商品カタログやサービス資料をPDFで作成し、自社のホームページに掲載している企業は多いかと思います。
しかし、ただPDFをアップロードするだけでは「閲覧しづらい」「スマホで見ると拡大が必要」「探している情報が見つけにくい」といった声が上がりがちです。
とくにスマートフォンからの閲覧が主流となった今、使いやすさや見やすさは顧客の離脱率にも直結する要素です。
そんな中、注目されているのが「デジタルカタログ」。
紙やPDFのようにただ掲載するのではなく、Webでの閲覧に最適化されたUIや検索機能、インタラクティブなページ遷移などを備えたツールを活用することで、より見やすく、伝わる資料に進化させることができます。
本記事では、デジタルカタログ導入の基本や、選ぶ際のポイント、そしておすすめのツールまでをわかりやすく解説します。
自社での運用体制や用途にあわせて、最適な導入方法を考えてみましょう。
デジタルカタログとは?紙との違いと導入メリット
デジタルカタログとは、紙のカタログやパンフレットをWeb上で閲覧できるようにしたコンテンツのことです。
単なるPDFファイルではなく、ページをめくる演出や検索機能、リンクボタンの設置、レスポンシブ対応など、ユーザーの利便性を高めた「Web専用のカタログ」として設計されるのが特徴です。
紙のカタログとの一番の違いは、印刷や郵送といった物理的なコストが不要であること。
更新もWeb上で行えるため、内容変更や価格改定にも柔軟に対応できます。
また、閲覧ログの取得や分析も可能なため、どの商品がよく見られているか、どのページで離脱しているかといったデータを営業や商品企画に活かすこともできます。
特にスマートフォンユーザーの増加にともない、画面サイズに最適化されたデジタルカタログは「読みやすい」「見やすい」「シェアしやすい」といった点で、紙の代替にとどまらず、営業ツールや広報戦略の中核にもなり得ます。
展示会での案内資料、営業訪問時の説明補助、Webからの資料請求対応など、多様な活用が期待できます。
導入前に考えるべき3つのポイント
デジタルカタログの導入は、単に「紙をWebに置き換える」だけでは成功しません。
自社に合った形で活用するためには、導入前の計画が重要です。以下の3つの視点から整理しておくことで、後悔のない選定と運用が可能になります。
1. カタログの目的と活用シーンを明確にする
まずは「誰に、何を、どのように伝えるのか」を明確にすることが重要です。
展示会での案内資料、営業活動の補助ツール、Webサイトへの常設資料など、目的によって最適なカタログの構成や機能が変わります。単なる資料配布で終わらせず、「見た人が行動しやすい設計」を意識しましょう。
2. 更新のしやすさ・運用体制の確認
商品情報や価格が頻繁に変わる企業であれば、カタログの更新性が非常に重要です。
更新作業を外注にするのか、社内で行うのか、誰がどのような手順で作業するのかを事前に整理しておくことで、スムーズな運用が可能になります。更新頻度が低い場合でも、将来的な対応の柔軟性は確保しておきたいポイントです。
3. 閲覧環境・ユーザー視点での設計
カタログを閲覧するユーザーは、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからのアクセスが中心になることも多くあります。
画面サイズや操作性を意識した設計ができていなければ、「せっかく作っても読みにくい」という事態になりかねません。デザイン性だけでなく、ユーザーが快適に使えるインターフェースになっているかを確認しましょう。
デジタルカタログツールおすすめ5選
実際にデジタルカタログを作成・公開するには、専用のツールを活用するのが一般的です。操作性や導入のしやすさ、機能性など、それぞれのツールに特徴があります。ここでは中小企業でも導入しやすい代表的なツールを5つご紹介します。
1. FLIPPER U2(フリッパーユーツー)
国内でも多くの企業で採用されているデジタルブック作成ツールです。PDFをアップロードするだけで、パラパラとめくる感覚のカタログが簡単に作成できます。
おすすめポイント: セキュリティ設定やアクセス解析機能も充実しており、営業資料や社外向けカタログにも安心して使えます。

2. ebook5(イーブックファイブ)
直感的な操作で、非デザイナーでも簡単にデジタルカタログを作成できるクラウドサービスです。デザインの自由度が高く、リンクや動画の埋め込みにも対応。スマホ対応も標準で行われています。
おすすめポイント: 自社内でスピーディに制作したい企業にとって扱いやすい設計。

3. ActiBook(アクティブック)
長年にわたって教育機関やメーカーに支持されている信頼性の高いツール。ページごとの閲覧状況を確認できるアクセス解析機能が強みです。セキュリティが気になる企業にも対応。
おすすめポイント: 情報管理に配慮が必要な業種や大企業向けの機能も充実。
4. Adobe Express
Adobeが提供するオンラインデザインツール。もともとは画像やSNSバナーの作成用として知られていますが、テンプレートを使ってシンプルなカタログやプレゼン資料を作成することも可能です。
おすすめポイント: Adobe製品との親和性が高く、すでにIllustratorやPhotoshopを使っている企業には馴染みやすい。
5. Issuu(イシュー)
海外ユーザーにも人気の高い、クラウド型のデジタル出版プラットフォームです。閲覧デバイスに合わせて自動でレイアウトを最適化する機能があり、スマホ対応にも強みがあります。
おすすめポイント: 英語圏を含むグローバル対応を想定したカタログにおすすめ。
アトラボでは、ツール選定やカタログ設計もサポート可能です
「どのツールを選べばいいかわからない」「そもそも紙カタログと同じ構成で良いのか?」──そんなお悩みを持つ企業様のために、アトラボでは目的に合わせたツール選定のアドバイスや、構成設計、導入サポートまで一貫してお手伝いしています。
単にPDFをデジタル化するだけでは、せっかくのWebの利便性が十分に活かせません。
ユーザー視点で「探しやすい」「見やすい」構成にしたり、フォーム連携や動画埋め込みといった機能を加えたりすることで、マーケティングや営業活動にも効果的なツールになります。
アトラボでは、Webサイト制作やデジタルコンテンツの運用を行ってきたノウハウを活かし、カタログ単体ではなく「Web全体の動線設計」の視点からサポートを行っています。
必要に応じて、既存サイトとの連携や、フォーム設置、閲覧解析の仕組み導入などもご提案可能です。
初めてのデジタルカタログ導入をご検討中の方も、すでにPDF運用しているが活用に課題を感じている方も、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
デジタルカタログは、単なる紙カタログの代替ではなく、見せ方や使い勝手に配慮すれば、営業・販促・採用など多用途に活用できる強力なツールです。
導入にあたっては、「どんなユーザーにどんな情報を届けたいのか」という目的設計からスタートし、適切なツール選定と構成設計を行うことが成功の鍵になります。
アトラボでは、こうした導入の初期検討段階から、制作・運用までのサポートを通じて、中小企業でも無理なく始められるデジタル活用をお手伝いしています。
「Webでもっとわかりやすく資料を届けたい」「営業効率を改善したい」──そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度アトラボまでご相談ください。

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