「Web集客を強化したい」と考えたとき、まず思い浮かぶのは「SEO対策」ではないでしょうか?しかし、特に小規模事業者や個人事業主にとって、SEO対策は「なんとなく難しそう」「どこから手をつけていいかわからない」と感じることも多いはずです。
最近では、住宅リフォーム業や整骨院、接骨院、飲食店など、BtoC向けのビジネスを展開する企業がWordPressを使ってホームページを作り、SNSや紙媒体と連携させながら集客するケースが増えています。しかし、適切なSEO対策を施さなければ、せっかくのホームページも「検索に引っかからない」「問い合わせにつながらない」という状態に陥りがちです。
本記事では、WordPressを活用する小規模事業者が自ら実践できるSEO内部対策について、具体的な手順とポイントを解説します。「まずは手軽にできる施策から始めてみたい」「業者に頼らず、自分で改善したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
SEO内部対策とは?
SEO(検索エンジン最適化)には大きく分けて「内部対策」と「外部対策」の2つがあります。
- 内部対策:ホームページの構造やコンテンツを最適化し、検索エンジンに評価されやすくする施策
- 外部対策:他のサイトからの被リンクを増やし、サイトの権威性を高める施策
小規模事業者や個人事業主にとって、外部対策はすぐに取り組めるものではありません。しかし、内部対策であれば、WordPressの基本機能やプラグインを活用することで、自分で手軽に実践できます。
では、内部対策の具体的な施策にはどのようなものがあるのでしょうか?
SEO内部対策で押さえておくべきポイント
SEO内部対策は以下のような施策に分けられます。
- サイト構造の最適化:検索エンジンがページを適切に認識しやすくする
- コンテンツの最適化:ユーザーにとって有益な情報を提供し、検索意図に合致させる
- 表示速度の改善:サイトの読み込み速度を向上させ、離脱率を低下させる
- モバイル対応:スマートフォンでの閲覧に最適化する
- メタ情報の最適化:タイトルタグやディスクリプションを適切に設定する
- 画像の最適化:altタグの設定やファイルサイズの軽量化を行う
次の章から、これらの具体的な施策を順番に解説していきます。
WordPressでできるSEO内部対策7つのポイント
WordPressはSEOに強いCMSとして知られていますが、適切な設定をしなければ十分な効果を発揮できません。ここでは、WordPressサイトで実践できるSEO内部対策の7つのポイントを解説します。
1. 適切なパーマリンク設定を行う
パーマリンクとは、各ページのURLのことです。WordPressの初期設定では「?p=123」のようなランダムな文字列がURLに含まれますが、SEOの観点からは適切ではありません。
設定方法:「設定」→「パーマリンク設定」で「投稿名」に変更し、ページごとに分かりやすいURLを設定しましょう。(例:https://example.com/service/
)
2. メタタイトルとメタディスクリプションを最適化
メタタイトルとメタディスクリプションは、検索結果に表示される重要な要素です。適切なキーワードを含め、クリックされやすい文言を設定しましょう。
おすすめプラグイン:「Yoast SEO」「All in One SEO」
3. 見出しタグ(H1〜H3)の適切な使用
WordPressでは、見出しタグ(<h1>
〜<h3>
)を使ってコンテンツの構造を整理することができます。見出しを適切に設定することで、検索エンジンにページの内容を正しく伝えることができます。
- H1タグ:ページごとに1つだけ設定し、記事のタイトルとする
- H2タグ:大見出しとして記事の主要なテーマを示す
- H3タグ:H2の補足情報や詳細を説明する
4. 内部リンクを活用してサイト構造を最適化
内部リンクを適切に設定することで、サイト内のページが関連付けられ、検索エンジンのクローラビリティが向上します。
内部リンクのポイント:
- 関連する記事やサービスページを適切にリンク
- アンカーテキスト(リンクの文言)は自然に
- トップページや重要なページへのリンクを目立たせる
5. 画像の最適化(altタグ・圧縮)
画像の最適化もSEO対策には重要です。特に、画像検索からの流入を増やすためにaltタグを適切に設定しましょう。
画像最適化のポイント:
- altタグには、画像の内容を簡潔に記述(例:「住宅リフォームの施工事例」)
- 画像のファイルサイズを軽量化(「EWWW Image Optimizer」などのプラグインを活用)
- WebP形式の導入で表示速度を向上
6. スマホ対応(モバイルフレンドリー)
Googleはモバイルフレンドリーなサイトを優先的に評価するため、スマホ対応は必須です。
チェックポイント:
- レスポンシブデザインを採用
- ボタンやリンクをタップしやすい大きさに
- モバイルでの表示速度を最適化
7. ページの表示速度を改善
表示速度が遅いと、ユーザーが離脱しやすくなります。Googleの「PageSpeed Insights」などのツールを使って、速度を測定し、最適化を行いましょう。
