アクセスを集めても成果は出ない!ホームページの「コンバージョン」を高める考え方

「ホームページへのアクセスは増えているのに、お問い合わせが全然来ない…」
「広告も出しているのに、思ったような成果につながらない…」

こうしたお悩みを抱える中小企業のWeb担当者や経営者の方は少なくありません。
集客のためにSEO対策やSNS、広告などに取り組むことはとても大切ですが、アクセスを集めるだけでは成果は出ません

成果を出すために欠かせない視点——それが「コンバージョン(CV)」です。

本記事では、そもそもコンバージョンとは何か?という基本から、ホームページのCVR(コンバージョン率)を高めるための考え方や実践的な改善方法までを解説していきます。

「アクセスはあるのに反応がない」「もっと問い合わせを増やしたい」とお考えの方は、ぜひチェックしてみてください。

そもそも「コンバージョン」とは?CVとCVRの基本を解説

「コンバージョン(Conversion)」とは、Webサイトを訪れたユーザーが、企業にとって成果となる行動を起こすことを指します。

たとえば、次のようなアクションがコンバージョンに該当します:

  • お問い合わせフォームの送信
  • 資料請求や見積依頼
  • 来店予約、電話発信、LINE登録
  • 商品やサービスの購入

企業によって「何をコンバージョンと定義するか」は異なりますが、“Webサイトを通じて得たい成果”を明確に設定することが重要です。

コンバージョン率(CVR)とは?

CV(コンバージョン)の数だけでなく、その発生率=CVR(コンバージョン率)を見ることで、サイトの成果をより正確に評価できます。

CVRの計算式:

コンバージョン数 ÷ アクセス数 × 100(%)

例えば、月間1,000アクセスのサイトで、10件のお問い合わせがあった場合、CVRは1.0%ということになります。

このCVRを改善することは、広告費を増やすことなく成果を増やす手段として、コスト効率の高い施策でもあります。

つまり、アクセス数(集客)とCVR(反応)を両輪で最適化していくことが、Web集客を成功させる鍵となるのです。

ホームページのコンバージョンが低下する主な原因

「アクセスはあるのに、お問い合わせや資料請求につながらない…」という状態のとき、
Webサイト内では何らかの“つまずき”や“引っかかり”が起きている可能性があります。

ここでは、ホームページのコンバージョン率が低下してしまう代表的な原因を、6つの視点から詳しく解説します。

1. 導線がわかりづらい・次に何をすべきかが見えない

サイトを訪れたユーザーが「どこから問い合わせすればいいのか分からない」「興味はあるけど次のアクションが分からない」と感じると、
そのまま離脱してしまいます。

  • お問い合わせボタンが目立たない、または埋もれている
  • ページ内にリンクが多すぎて、かえって混乱させてしまう
  • フォームへの導線がページの一番下など、視認性が低い

改善ポイント:重要なアクション(例:お問い合わせ、資料請求)へのボタンは、目立つ位置に配置し、ページ内で複数回設置するのがおすすめです。

2. コンテンツが薄く、信頼を得られていない

ユーザーは、何かしらの課題を持ってホームページを訪れます。
そのときに「この会社は信頼できるか」「自分の悩みに合ったサービスか」が伝わらなければ、次の行動には進みません。

  • サービスの内容や料金が曖昧で、何をしてくれるのか分からない
  • 会社情報や代表者の顔、実績など、信頼につながる情報が掲載されていない
  • 競合との違いや、自社の強みが説明されていない

改善ポイント:会社概要、代表メッセージ、導入事例、FAQなど、“不安を取り除く情報”を丁寧に発信することで、信頼が育まれます。

3. フォームが使いにくい・面倒に感じる

いざ問い合わせようとしたときに「入力項目が多すぎる」「スマホで操作しにくい」といったことがあると、それだけで離脱されてしまいます。

  • 入力項目が10個以上あり、ユーザーに負担をかけている
  • スマホでフォームがはみ出して見えない、タップしづらい
  • 「必須」が多すぎて途中でやめてしまう

改善ポイント:フォームは最小限の項目に絞り、使いやすさを第一に設計しましょう。スマホ表示の最適化も忘れずに。

4. スマホ対応が不十分(モバイルフレンドリーでない)

現在のWeb閲覧は、半数以上がスマートフォンからといわれています。
パソコン向けに作ったページをそのままスマホで表示している場合、ユーザー体験は大きく損なわれます。

  • 文字が小さくて読めない/ボタンが押しにくい
  • 画像が大きすぎて表示に時間がかかる
  • ページの横スクロールが発生してしまう

改善ポイント:レスポンシブ対応やモバイル専用UIを用意し、スマホでも直感的に操作できる設計を心がけましょう。

5. ページ表示速度が遅い

ユーザーはサイトの表示が3秒以上遅れると、約半数が離脱するとも言われています。
表示速度が遅いことで、ページが開かれる前に離脱されてしまっては、内容がいくら良くても意味がありません。

