「仕事内容も条件も、求人票にしっかり書いているのに応募が来ない…」
中途採用でこのような悩みを感じている中小企業の方は少なくありません。
実際に、求人媒体では必要な情報を網羅していても、「この会社で働くイメージがわかない」という理由で、求職者が応募を見送るケースは増えています。
中途採用市場では、仕事内容やスキルよりも「職場の雰囲気」「人間関係」「働きやすさ」など、“転職後のリアルな生活”を求職者が強く意識しているからです。
だからこそ、求人票だけでは伝わらない情報を補完する手段として注目されているのが、採用特設サイトです。
今回は、「働きやすさ」や「社風」を求職者にしっかり届けるために、採用特設サイトで押さえるべきコンテンツや設計の考え方について、わかりやすくご紹介します。
求職者が“見ている”のは求人票ではなく「人と雰囲気」
中途採用において、求職者が重視するのは「仕事内容」や「給与」だけではありません。むしろ近年は、「この会社で安心して働けるか」「自分に合いそうか」といった“人間関係や職場の雰囲気”に注目が集まっています。
特に30〜40代の転職希望者にとっては、これまでの経験から「人間関係で苦労した」「前職の職場環境が合わなかった」といった反省があり、次は“長く働ける環境”を慎重に選びたいという心理が働いています。
しかし求人票には、どれだけ読み込んでも「どんな人が働いているか」「どんな社風か」までは書かれていないのが現実。だからこそ、求職者は企業名で検索し、ホームページやSNSをチェックして、情報の“行間”を読み取ろうとしています。
つまり、求人票が「入口」だとすれば、「雰囲気」や「人」が伝わる採用特設サイトが“応募の決め手”になることが多いのです。
採用に本気で取り組むなら、求人媒体に任せきりではなく、自社でコントロールできる情報発信が不可欠です。中途採用者に響く「伝え方」について、次章から具体的に見ていきましょう。
採用特設サイトに掲載すべきコンテンツ
中途採用において、求職者が本当に知りたいのは「給与」「休みの数」「仕事内容」だけではありません。「どんな人がいるのか」「職場の雰囲気はどうか」「前職と違うところは？」といった、“働くイメージ”が持てる情報を求めています。
そのため、採用特設サイトでは、以下のような「リアルな職場の姿が見える」コンテンツを意識的に盛り込むことが大切です。
1. 社員インタビュー（転職経験者が効果的）
実際に中途入社した社員の声は、求職者にとって一番の判断材料になります。
「なぜ転職したのか」「前職と比べて良かった点」「入社前と後のギャップ」など、リアルな視点を届けましょう。
2. 一日のスケジュールや働き方の流れ
朝何時に出勤し、どんな業務をして、どんな雰囲気で一日が終わるのか。
テキストだけでなく、写真や図解を交えて“生活感のある働き方”を伝えるのが効果的です。
3. 職場の風景・写真コンテンツ
どんなオフィスなのか？休憩スペースはあるのか？私服OK？など、言葉で伝えるよりも写真で見せた方が圧倒的に伝わる情報がたくさんあります。
4. 上司・同僚のコメントや紹介
「どんな人と働くのか」は求職者にとって重要なポイント。
上司や同僚からの紹介文やインタビューを通じて、チームの雰囲気を伝えましょう。
5. よくある質問・不安に答えるQ&A
「残業って多いですか？」「育児中でも働けますか？」といった、求人票に書きづらいけど気になるポイントをQ&A形式で掲載すると、応募ハードルがぐっと下がります。
これらのコンテンツは、ただ「見栄え」を整えるのではなく、求職者が「ここなら大丈夫そう」と思える“安心感”を与えるために存在します。
採用特設サイトは、情報を詰め込む場ではなく、「伝えるべきことを、適切な形で伝える」場。次章では、その“伝え方”について、UX視点でのポイントを紹介します。
コンテンツがあるだけではダメ。“どう見せるか”が重要
せっかく社員インタビューや職場写真などを掲載していても、「読みづらい」「たどり着けない」「どこに何があるのか分からない」ようでは、せっかくの情報も見てもらえません。
中途採用向けの採用特設サイトでは、掲載する情報の「中身」だけでなく「見せ方」＝ユーザー体験（UX）が非常に重要です。
読みやすさ・伝わりやすさの工夫
- 1ページの文章が長すぎない（分割・見出し・箇条書きなどで整理）
- 写真やイラストを効果的に配置し、雰囲気がひと目で伝わるように
- スマートフォンでの閲覧を前提としたレイアウト（小さな画面でも読める設計）
- 「共感」を引き出すトーン（自慢話になりすぎない、ユーザー目線の言葉）
