
会社案内パンフレットは、ホームページと並ぶ「営業の顔」として今も多くの企業で活用されています。
しかし昨今では、「印刷するべきか?PDFで済ませるか?」という選択に悩む企業も少なくありません。
とくに中小企業や新規事業を立ち上げたばかりの企業にとっては、「限られた予算のなかで、できるだけ効果的な営業ツールを整えたい」というのが本音ではないでしょうか。
実際、アトラボでもホームページ制作のご依頼をいただいたお客様から、「次は営業用に会社案内をつくりたいんだけど、どんな形式がいいですか?」というご相談を受けることが増えています。
昔ながらの印刷物としての会社案内も、使い方次第ではまだまだ有効です。一方で、PDFなどデジタルツールならではの“更新しやすさ”や“コストの柔軟性”も見逃せません。
このコラムでは、いま中小企業が考えるべき「会社案内パンフレットの活用法」として、紙とデジタルそれぞれのメリット・デメリットや、アトラボが実際に提案している事例を交えてご紹介します。
2025年も12月が折り返し、となり一気に年末モードに。企業内でも年賀状(少なくなりましたが)の準備も終わり、来年に向けて営業活動の準備を着々と進めている企業も多いのではないでしょうか?
「とりあえず印刷する」「とりあえずPDFにする」ではなく、営業戦略に合った使い分けができるよう、ぜひ参考にしてみてください。
「紙の会社案内」がいまだに活用される理由
営業現場では「手渡しできる」強みが健在
オンライン商談が普及した今でも、訪問営業や展示会、地域イベントなど「対面の場」では紙のパンフレットが重宝されます。その場で渡せる安心感や、読み返してもらえる“残る情報”としての価値があるからです。
読みやすく、信頼感を与えるツールとして
パンフレットの紙質や印刷の質感、デザインによっては、企業としてのブランディングや信頼感を視覚的に訴求できます。「しっかり作られている=ちゃんとした会社」という印象は、まだまだ根強く残っています。
一部の業界では「紙」がスタンダード
建設業、不動産業、製造業など、比較的アナログな文化が根強い業界では、今でも紙の会社案内が標準です。「紙でないと受け取ってもらえない」場面もあるため、業種によっては印刷物の準備が欠かせません。
配布の「しやすさ」と「手に取ってもらいやすさ」
PDFファイルやWebページと違って、クリックする手間もなく直感的に見てもらえるのが紙のメリット。特に高齢層やITリテラシーの低い層にもリーチできる点は、大きなアドバンテージです。
このように、紙の会社案内は「古い」のではなく、いまだに“必要とされる場面がある”営業ツールだと言えるでしょう。
PDFでも十分なケースとその活かし方
「更新頻度が高い会社案内」はPDF向き
事業内容の追加や実績の更新、組織体制の変更など、会社の情報が頻繁に変わる企業にとって、紙のパンフレットはどうしても扱いづらくなります。
一度印刷してしまうと修正ができず、「気づいたら内容が古い会社案内」になってしまうリスクがあるからです。
その点、PDFであれば差し替えが容易で、常に“最新の会社案内”を保てるという大きなメリットがあります。
特に新規事業立ち上げ期や成長フェーズの企業には、PDF運用が非常に相性が良いと言えるでしょう。
営業・採用・説明用に「使い回し」しやすい
PDFの会社案内は、営業資料としてだけでなく、採用説明・社内共有・取引先への事前送付など、さまざまな用途に転用できます。
メール添付やURL共有、クラウドストレージでの管理など、“渡し方”の自由度が高いのも魅力です。
最近では、営業訪問前にPDFを送付し、当日は要点だけ説明するというスタイルも一般的になっています。
これは、営業効率の面でも非常に合理的な使い方です。
「紙前提」で作るPDFは、かえって使いにくい
注意したいのは、紙パンフレットをそのままPDF化しただけの会社案内です。
文字が小さく、ページ数が多く、スマートフォンでは読みにくい…というケースも少なくありません。
PDFで運用する場合は、「画面で読む」ことを前提に構成・文字サイズ・情報量を設計することが重要です。
1ページ1テーマに分けたり、用途別にPDFを複数用意したりする工夫が、使いやすさを大きく左右します。
ホームページと連動させることで価値が高まる
PDF会社案内は、ホームページとセットで考えることで、より効果を発揮します。
会社案内PDFをWebサイトに掲載し、QRコードやリンクで誘導することで、「紙・PDF・Web」が連携した営業導線をつくることができます。
単体で完結させるのではなく、Webを起点にした営業・採用活動の一部としてPDFを位置づけることが、今どきの活用法と言えるでしょう。
中小企業におすすめ!“紙とPDFのいいとこ取り”3つのカタチ
1. ポケットフォルダ+差し込みリーフレット
営業現場でもっともフレキシブルに活用できるのが、この組み合わせです。
A4サイズのポケットフォルダに、用途ごとに作成したリーフレットを差し込む方式で、
