
中途採用を強化したいと考え、採用特設サイトや求人ページを立ち上げる企業が増えています。
ですが、そのページに「どのようなエントリーフォーム」を設けているか?まで意識が届いている企業は、まだ少ないかもしれません。
「アクセスはあるのに、応募がない」
「求人媒体からの流入はあるのに、フォームで離脱している気がする」
そんな“採用の機会損失”が起きているとしたら、それはもしかすると「エントリーフォームの設計」に原因があるかもしれません。
特に中途採用の場合は、新卒のようにナビサイトを使った一括管理ではなく、企業ごとに情報収集・応募を行うのが一般的。
せっかく興味を持ってくれた人を逃さないためにも、自社サイト内の「エントリーフォーム」は、採用活動の成否を分ける重要なポイントなのです。
本記事では、そんな“応募を逃さないフォーム設計”の考え方と、改善ポイントについて、事例を交えてご紹介します。
なぜ「中途採用」には自社エントリーフォームが必要なのか?
中途採用においては、新卒採用と違い「マイナビ」「リクナビ」といったナビサイトを通さず、求職者が自分の意思で企業の採用サイトにたどり着き、情報を読み込んで応募を決めるというプロセスが主流です。
つまり、企業の採用ページが“そのまま説明会”であり、“そのまま応募窓口”になるわけです。
このとき、応募を「電話で受け付けています」や「履歴書を郵送してください」としてしまうと、求職者にとって心理的なハードルが高く、応募をためらわせてしまうことも。
また、メールアドレスのリンクだけでは「どんな情報を送ればいいか分からない」と離脱される可能性もあります。
その点、自社サイト内にエントリーフォームを設置しておけば、求職者はスマホからでもスムーズに応募でき、企業側も必要な情報を効率的に受け取ることができます。
さらに、フォーム完了時に「自動返信メール」や「面接までの流れ」の案内を送ることで、信頼感や安心感を持ってもらうことも可能です。
中途採用はスピードと信頼が重要です。
自社でエントリーの入り口をしっかりと用意しておくことは、求職者を逃さず、採用機会を最大化するための基本戦略だと言えるでしょう。
「エントリーフォーム」が原因で応募が止まっているサインとは?
「アクセス数はあるのに応募がない」「フォームまで進んでいる形跡はあるのに、なぜか送信されない」――このような現象は、フォーム自体に問題があるサインかもしれません。
とくに中途採用では、求職者が複数社を比較検討しながら短期間で応募を進めるケースが多いため、少しの不便さや不安感で応募をやめてしまうことも少なくありません。
こんな症状は要注意!
- フォームページの直帰率が高い(Googleアナリティクス等で確認可能)
- 入力項目が多すぎて途中離脱されている(フォーム分析ツールで可視化)
- スマートフォンで入力しづらい(デザイン・UIの最適化不足)
- 送信完了後の画面や自動返信メールが簡素で、信頼性に欠ける
- 「どんなステップがこの先あるのか」がわからないため、応募をためらわれる
こうしたサインに心当たりがある場合は、エントリーフォームの構成・UI・運用方法を見直すことが、応募数改善への近道になります。
エントリー率を上げるための5つの改善ポイント
中途採用におけるエントリーフォームは、求職者にとって「この会社と初めて関わる」場所でもあります。ここでの印象や使い勝手が、応募意欲を左右する重要なポイントになります。以下の5つの改善施策を意識するだけで、エントリー率は大きく変わってきます。
1. 入力項目は「必要最小限」に
中途採用では、履歴書・職務経歴書の提出が前提であることが多く、フォームで詳細情報を求めすぎると二度手間感につながります。「氏名」「連絡先」「希望職種」「添付ファイル」程度に抑え、最短1〜2分で完了する設計が理想です。
2. スマートフォン対応は必須
スマホで閲覧・入力するユーザーが大多数となった今、小さな画面でもストレスなく操作できるかは大きな判断材料になります。ラジオボタンやセレクトボックスの最適化、文字サイズやボタン配置の見直しも重要です。
3. フォーム直前に「安心材料」を提示する
エントリー前に不安を感じさせないために、「よくある質問」「選考フロー」「担当者の顔写真や一言」などを事前に掲載すると、安心して応募に踏み切りやすくなります。企業の雰囲気や誠実さを伝える内容が効果的です。
4. 送信完了後のメッセージ・自動返信メールも丁寧に
応募完了後は、丁寧なサンクスメッセージや自動返信メールを送ることで、求職者に安心感を与えることができます。たとえば「3営業日以内にご連絡します」「面接担当:◯◯よりご連絡します」など、次のステップが明示されていると信頼度が向上します。
5. 入力途中の離脱を防ぐUI設計
「入力途中に間違えて戻ったら内容が消えてしまった…」などのストレスは、離脱の大きな要因です。可能であれば、オートセーブや確認ページの設置、また「必須項目の明示」など、ユーザーに配慮したUI設計が求められます。
エントリー後の流れがスムーズか?も見直そう
エントリーフォームの設計が完璧でも、その後の対応が遅かったり不明瞭だったりすると、せっかくの応募が台無しになってしまいます。求職者の熱量が高いうちにスムーズな対応を行うことが、中途採用成功の鍵となります。
応募完了直後のレスポンスは「即日」が理想
エントリー後、24時間以内に何らかの連絡があるかどうかは、求職者にとって非常に重要な判断材料です。「まだ何の連絡も来ない」「見逃されているのでは?」と不安を抱かせないためにも、自動返信+担当者からの一次連絡はできるだけ早く行いましょう。