導線設計の工夫
- 社員紹介を読んだ後に「応募はこちら」や「よくある質問へ」と自然に誘導
- 途中で離脱されないよう、適度な余白や視線誘導のデザインを意識
- 情報が多い場合はカテゴリーや検索性も大切
採用特設サイトは“読ませる”のではなく、“感じ取ってもらう”場です。
「読みやすい」「見やすい」「伝わりやすい」設計がなされていれば、応募の前に“納得感”や“安心感”を持ってもらうことができ、エントリー率にもつながっていきます。
採用媒体との連携で効果を最大化
採用特設サイトを作ったからといって、それだけで応募が急増するわけではありません。
重要なのは、求人媒体や転職サイトと上手に“連携”させることです。
求職者の行動を思い出してみてください。
多くの人がまずは求人媒体で条件を検索し、興味を持った企業名を見つけたら、「企業名を検索」して、ホームページやSNSで情報を確認するという流れをたどります。
つまり、求人媒体はきっかけ（入口）にすぎず、最終的な判断は企業の公式情報（採用サイトなど）で行われているのです。
採用特設サイトは「信頼づくり」の本命
- 求人媒体：最低限の条件提示とエントリーの入口
- 採用サイト：企業理解・共感・安心感を高めるための情報源
この2つを分断させるのではなく、一体的に設計することで、応募の質・数ともに高めることができます。
連携のための具体的な工夫
- 求人媒体の企業情報欄に採用特設サイトのURLを記載
- 求人原稿から「詳しくはこちら」リンクで特設ページへ誘導
- 特設サイト内で応募ボタンを媒体やエージェントにリンクさせる（流入測定も可）
また、特設サイトを持っていること自体が、「この会社は採用に本気で取り組んでいる」という印象を与え、他社との差別化にもつながります。
媒体任せで終わらせず、“自社の採用情報は自社で語る”姿勢こそが、これからの採用戦略には欠かせません。
アトラボの制作事例と対応サービス紹介
株式会社アトラボでは、採用戦略に合わせた特設サイトの企画・設計・デザイン・ライティング・撮影まで一貫して対応しています。
求人媒体や人材紹介だけに頼らず、自社の“らしさ”を伝える採用広報のベースとして、採用特設サイトの導入をご希望いただくケースが増えています。
特に中途採用では「働く環境」や「人間関係」に対する不安を解消できるサイト設計が求められます。以下は、実際にアトラボで制作させていただいた事例です。
中途採用向け採用特設サイトの制作実例
- フルガキメディカルグループ様
看護師・医療事務・医師の採用において「現場のリアル」を伝えつつ、他の医療法人との違いがわかりやすく伝わる写真とインタビュー内容を重視した構成。
- 東神システム株式会社様
業界の未経験者にも「働くイメージ」がわかりやすく伝わるように、社員インタビューや一日の流れ、待遇面や福利厚生についてもしっかり掲載。
- 社会福祉法人多摩福祉会様
様々な職場で、幅広い年代のスタッフが働き、そのやり取りや臨場感が伝わりやすくなるようにコンテンツを意識した構成に。
- 株式会社小磯電気工業様
地域に根ざした電気配線・設備工事業者として、豊富な施工実績と合わせて、未経験者の中途採用にも積極的な姿勢と、“長く働ける会社”イメージを表現。
どのサイトも、ただの会社紹介ではなく、求職者が“安心して応募できる材料”をしっかりと届ける構成になっています。
まとめ
中途採用においては、求人票に書かれている「仕事内容」や「待遇」だけでは、求職者の心を動かすことは難しくなっています。
今の求職者は、「働きやすさ」や「職場の雰囲気」「人間関係」など、“実際に働く姿がイメージできるかどうか”を重視しており、それは求人媒体のフォーマットだけでは伝えきれません。
だからこそ、採用特設サイトという「自社でコントロールできる情報発信の場」を持つことが、採用成功のカギとなります。
社員インタビューや一日の流れ、写真、Q&Aなど、求職者が知りたい情報を適切な見せ方で届けることで、共感と納得感のある応募を得ることができます。
求人票では伝えきれない“らしさ”を採用サイトでどう表現するか――それが、今後の採用力を左右します。
アトラボでは、企業の採用戦略に合わせた特設サイトの設計・制作を多数手がけており、中途採用を強化したい中小企業さまから多くのご相談をいただいています。
「媒体だけで伝わらない」「応募の質を上げたい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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