「せっかく問い合わせがあったのに、対応できずにそのままに…」
「展示会で名刺交換したけど、結局何もしないまま…」
そんな“もったいない営業”をしてしまった経験、ありませんか?
BtoBビジネスにおいて、「今すぐ契約する顧客」よりも、「そのうち契約するかもしれない顧客」=見込み顧客(リード)の存在は非常に重要です。
しかし中小企業では、このリード情報が個人のメールや名刺フォルダに眠ったままになっていたり、社内で共有・管理されていないケースも少なくありません。
リードを「集めて、育てて、適切なタイミングで動く」──
このサイクルがまわれば、営業の成果は確実に変わります。
この記事では、リード管理の基本と、中小企業でも始められる実践ステップについて、わかりやすく解説します。
営業部門とWeb担当者が連携しやすくなるヒントとして、ぜひ参考にしてください!
リード(見込み顧客)って何?BtoB営業における位置づけ
そもそも「リード(Lead)」とは、将来的に自社の商品やサービスを購入してくれるかもしれない“見込み顧客”のことを指します。
リードには、「いますぐ契約したい」という段階の人だけでなく、以下のような接点を持っただけの相手も含まれます:
- ホームページから資料請求してくれた人
- 展示会やイベントで名刺交換した企業担当者
- セミナーやウェビナーに参加した人
- メルマガ登録してくれた人
- 問い合わせ後にまだ商談に進んでいない人
つまり、リードは今すぐ契約につながるわけではないけれど、関心や接点を持ってくれた「大切な顧客候補」なのです。
特にBtoBの場合、検討期間が長く、決裁までに複数の部署・担当者が関与することが多いため、リードとの関係性を継続的に育てていく(ナーチャリング)ことが営業活動に欠かせません。
この“育てる”ための基盤として必要なのが、リード管理という視点なのです。
なぜ中小企業はリード管理が苦手なのか?
多くの中小企業では、リード(見込み顧客)との接点を作る努力はしていても、その後の管理やフォローがうまくできていないという課題を抱えています。
その原因は、いくつかの“中小企業あるある”に集約されます。
1. Excelや手帳、メールでバラバラに管理されている
営業担当者が個人で名刺を保管したり、Excelにまとめていたり…
社内で統一された顧客管理のルールがないと、情報の重複や漏れが頻発します。
2. 対応履歴が共有されていない
「この問い合わせ、誰が対応してたっけ?」「もう連絡した?」
そんな状態では、フォローの遅れや二重対応が起きてしまい、信頼を損なうリスクも。
3. 担当者が変わると情報が引き継がれない
属人的な管理だと、退職や異動とともに“情報資産”が消えてしまうことも少なくありません。
4. 「今すぐ客」だけを追いがち
営業現場では「すぐ売れそうな案件」に集中しがちですが、実際にはリードの大半が“これから客”です。
ここを管理しないままでは、未来の受注チャンスを逃してしまいます。
このように、管理方法が定まっていないことや、人的な負荷・仕組み不足がリード管理の壁となっているのです。
でも、心配はいりません。大がかりなシステムを入れなくても、簡単な仕組みから始めることが可能です。
リード管理の流れと成功のための4ステップ
リード管理は、難しいツールを導入しなくても、「情報をきちんと整理し、段階に応じた対応をとる」だけでも大きな成果につながります。
ここでは、中小企業でも今日から始められるリード管理の4つのステップをご紹介します。
ステップ1:情報を「集める」
まずは、見込み顧客と接点を持った段階で、最低限の情報を記録しておきましょう。
- お問い合わせフォームや資料請求フォーム
- 展示会・セミナー・イベントでの名刺交換
- ホワイトペーパー・カタログなどのダウンロード
名前・会社名・メールアドレスなどの基本情報と「きっかけ」をセットで記録するのがポイントです。
ステップ2:「分類する」
集めたリード情報は、あとから活用しやすいように分類・タグ付けしましょう。
- 業種・エリア・役職・興味のあるサービスなどの属性
- 接触ステータス(資料請求・お問い合わせ・商談中など)
ExcelやGoogleスプレッドシートでも十分。運用しやすさ重視でOKです。
ステップ3:「育てる(ナーチャリング)」
リードに対して、定期的な情報提供やアプローチを行うことで、興味を温めていきます。
- ステップメール(サービス紹介、事例紹介など)
- LINE公式アカウントでのお知らせ配信
