チラシを配っても反応が薄い。ホームページをつくったものの、お問い合わせが月に1〜2件程度…。
そんなお悩みをお持ちの塗装業・リフォーム業の経営者の方、「地域名+業種」で検索したとき、自社がどう見られているかを意識されたことはありますか?
たとえば「千葉市 外壁塗装」「市原市 リフォーム業者」などでGoogle検索すると、地図と一緒に3社程度の企業情報が表示されることがあります。これが、「Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)」による掲載情報です。
ユーザーは、チラシを見て気になった業者があれば、まずスマートフォンで検索して評判や実績を調べます。このときに「出てこない」「情報が古い」「口コミが悪い」といった状態だと、せっかくの関心が離れてしまうのです。
Googleビジネスプロフィールは、無料で使える強力な営業ツール。地域密着型の塗装・リフォーム会社にとっては、地元の信頼を得るための“看板”とも言えます。
本記事では、2025年の最新情報をふまえながら、塗装リフォーム業や総合リフォーム業に特化したGoogleビジネスプロフィールの活用術を詳しく解説していきます。設定の基本から、他社と差をつける運用のコツまで、「うちはWebが苦手だから…」という方でもすぐに実践できる内容をまとめました。
地域で“選ばれる一社”になるために、まずはWeb上の見え方を整えていきましょう!
Googleビジネスプロフィールとは?
「MEO(Map Engine Optimization)」の要になる無料ツール
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップ上に「会社名・住所・電話番号・営業時間・写真・口コミ」などを表示できる、Google公式の無料ツールです。以前は「Googleマイビジネス」と呼ばれていましたが、2021年から現在の名称に変更されました。
たとえばユーザーが「千葉市 外壁塗装」と検索した際、地図と一緒に3〜4社が目立つ形で表示されるのを見たことはありませんか?
この“地図枠”に表示されるかどうかは、Googleビジネスプロフィールの設定と運用次第で大きく変わります。
これは「MEO(Map Engine Optimization)」と呼ばれる集客施策の一環で、SEO(検索上位表示)の地図版とも言える重要な要素です。
塗装・リフォーム業でも活用できる理由
「Googleビジネスプロフィールって店舗ビジネス用じゃないの?」と思われるかもしれません。確かに、飲食店や美容室など来店型ビジネスとの相性は抜群ですが、実は「事務所のみ」や「訪問型サービス」の業種でもしっかり登録・活用できます。
塗装業やリフォーム業は、以下のような特徴から特にGoogleビジネスプロフィールとの親和性が高い業種です:
- 地域密着型で、サービス提供エリアが限定されている
- ユーザーが「近くの業者」を地図やスマホで探す
- ビフォーアフターや現場風景など「見せる要素」が多い
- 口コミの印象で問い合わせ率が大きく変わる
地図で“目にとまる”、写真で“安心感を与える”、クチコミで“信頼を得る”──この3つがそろえば、ホームページやチラシより先に、Googleビジネスプロフィールから問い合わせが入る可能性も十分にあります。
次の章では、意外と見落とされがちな「もったいない使い方の例」をご紹介します。
こんな会社は損してる!よくある失敗例
Googleビジネスプロフィールは無料で使える強力なツールですが、正しく運用されていないケースが非常に多く、それが問い合わせや集客チャンスの損失につながっています。
ここでは、塗装業・リフォーム業によく見られる“もったいない”活用例を3つご紹介します。
ケース1:登録して放置、古い情報がそのまま
「とりあえず登録だけしたけれど、それ以来何もしていない…」という状態では、むしろマイナスイメージにつながります。
- 営業時間が実際と違っていて電話に出られなかった
- 会社名が旧社名のまま
- 場所が移転していて、Googleマップが誤誘導
このような場合、ユーザーは「ちゃんと営業していない会社かも」と感じて他社に流れてしまう可能性があります。特に営業時間・住所・電話番号は定期的に見直すことが大切です。
ケース2:写真がゼロ or 外観しかない
初期状態のまま、または会社の外観写真1枚だけになっているプロフィールは、ユーザーに不安感を与えます。
施工事例や作業風景、スタッフの笑顔など、「この会社に頼んだらどんなふうに対応してくれるのか?」がイメージできる写真があるだけで、信頼感は一気に高まります。