事業案内・会社概要・採用情報・料金表などを、必要に応じて組み替えられるのが最大の利点です。
事業の拡大・実績の追加・価格改定などがあった際も、「差し込み用リーフレット」だけを印刷し直せば済むため、
コストを抑えつつ常に最新の資料を保てます。
2. 少部数印刷の中綴じパンフレット+PDF掲載
「やはり冊子として持っておきたい」という企業には、印刷は少部数にとどめつつ、PDF版をWebに掲載するスタイルが効果的です。
展示会や商談など“紙が必要な場面”では冊子を活用し、それ以外ではPDFを案内することで、
過剰な印刷コストを防ぎつつ、あらゆるシーンに対応できます。
PDFにはQRコードやお問い合わせボタンへのリンクを設置するなど、デジタルならではの機能性も付加しておきましょう。
3. 会社案内はPDFのみ、営業資料はリーフレット化
スタートアップ企業や新規事業立ち上げ期など、「まだ情報が固まっていない」フェーズでは、会社案内はPDFのみにし、
必要な営業資料だけを紙で印刷するスタイルが現実的です。
「最低限伝えるべき会社情報」はWebとPDFで公開し、商談ごとの提案資料や導入事例は紙で用意することで、
現場の柔軟な対応が可能になります。
また、印刷物の在庫を抱えるリスクも最小限に抑えられます。
「印刷しない」選択肢もアリ?PDF活用の新常識
PDFだけで完結する企業が増えている理由
近年では、あえて「印刷しない」という判断をする企業も増えています。
その背景には、営業スタイルの変化や業務のオンライン化、情報更新頻度の高さがあります。
特にIT関連企業や、企画・コンサル系の企業では、メールやチャットでURLを送るだけで資料を共有することが一般化しており、
「会社案内PDFをWebに掲載」+「必要に応じて送信・共有」というスタイルが主流になっています。
PDFならではの“柔軟さ”と“更新性”が武器に
PDFのメリットは、コンテンツの差し替えや更新がしやすい点にあります。
印刷と違い、「誤字脱字の修正」「人員・事業内容の変更」「事例の追加」などを気軽に行えます。
また、URLで共有できる=営業資料が最新の状態で届くという点でも、営業効率が向上。
クラウドストレージや専用の資料ダウンロードページを用意すれば、閲覧ログの確認やアクセス解析も可能になります。
注意点は「閲覧環境」と「情報の信頼性」
ただし、PDF一本に頼る場合にはいくつかの注意点もあります。
特に意識したいのが、スマホ閲覧時の可読性。
PDFはスマホでの操作性が劣ることも多いため、レイアウトや文字サイズに配慮が必要です。
また、ファイル名やメタ情報を適切に設定し、企業名やロゴを明記するなど、資料としての信頼性を損なわない工夫も求められます。
アトラボでは、「今とこれから」に合った会社案内をご提案します
“紙だけ”でも“Webだけ”でもないハイブリッドな提案
アトラボでは、「営業活動の今」に必要な情報設計をもとに、紙とWebを組み合わせた会社案内をご提案しています。
例えば、ポケットフォルダ+A4リーフレットの組み合わせで、用途に応じた柔軟な運用が可能。
企業概要・サービス内容・実績・料金などを分離すれば、印刷コストを抑えつつ、情報のアップデートにも対応しやすくなります。
Webとの連携で「営業しやすい」体制を整える
紙の資料にもQRコードや短縮URLを添えてWebに誘導することで、
より深い情報はホームページへ誘導→商談につなげるといった導線設計も実現。
さらに、PDF版会社案内の整備や、ダウンロードページの設置など、“オンラインでも渡せる資料”としての活用支援も行っています。
採用・展示会など他シーンでも応用可能
一度きりの印刷で終わらせず、「長く使える」「多用途で展開できる」のがアトラボの会社案内設計の特徴です。
採用用リーフレットや、展示会配布用チラシなど、シーンごとの展開もセットでご相談いただけます。
「何を作るか」ではなく、「どんな目的で、どこで使うか」から逆算して企画・デザインします。

まとめ
会社案内パンフレットは、単なる印刷物ではなく「企業の顔」とも言える重要な営業ツールです。
しかし、印刷だけに頼る時代は終わり、「紙とデジタルのハイブリッド活用」が主流になってきました。
A3二つ折りやA4中綴じの定番タイプも良いですが、ポケットフォルダ+リーフレットの組み合わせによって、柔軟な運用が可能になります。
また、PDFでの社内共有やWeb掲載なども含めた設計にすることで、「更新しやすく」「使いやすい」ツールとなり、営業だけでなく採用・展示会など様々な場面で活用できます。
アトラボでは、今後の事業展開や使用シーンまで見越した“今とこれからに合う”会社案内をご提案しています。
「とりあえずパンフレットを作りたい」ではなく、「なぜ必要か?どこで使うか?誰に伝えるか?」を一緒に整理するところから、ぜひご相談ください。



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