- セミナー・相談会などへの再アプローチ
ここを自動化できると営業の負担も減らせます。
ステップ4:「見極めて動く」
「今すぐ商談したい」人だけでなく、「そろそろ…」というタイミングを見逃さずアクションできる仕組みを作るのが理想です。
- メール開封やクリック履歴
- 資料再ダウンロードなどの行動
- フォーム再訪問など
「この人、興味が高まってるかも?」というサインを見逃さず、営業の動きを後押しするのがリード管理のゴールです。
ツールを入れる前に整えておきたい3つのこと
「リード管理」と聞くと、CRM(顧客管理ツール)やMA(マーケティングオートメーション)など、大がかりなシステム導入をイメージされる方も多いかもしれません。
しかし実際には、ツール導入の前に整えておくべき“土台”こそが、運用成功のカギとなります。
以下の3つは、社内で話し合い、できる範囲でルール化しておくことをおすすめします。
1. 顧客情報の管理項目を決める
まずは、「どの情報を集めて、どう記録するか?」を明確にしましょう。
- 氏名・会社名・連絡先など基本情報
- 問い合わせ内容や資料請求の履歴
- 接触日・対応履歴・ステータスなど
記録しすぎて疲弊するより、活用しやすさを優先するのがポイントです。
2. 社内の対応フローを共有する
問い合わせが来たら「誰が」「どの順で」「どう対応するか」を、営業担当・Web担当・事務スタッフの間で統一しておきましょう。
例:フォーム送信 → 自動返信メール → 営業担当に通知 → 初回連絡 → 管理表に記録
このような対応のテンプレートがあるだけで、属人化を防げます。
3. 情報を「つなぐ」ルールを決める
リード管理は、営業部門とWeb部門が連携してこそ効果を発揮します。
たとえば、Web担当者がフォームからの流入を記録し、営業担当がその後の接触履歴を追加する──そんな流れがスムーズにできれば、お互いの仕事が見える化され、動きやすくなります。
このような「仕組みの土台」があると、たとえ無料ツールからのスタートでも、十分に成果を出すリード管理が実現できます。
アトラボの支援内容紹介
アトラボでは、単にホームページを制作するだけでなく、「Webから得た情報をどう活かすか?」という視点でのご相談を多くいただいています。
とくにリード管理については、今あるホームページやツールを活かしながら“営業につながる仕組み”をつくることを意識しています。
こんなご支援が可能です
- お問い合わせフォームとGoogleスプレッドシートの自動連携
→ 問い合わせがあった時点で社内共有し、対応漏れや情報の属人化を防ぎます。 - Webサイトの改善とナーチャリング導線の設計
→ 資料請求やメールマガジン登録、セミナー案内など、リードとの関係を“継続する”ための導線を整えます。 - LINE公式アカウントやステップメールの活用支援
→ 「一度きりの接触」で終わらせず、情報提供を通じて興味を高めていくナーチャリング施策をご提案します。 - CRM(顧客管理)の設計・運用サポート
→ 無料〜小規模スタートが可能な管理シートから、ツール選定・カスタマイズ支援まで対応しています。
「いきなりシステム導入は難しいけど、今の問い合わせをもっと活かしたい」
そんな企業さまに対して、無理のない範囲で一歩ずつ改善する形をご提案しています。
営業活動や顧客対応の質を高めたい中小企業の皆さま、ぜひアトラボにご相談ください。
まとめ
BtoBの中小企業にとって、見込み顧客(リード)の管理と育成は営業成果を大きく左右する重要なテーマです。
とはいえ、「高価なツールを導入しなければ…」と思う必要はありません。
今あるホームページ、スプレッドシート、メール配信など身近なツールや情報を活かすだけでも、大きな前進になります。
ポイントは、リードを集めて、分類し、育てて、行動につなげるという基本ステップを、自社に合ったやり方で回していくこと。
そしてその前提として、営業部門・Web担当者・経営層が
「問い合わせをきっかけに成果をつくる」ための共通認識と共有の仕組みを持つことが、最初の一歩です。
アトラボでは、ホームページの改善だけでなく、“リード活用”を見据えた戦略設計や運用支援までご提案可能です。
「なんとなく問い合わせが来て終わっている」「顧客情報が活かせていない」
そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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