無人の事務所外観1枚では、選ばれる理由にはなりません。スマートフォンで撮影した簡単な写真でもいいので、投稿を継続して増やしていきましょう。
ケース3:クチコミが全然ない or 放置
「うちはクチコミなんてなくても仕事が取れているから…」という会社もありますが、新規のお客様は“初めて頼む不安”を、クチコミで解消しようとしています。
クチコミがひとつもない、あるいは★1や★2の評価がそのままになっていると、ユーザーは「対応が悪いのでは?」「ここはやめておこう」と判断してしまいます。
悪いクチコミがあった場合も、真摯に返信しているかどうかで印象が大きく変わります。返信は“公開される接客”と考えて、丁寧に対応しましょう。
これらのミスは、少しの手間で改善できます。次章では、塗装・リフォーム業に最適な“やるべき運用5選”をご紹介します。
地域密着の塗装・リフォーム会社がやるべき運用5選
ここからは、Googleビジネスプロフィールを使って「地域で選ばれる会社」になるための具体的な運用方法をご紹介します。
どれも難しい操作は不要で、スマホひとつでも始められる内容です。
① 定期的に「施工事例」を写真+説明で投稿
Googleビジネスプロフィールには「最新情報」や「投稿」という機能があります。ここでは、ちょっとしたブログのように近況や事例を発信することが可能です。
たとえば…
- 「○○市で外壁塗装を行いました」
- 「築15年の戸建て住宅の屋根リフォームを実施」
といった内容に、施工前と施工後の写真を添えて投稿するだけで、ユーザーに「実績がある会社」という印象を与えられます。
② よくある質問(例:見積もり無料?)を説明文に追加
「見積もりは無料?」「工期はどのくらい?」「塗料の種類は選べる?」など、お客様がよく疑問に思うことは、あらかじめ説明欄に記載しておくと安心感が高まります。
問い合わせ前に不安を解消する情報を載せることで、離脱を防ぐ効果も。ホームページと連携して、詳細ページに誘導するのもおすすめです。
③ クチコミをもらう「仕組み」をつくる
良い仕事をしても、それがWebに残らなければ次の集客にはつながりません。そこでおすすめなのが、施工完了後にクチコミをお願いする仕組みづくりです。
たとえば…
- 工事完了後の報告書に「クチコミご協力のお願い」QRコードを添付
- チラシや名刺に「口コミ投稿はこちらから」の案内を記載
お客様との関係が良いうちに声をかけることが、自然なクチコミ獲得のポイントです。
④ 定期的に写真を追加、季節感や人の温かみを出す
写真は一度アップしたら終わりではありません。季節ごとに新しい現場、スタッフの様子、使用している塗料などを追加することで、活気ある印象を与えることができます。
特に「年末の大掃除にあわせた外壁チェック」や「梅雨前の屋根補修キャンペーン」など、季節性のある話題は注目されやすく、クリック率も高まります。
⑤ 投稿のネタに困ったら、「施工の流れ」や「職人紹介」
「ネタがなくて更新できない…」という方は、会社の雰囲気やスタッフの紹介など“人柄が伝わる内容”を投稿するのもおすすめです。
- 「初めての方へ、施工の流れをご案内」
- 「ベテラン職人Tさんのこだわり道具を紹介」
無機質な会社紹介よりも、身近な人柄を見せることで親近感が生まれます。これがローカルビジネスならではの強みです。
次章では、「自宅兼事務所でも登録できる?」「悪いクチコミが来たらどうする?」といった、よくある疑問にもお答えします。
よくある質問と、その対応法
Googleビジネスプロフィールを導入・活用するにあたって、塗装業・リフォーム業の方から実際によく聞かれる質問をピックアップし、わかりやすく解説します。
Q. 「自宅兼事務所」でも登録できますか?
はい、実際に業務を行っている拠点であれば、自宅でも登録可能です。個人事業主の方でも問題ありません。
ただし、プライバシーが気になる場合は「住所非公開」での設定も可能です。その場合でも、エリア名(例:千葉市中央区など)は表示され、地図上にも範囲が表示されます。
「店舗がないと登録できない」と思っている方も多いですが、訪問型サービスでも十分活用できます。
Q. ホームページがないけど大丈夫ですか?
はい、ホームページがなくてもGoogleビジネスプロフィールは単独で機能します。電話やルート案内、投稿内容、クチコミの返信などで、直接お問い合わせにつながることもあります。
とはいえ、ホームページがあるとより信頼性が高まり、詳しい情報を補完する役割も果たします。プロフィールとホームページの両方を活用することで、より効果的な集客が可能になります。
