職場や非IT系企業にもおすすめです。
「使い方がわからないから使われなくなる」状況を避けるためにも、画面のシンプルさや導入時の説明のしやすさは重要なポイントです。
3. コスト・プラン内容をしっかり比較
無料プランがあるからといって、ファイル容量・履歴保存・機能制限などに注意しましょう。
- Chatwork:無料プランあり(グループ数制限・広告あり)
- Slack:無料プランは履歴10,000件まで
- LINE WORKS:基本機能の無料プランあり
チームの人数や用途に応じて、有料プランも含めて中長期的な視点でコストバランスを見ることが大切です。
4. 社内外の連携が必要か?
取引先や外注スタッフとやりとりする場合、外部ユーザーとのやり取りがしやすいかもチェックポイントです。
SlackやLINE WORKSは外部とのグループ共有にも対応しており、顧客対応やプロジェクト管理にも適しています。
5. スマホでの利用頻度が高いか?
現場スタッフ・営業職・リモートワークなど、パソコンを常時開かない職種が多い場合は、スマホでの操作性が非常に重要です。
LINE WORKSやChatworkは、スマホでの操作性にも定評があります。
このように、自社の業務環境や人員構成、コスト感をふまえて選定すれば、
「導入しても使われない」リスクを減らし、社内のコミュニケーションを一段と活性化できます。
まとめ:チャットツールは“まず試してみる”が最初の一歩
チャットツールは、「連絡手段を変えるだけで、業務効率がぐっと変わる」身近なDX(デジタル化)の第一歩です。
メールや電話に頼っていた頃と比べて、やりとりのスピード、情報の整理、社内の一体感まで大きく変わる可能性があります。
特に中小企業にとっては、少人数だからこそ導入効果が実感しやすいのがチャットツールの魅力です。
とはいえ、いきなり完璧な運用を目指す必要はありません。
まずは無料プランを使って、小さく始めてみる。それだけでも新たな気づきや改善につながります。
アトラボでは、自社に合ったチャットツールの選定から、導入支援・運用ルールづくりまで、
中小企業のIT活用を丁寧にサポートしています。
「うちにはまだ早いかな?」「本当に使いこなせるか不安…」という企業様こそ、まずはお気軽にご相談ください。
一歩踏み出せば、コミュニケーションが変わり、働き方が変わり、会社が変わります。