表示速度改善の方法:
- キャッシュプラグイン(「WP Fastest Cache」など)を活用
- 画像やCSS・JavaScriptの圧縮
- 不要なプラグインを削除し、サーバーの負荷を軽減
これらの施策を実施することで、WordPressサイトのSEO内部対策を強化し、検索エンジンからの評価を高めることができます。
SEO内部対策の実践手順
SEO内部対策を効果的に進めるには、計画的に取り組むことが重要です。ここでは、WordPressサイトでSEO内部対策を実施するための具体的なステップを解説します。
1. 現状分析と改善ポイントの洗い出し
まずは現在のサイトがどのような状態かを確認し、改善すべき点をリストアップします。
チェックポイント:
- Google Search Consoleを活用し、検索パフォーマンスを確認
- Google PageSpeed Insightsで表示速度を測定
- モバイルフレンドリーテストを実施
- metaタグ(タイトル・ディスクリプション)が適切か確認
2. パーマリンク設定の見直し
SEOに適したURL構造に変更します。「設定」→「パーマリンク設定」から「投稿名」を選択し、各ページに適切なURLを設定しましょう。
例:https://example.com/service/
(サービス紹介ページ)
3. 見出しタグ(H1〜H3)の適正化
ページごとにH1タグは1つだけにし、H2・H3タグを適切に使ってコンテンツの構造を整理します。
良い例:
<h1>
住宅リフォームの流れ<h2>
1. 施工前の準備<h3>
– 必要な書類と手続き<h3>
– 費用の目安
4. メタタグ(タイトル・ディスクリプション)の最適化
検索結果に表示されるタイトルと説明文(meta description)を、キーワードを含めながら適切に設定します。
例:
- タイトル:
【千葉・東京】住宅リフォームの流れ|施工のポイントと注意点
- ディスクリプション:
千葉・東京の住宅リフォームなら○○工務店へ。施工前の準備から完成までの流れやポイントを解説。
おすすめプラグイン:「Yoast SEO」「All in One SEO」
5. 内部リンクの設定
関連するページ同士を適切にリンクし、サイト全体のSEO評価を向上させます。
内部リンクのポイント:
- 関連するブログ記事やサービスページをリンクする
- アンカーテキストは自然な表現で
- トップページや主要ページへのリンクを目立たせる
6. 画像の最適化
画像にaltタグを設定し、ファイルサイズを圧縮することで、SEO評価とページの表示速度を向上させます。
具体的な改善方法:
- altタグを適切に設定(例:「住宅リフォームの施工事例」)
- 画像をWebP形式に変換し、軽量化
- 「EWWW Image Optimizer」などのプラグインを活用
7. モバイルフレンドリーの対応
Googleのモバイルファーストインデックスに対応するため、スマートフォンでの表示を最適化します。
チェックポイント:
- レスポンシブデザインの導入
- フォントサイズを16px以上に設定
- タップしやすいボタン配置
8. ページの表示速度を改善
サイトの読み込み速度が遅いと、検索順位が下がるだけでなく、ユーザーの離脱率も高くなります。
表示速度改善の方法:
- キャッシュプラグイン(「WP Fastest Cache」など)を導入
- 画像やCSS・JavaScriptの圧縮
- 不要なプラグインを削除し、サーバー負荷を軽減
9. 定期的なコンテンツ更新
新しいブログ記事を追加したり、既存ページをリライトすることで、検索エンジンからの評価を高めます。
おすすめの更新方法:
- 週1回のブログ更新
- 古い情報をリライトし、最新のデータを反映
- 季節ごとのキャンペーン情報を掲載
これらの手順を実践することで、WordPressサイトのSEO内部対策を効果的に進めることができます。
まとめ
WordPressサイトでのSEO内部対策は、検索エンジンからの評価を高め、安定した集客を実現するために不可欠です。特に、小規模事業者や個人事業主にとっては、広告に頼らずに長期的な集客を行うための重要な施策となります。
この記事では、以下のポイントについて解説しました。
- SEO内部対策の基本:検索エンジンが評価するサイト構造を整える
- WordPressで実施できる内部対策:パーマリンクの最適化、メタタグ設定、内部リンク強化など
- 実践手順:現状分析から改善、コンテンツ更新の継続
これらの対策を実施することで、SEO効果が高まり、検索順位の向上や問い合わせ・予約数の増加が期待できます。
次のステップとして
もし、自社サイトのSEO対策が十分にできているか不安な場合は、プロのサポートを検討するのも一つの方法です。株式会社アトラボでは、SEO対策を含めたWordPressサイトの改善・運用サポートを行っています。
SEO対策は一度実施すれば終わりではなく、継続的な改善が必要です。コツコツと内部施策を積み重ねて、より多くのユーザーにサイトを届けましょう!