Q. 悪いクチコミが書かれたらどうすればいいですか?
まず慌てず、冷静かつ丁寧に返信を行うことが大切です。返信内容はすべての閲覧者に見られるため、「誠実に対応している会社だ」と思ってもらうチャンスでもあります。
万が一、事実に反する内容や悪意ある投稿であれば、Googleに「違反報告」を行うことも可能です。ただし削除されるかどうかはGoogle側の判断となるため、必ずしも削除されるとは限りません。
ネガティブな声にも真摯に向き合う姿勢が、逆に信頼を生むこともある──それがクチコミ対応の本質です。
Q. スマホだけでも管理できますか?
はい、Googleビジネスプロフィールはスマートフォンのアプリ(Googleマップまたはブラウザ)からも編集・投稿が可能です。
現場での写真撮影 → その場で投稿、という流れも簡単にできますので、PCを開く時間が取れない職人経営者の方にもぴったりです。
このように、初めての方が感じる不安や疑問にも、きちんと対応方法があります。
次は、ビジネスプロフィールとホームページをどう連携させれば「選ばれる会社」になれるのかを解説します。
ホームページとの連携で“選ばれる理由”をつくる
Googleビジネスプロフィールは非常に便利な集客ツールですが、それ単体で成約まで完結することは稀です。
多くのユーザーは、プロフィールで会社を見つけたあと、「詳しく調べるためにホームページへ移動」します。
そこで重要なのが、Googleビジネスプロフィールとホームページをうまく連携させることです。以下に、具体的な連携のポイントを紹介します。
会社の「顔」として信頼を築く
プロフィールに記載できる情報には限りがありますが、ホームページでは会社の実績・こだわり・スタッフ紹介・施工事例など、より詳しい情報を伝えることができます。
ユーザーが知りたいのは、「この会社に頼んで大丈夫か?」という安心感です。代表のあいさつや、現場で働くスタッフの紹介があるだけで、問い合わせへのハードルがぐっと下がります。
施工事例ページで「仕事ぶり」を見せる
Googleビジネスプロフィールでも写真は投稿できますが、ビフォー・アフターの詳細な説明や工事の流れなど、深い内容はホームページで伝えるのが効果的です。
施工エリア・建物の種類・工期などを記載すれば、ユーザーが「これはうちのケースと似てる」と思える参考事例になります。
施工事例ページが充実していることは、“実績の証明”にもなります。
問い合わせ導線をシンプルに
Googleビジネスプロフィール経由でも電話は可能ですが、見積もり依頼や相談フォームなどは、やはりホームページの役割です。
「問い合わせフォーム」「LINEで相談」「資料請求」など、ユーザーが“次にとるべき行動”を明確にすることで、機会損失を防ぎます。
クチコミの補完としての信頼感
プロフィール上のクチコミは確かに重要ですが、ホームページに掲載された「お客様の声」やインタビュー記事も、信頼感を高める有力なコンテンツです。
特に「どんな要望があって、どう応えたか」というストーリー性のある事例紹介は、口コミよりも深く印象に残ります。
このように、Googleビジネスプロフィールで「見つけてもらい」、ホームページで「信頼を得る」という流れが自然に作れれば、競合と比較されたときに“最後の一押し”になる可能性が高まります。
次の章では、本記事のまとめとして、MEOの重要性とすぐに取り組むべきポイントを整理します。
まとめ:Googleビジネスプロフィールは“無料でできる営業”
塗装リフォーム業や総合リフォーム業といった地域密着型のビジネスにとって、Googleビジネスプロフィールは非常に相性のよいツールです。
チラシや紹介で知ってもらっても、最終的には「Webで検索されてから判断される」時代。
そのときに表示される情報が整っているかどうかで、信頼されるか、スルーされるかが分かれます。
本記事で紹介した活用ポイントをおさらいすると、以下の通りです。
- まずは最新の情報を登録・整備
- 施工事例やよくある質問を投稿で発信
- 写真とクチコミで“見える信頼”をつくる
- スマホでも管理・更新が可能
- ホームページと連携して「選ばれる理由」をつくる
「無料でできる営業」として、まず取り組むべきWeb施策がGoogleビジネスプロフィールの最適化です。
そして、このプロフィールからホームページへ誘導し、会社の魅力や強みを伝える導線があってこそ、競合と差別化された“地域No.1の存在”へとつながっていきます。
「登録はしたけど活用できていない」「どこから手をつけたらいいかわからない」といった場合でも、アトラボではGoogleビジネスプロフィールの整備から、ホームページと連動した集客導線づくりまでサポートしています。
地域で選ばれる会社になるために、まずはWebの“顔づくり”から始めてみませんか?

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