  • 画像サイズが重すぎる
  • 動画やスクリプトの読み込みが多い
  • キャッシュ処理ができていない

改善ポイント:画像の圧縮、コードの最適化、CDNの活用などで、ページ表示の高速化を意識しましょう。

6. 集客チャネルが目的とズレている

アクセス数が多くても、ターゲットとずれた流入では成果にはつながりません。

  • SEOで狙っているキーワードが問い合わせに直結していない
  • 広告の内容とサイトの中身にズレがある
  • SNSからの流入が多いが、カジュアルすぎてビジネスに結びつかない

改善ポイント:集客チャネルごとにターゲットユーザーとゴール(CV)を整理し、流入の質を見直しましょう。

上記のような原因は、複数が同時に起きていることも少なくありません。
まずは自社サイトの現状を客観的に見直すことから始めましょう。

コンバージョンを高めるためにすぐできる改善施策

「サイトを大幅にリニューアルする予算はない…」「まずはできることから始めたい」
そんな中小企業のWeb担当者でも、少しの改善でコンバージョン率(CVR)を高められる施策は多数あります。

ここでは、明日からでも取り組める改善ポイントを5つご紹介します。

1. CTA(行動喚起)ボタンの見直し

CTA(Call To Action)は、ユーザーに具体的な行動を促す重要な要素です。
「お問い合わせはこちら」「資料請求する」「今すぐ無料相談」といったボタンが適切に配置されているか、まずは確認しましょう。

  • ボタンの色や形は、ページ内で埋もれていないか
  • 文言はユーザーの行動を促す表現になっているか?
  • ボタンの数が多すぎて迷わせていないか

改善例:「送信」→「無料で相談する」「30秒でお問い合わせ」などに変更するだけでも反応が変わります。

2. ユーザー導線の整理

訪問者が「知る → 興味を持つ → 行動する」という流れをスムーズに進められるよう、ページの構成を整理しましょう。

  • トップページからサービス紹介→導入事例→お問い合わせ など、自然な流れができているか?
  • 「まずはこちらをご覧ください」といった次のアクションを誘導しているか?
  • メニューやリンクに重複や回りくどさがないか

改善例:トップページのファーストビューに「よくあるお悩み」や「導入事例」を目立たせ、
ユーザーがスムーズに目的のページへ進めるようにする。

3. お問い合わせ前の“迷い”を解消するコンテンツ追加

多くのユーザーは「本当にこの会社で大丈夫かな…」という迷いを持っています。
その心理的ハードルを下げるためのコンテンツを用意しましょう。

  • 「よくある質問」「お客様の声」「料金の目安」などのQ&Aコンテンツ
  • 導入の流れや相談の手順を、図解やステップで説明
  • 顔の見える情報(代表あいさつ・スタッフ紹介)で信頼感アップ

改善例:「お問い合わせの前に不安なことがあれば、LINEでお気軽にご相談ください」など、ハードルの低い接点を設ける。

4. フォームの入力項目を減らす

フォームの項目が多すぎると、それだけでユーザーの心理的負担が増し、途中で離脱されやすくなります。

  • 「会社名」「部署名」「住所」など、初回には不要な項目を見直す
  • 任意項目必須項目を明確に分ける
  • スマホからでも入力しやすいデザインに対応する

改善例:「名前・メールアドレス・内容」の3項目だけに絞った“かんたん問い合わせフォーム”を設置する。

5. 目的に応じてLPや特設ページを用意する

「すべての情報を1つのサイトに詰め込む」だけでは、伝えたいメッセージがぼやけてしまいます。

  • 採用向け/キャンペーン向けなど、目的別に特化型ページを用意
  • 特定のサービスに特化したランディングページ(LP)を制作する
  • 広告とページの内容・構成・雰囲気を一致させる

改善例:「LINE予約キャンペーン専用ページ」「1分で分かる資料ダウンロードページ」などを用意し、目的ごとのCV率を最大化。

これらの施策は、1つひとつは小さなことでも、積み重ねることで大きな改善効果が生まれます。
まずは、最も「もったいない」と感じるポイントから、手を入れてみましょう。

成果が出るサイトは「信頼」「導線」「目的」の3つが整っている

コンバージョン率(CVR)の高いWebサイトには、共通する3つの要素があります。
それが「信頼」「導線」「目的」です。

これらの視点が揃っているかどうかで、Webサイトが「見られて終わるサイト」になるか、「成果につながるサイト」になるかが大きく変わってきます。

1. 信頼:安心して問い合わせ・申し込みができる情報が揃っている

ユーザーは初めて訪れるサイトで、この会社に問い合わせても大丈夫か?を無意識に判断しています。

  • 企業概要・所在地・代表あいさつがきちんと掲載されている
  • サービス内容・実績・料金の説明が具体的でわかりやすい
  • 写真(人物・現場・社内)の雰囲気から人間味が伝わる
  • SSL(https)化されていて、フォーム送信も安心