選考フローの説明は「エントリー時点」で
「このあと面接が何回あるのか」「何日くらいで結果がわかるのか」など、選考にかかる時間とステップを事前に提示しておくと、求職者の心理的負担を軽減できます。エントリーフォームの近くや自動返信メールに記載しておくと親切です。
面接までのスケジュール調整もスムーズに
エントリー後の流れで最も手間がかかるのが面接日程の調整です。ここをスムーズに進めるために、日程調整ツール(例:TimeRex、調整アポ)などの導入を検討するのもおすすめです。求職者にとっても、選択肢からクリックで予約できる仕組みは非常に便利です。
「丁寧かつ早い」対応が採用ブランドを育てる
対応の丁寧さやスピード感は、企業の印象に直結します。「この会社、対応が早かった」「丁寧に話を聞いてくれた」といった感想は、他の求職者にも伝わっていく可能性があるため、採用活動においても立派な“ブランディング施策”になります。
採用サイト制作時に気をつけたいフォーム設計の“落とし穴”
採用サイトを新たに立ち上げる際、ついデザインやコンテンツばかりに注力してしまいがちですが、「エントリーフォームの設計」こそが応募率を大きく左右する要素であることを忘れてはなりません。見落とされがちなポイントをご紹介します。
見た目はシンプルでも「心理的ハードル」が高い
一見、入力項目が少なくスッキリしたフォームでも、「顔写真のアップロード」や「自己PRの記述」など、求職者にとって心理的にハードルが高い項目があると、それだけで離脱される可能性があります。最低限の情報だけで一旦応募できる“ライトエントリー”の設計を検討するのも一つの方法です。
「PC前提」のデザインになっていないか?
中途求職者の多くは、スマートフォンからエントリーしているのが現実です。フォームがPC向けの画面設計のままで、入力しづらい・見づらいといった不満があると、途中離脱が増えてしまいます。スマホ最適化(モバイルフレンドリー)は必須です。
自動返信メールの文面が「事務的すぎる」
フォーム送信後に送られる自動返信メールの内容が、ただの「確認用テンプレート」になっていないでしょうか?
企業からの感謝の気持ちや今後の流れの案内が少し添えられているだけでも、応募者に安心感を与えることができます。
入力内容が「送信前に確認できない」
送信ボタンを押す前に、入力内容の確認画面があるかどうかも重要です。とくに長文入力が必要な場合、いったん確認できる画面があることで、誤送信や修正漏れを防げますし、企業に対する信頼感もアップします。
問い合わせフォームの流用では不十分
既存の「お問い合わせフォーム」を流用してエントリーフォームを作っているケースも見受けられますが、採用目的では入力すべき情報の種類や導線設計が異なります。専用フォームとしてきちんと設計することで、応募者の意図や関心度を正しく汲み取れるようになります。
アトラボでは、応募の“つながりやすさ”まで意識した設計を行います
採用サイトのフォームは、ただ「情報を送ってもらう」ためのものではありません。企業と求職者が“つながる”ための最初の接点であり、その時点で「感じがいい会社かどうか」が判断されていると言っても過言ではありません。
株式会社アトラボでは、ただの入力フォームではなく、応募者の不安や疑問に先回りした設計を行うことで、「ここなら話を聞いてみたい」「ちゃんと対応してくれそう」と思ってもらえるような導線を意識しています。
スマホでの操作性・見やすさを最優先
実際にスマホで応募する人の割合は非常に高く、フォームもスマホファーストで設計する必要があります。ボタンの押しやすさやスクロールのしやすさ、確認画面の表示など、細部まで丁寧に調整します。
自動返信メールにも“人の温度”を込めて
フォーム送信後の自動返信メールにもこだわり、応募してくれたことへの感謝や、次に何をすればよいかが自然に伝わるよう設計します。応募者が安心して次のアクションに進めるよう、全体の流れも含めてご提案します。
「ただの応募」で終わらせない工夫を
エントリー後に企業から何の連絡もなかった、という経験を持つ求職者は少なくありません。アトラボでは、応募後の連絡フローも含めて設計し、丁寧なコミュニケーションと信頼関係の構築ができる導線をサポートしています。
単なる「エントリーフォーム」の改善ではなく、企業と応募者の“関係づくり”の最初の一歩を、確かな設計力でお手伝いします。

まとめ
中途採用において「エントリーフォーム」は、求職者との最初の接点であり、企業の印象を左右する重要な要素です。「どこで離脱されているか?」という視点を持ち、フォームの項目や構成、文言、そしてエントリー後の流れまでを見直すことで、応募率は大きく変わってきます。
また、フォームの最適化は、求職者との“信頼関係”を築く第一歩でもあります。ただ便利な仕組みを入れるだけでなく、「どんな気持ちで応募してくるか?」を想像しながら、設計することが大切です。
株式会社アトラボでは、採用サイト全体の導線設計はもちろん、応募につながるエントリーフォームの改善、自動返信メールや面接案内のフロー設計まで、ワンストップでご支援しています。「応募が少ない」「途中で離脱されている気がする」といったお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
“つながるフォーム”の設計から、採用成功の第一歩を。アトラボが、御社の採用活動を伴走型でサポートいたします。




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