「この会社に任せてみよう」と思ってもらうには、視覚・言葉・構成のすべてで“信頼感”を演出することが重要です。

2. 導線:ユーザーが迷わず次の行動に進めるよう設計されている

いくらデザインが良くても、「次に何をしたらいいのか」がわからないサイトでは、ユーザーは離脱してしまいます。

  • ページ上部にあるグローバルメニューが明確に分類されている
  • 各ページに適切なCTA(行動ボタン)が設置されている
  • 「お問い合わせはこちら」「サービス一覧に戻る」など、次の一歩が誘導されている

成果が出るサイトは、ユーザーの“視線”と“思考の流れ”に合わせて迷わず進めるよう設計されています。

3. 目的:サイト全体が成果につながる目的に沿って設計されている

サイトは「かっこよく作る」ことが目的ではなく、“成果を出す”ための営業ツールです。

  • 「何を目的とするサイトか」が明確(例:問い合わせ、予約、資料請求)
  • 全ページが目的達成に向けて一貫したメッセージになっている
  • お客様の悩みを引き出し、背中を押す構成になっている

コンバージョン率が高いサイトは、どのページを見ても「この会社に相談してみようかな」と思わせる流れをつくっています。

この「信頼・導線・目的」という3つの視点で、自社サイトを一度チェックしてみるだけでも、改善点が見えてくるはずです。

中小企業がCV改善を進めるために重要な視点

「ホームページからの成果が少ない」「でも予算や人手には限りがある」――
そんな中小企業にとって、コンバージョン改善(CV改善)は、小さな工夫の積み重ねがとても大切です。

ここでは、無理なくCV改善に取り組むために押さえておきたい視点を紹介します。

1. まずは現状を“見える化”する

どこを改善すべきかを判断するには、今のWebサイトの状態を数値と動きで把握することが重要です。

  • Googleアナリティクスでアクセス数・直帰率・コンバージョン数を確認
  • ヒートマップ(例:Microsoft Clarity, Hotjarなど)でクリックやスクロールの動きを可視化
  • フォーム送信率や離脱ページを洗い出し、「どこでつまずいているか」を見極める

現状を可視化することで、感覚ではなくデータにもとづいた改善が可能になります。

2. 自社にとっての“ゴール(CV)”を明確にする

Webサイトには様々なゴール設定がありますが、自社にとっての成果は何かを改めて明確にしましょう。

  • 「とにかくお問い合わせを増やしたい」
  • 「資料ダウンロード→後日電話でアプローチしたい」
  • 「LINE登録で関係性を築きたい」

目的が明確になると、コンテンツや導線の設計にも一貫性が生まれ、ユーザーにとっても分かりやすくなります。

3. すべてを一度に変えなくても、部分改善で成果は出る

CV改善というと「サイトをフルリニューアルしないといけない」と思われがちですが、
実はひとつのボタン改善や、1ページの見直しだけでも成果が変わることはよくあります。

  • ファーストビューの見直し → 直帰率が改善
  • CTAの言い回し変更 → お問い合わせ率が上昇
  • フォームの項目削減 → 離脱率が減少

「やることを絞って、確実に成果を出す」という考え方が、限られたリソースでも継続的な改善を可能にします。

4. 改善は“やって終わり”ではなく、継続的に回すもの

CV改善は1回で完結するものではありません。
「試す → 計測する → 修正する」というサイクルを定期的に回していくことが成果につながります。

とくに中小企業の場合、社内にWebの専門家がいないケースも多いため、外部のプロの力を借りて“伴走型”で改善を進めるという選択肢も有効です。

「まずは現状の分析だけ」「フォームの見直しから」など、小さく始めるCV改善からぜひ取り組んでみましょう。

まとめ:アクセス数に頼らない“成果の出るWebサイト”を目指す

Webサイトを使った集客や営業活動において、アクセス数は確かに大切な指標の一つです。
しかし、それだけでは「お問い合わせが増えない」「成約につながらない」という悩みは解決しません。

本当に大切なのは、サイトに来てくれたユーザーが「行動を起こしたくなる仕組み=コンバージョン設計」ができているかどうか。

今回ご紹介したように、

  • コンバージョン(CV)とCVRの理解
  • CVが下がる主な原因の把握
  • すぐ実践できる改善施策
  • 成果につながる3つの視点(信頼・導線・目的)
  • 中小企業でも始められる段階的な改善方法

といったポイントを意識することで、今あるWebサイトでも、成果を生み出すことは十分に可能です。

アトラボでは、ホームページの診断やCV改善のためのアドバイスはもちろん、お問い合わせ導線の改善やフォーム設計、採用ページやキャンペーンLPの制作まで、
中小企業のWeb活用を戦略から制作・改善までワンストップでサポートしています。

「ホームページをもっと成果につなげたい」「具体的にどこを直せばいいか分からない」
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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