会社のホームページを訪れたユーザーが最初に目にするのが、トップページの「ファーストビュー」。この数秒間で「信頼できそうな会社か」「自分に関係があるか」を判断し、多くの人が“続きを読む”か“離脱するか”を決めています。
特に中小企業のコーポレートサイトにおいては、「かっこよく」「好みの感じで」といった漠然とした要望で作られたファーストビューが、知らぬ間にユーザーの心を遠ざけているケースも少なくありません。
今回の記事では、成果に直結する「ファーストビュー」の設計ポイントを、具体的な失敗例や改善策を交えながら解説します。「なんとなく」ではなく、「戦略的に」ファーストビューを作ることこそが、信頼と成果につながる第一歩です。
Webデザインはファーストビューが“命”である理由
ホームページにアクセスしたユーザーの多くは、最初の3〜5秒で「このサイトを見るかどうか」を判断しています。特にBtoBにおいては、検索結果や紹介リンクから飛んできたユーザーが、企業の信頼性やサービスの対象かどうかを一目で確認しようとします。
その際に見える範囲、つまりスクロールせずに目に入る最初の画面が「ファーストビュー」です。ここで会社の特徴が伝わらなければ、どれだけ中身が充実していても見てもらえません。逆に、ここでしっかり「何をしている会社か」「自分に関係があるか」が伝われば、次のアクションにつながります。
デザイン性よりも優先すべきは、「第一印象」での信頼感と、直感的なメッセージ性。たとえシンプルでも、「誰に」「何を」提供しているかが伝わるファーストビューは、最強の営業ツールになります。
よくある失敗例:「なんとなく」「好きな感じで」作ってしまう
中小企業のコーポレートサイトでよく見られるのが、「社長や担当者の好みに寄せたファーストビュー」です。「とにかくインパクトがある感じで」「かっこよく仕上げたい」「最近見たあのサイトの雰囲気が良かったから」——そんな“なんとなく”の感覚だけで制作が進んでしまうことがあります。
しかし、見るのは顧客や求職者といった「外部の人」。その好みに合わなければ離脱につながりやすく、特にキャッチコピーが抽象的すぎたり、画像だけで何をしている会社かわからないと「ふんわりした印象」で終わってしまいます。
ファーストビューは「ブランディングの場」ではありますが、「伝わること」が何よりも大切です。好き嫌いよりも、戦略とターゲットに基づいた“伝えるための設計”こそ、成果の出るトップページを作る鍵なのです。
成果を生むファーストビュー設計5つのポイント
ファーストビューで「しっかり伝わる・離脱されない・興味を持ってもらえる」ためには、ただかっこいいだけでは不十分です。中小企業のコーポレートサイトでも実践できる、成果につながるファーストビュー設計のポイントを5つにまとめました。
1.「何の会社か」がひと目でわかる
ロゴや社名だけでは業種が伝わらないケースも多いため、事業内容や提供サービスがすぐに理解できるコピーや画像を組み込みましょう。例えば「◯◯の専門会社」「◯◯地域に根ざした◯◯事業」など、具体的なキーワードを入れることで認知のスピードが上がります。
2. メインコピー+サブコピーの構成にする
ひと目で惹きつけるメインコピーと、補足するサブコピーの組み合わせは非常に有効です。抽象的なスローガンだけではなく、「誰に」「何を」伝えたいのかが分かる文言にしましょう。読み手の課題に刺さる構成が理想です。
3. ビジュアルは“伝えるため”に選ぶ
フリー素材やおしゃれなだけの写真ではなく、「実際の現場」「スタッフ」「製品」などを使い、リアリティや安心感を与えましょう。可能であればプロのカメラマンによる撮影をおすすめします。
4. スクロール誘導の仕掛けを入れる
ファーストビューだけで完結させず、次のコンテンツへ自然に誘導するために「下に続きがある」ことを示すデザインやアニメーションを入れましょう。矢印や「もっと見る」などのサインが効果的です。
5. スマホでの見え方を最優先でチェック
ファーストビューの印象はスマートフォンで大きく左右されます。テキストのサイズや画像のトリミング、表示速度など、モバイルファーストの視点でしっかり確認・調整しましょう。
これらのポイントを押さえるだけで、サイト訪問者の第一印象は大きく変わります。成果につながるファーストビューは、感覚ではなく戦略から作りましょう。
スマホファースト時代のファーストビュー設計
スマートフォンでWebサイトを閲覧するのが当たり前となった今、ファーストビューの設計も「スマホを起点に考える」ことが求められています。中小企業のコーポレートサイトでも、この意識を持つかどうかで大きく成果が変わります。
スマホでの「ひと目の印象」が分かれ道
スマホの画面は小さく、表示領域も限られているため、読み手の判断も早くなります。最初に表示される「画面1枚分」の中で、
「何の会社か」「どんな価値があるか」
が伝わらなければ、すぐに離脱されてしまう可能性が高いのです。
モバイルに最適化された要素配置が重要
パソコンと同じデザインをそのままスマホに縮小表示するのはNG。例えば、
- テキストが画像の上で潰れて読めない
- メニューやCTAが目立たない
- 視線誘導がうまくいかない
といった問題がよく見られます。スマホ用に「要素の再配置」「テキストサイズの調整」「操作性の確認」など、専用の設計が必要です。
縦スクロールを前提とした“情報の分割”を
スマホユーザーはスクロールには慣れているため、ファーストビューで伝えるべき情報は1〜2要素に絞ることがポイントです。
そのうえで、次のセクションに誘導するための工夫(スクロールサインや余白設計)も欠かせません。
スマホファースト設計がもたらす効果
スマホでのファーストビューを最適化することで、直帰率の低下や滞在時間の増加、問い合わせ数の増加といった具体的な成果につながります。
また、「ちゃんとしている会社」という第一印象を与えることもできます。
パソコンでの見た目にこだわるあまり、スマホでの見え方がおろそかになるケースは少なくありません。
いまや「スマホでどう見えるか」がファーストビュー成功の鍵です。
アトラボがヒアリングから導線設計までワンストップでサポート
ファーストビューの設計は、単なるデザインだけでは完結しません。アトラボでは、「誰に」「何を伝え」「どう動いてもらうか」を軸に、企業ごとに最適な導線と構成を考え抜きます。
丁寧なヒアリングで「伝えるべき本質」を言語化
ヒアリングでは、単なる会社情報の羅列ではなく、「その会社ならではの強み」「お客様から選ばれている理由」を深堀り。言語化が難しい魅力も、対話を通して明確にし、キャッチコピーや構成へと落とし込みます。
スマホ・PC両対応の導線設計
スマホで見ても、PCで見ても「直感的に理解できる」ファーストビューを実現するため、モバイルファースト設計とユーザーの視線誘導を考慮した配置を行います。
ヒアリング内容から逆算し、無理なくアクションへと導く導線を設計します。
写真や動画のディレクションもサポート
ファーストビューを構成する要素の中でも特に大きなインパクトを与えるのが「ビジュアル」です。必要に応じてカメラマンや動画撮影の手配・ディレクションまで対応し、視覚的にも企業の魅力を最大限に伝えます。
デザインと目的の両立を実現
「見た目はいいけど成果が出ない」「戦略的だけど魅力に欠ける」といったバランスの崩れを避け、デザイン性とマーケティング視点を両立させたファーストビューを制作。トップページ全体の設計とも連動させ、最初の数秒で“この会社は違う”と感じてもらえる構成を追求します。
ファーストビューに込める想いと狙いを、プロの視点で“カタチ”にする。それが、アトラボの強みです。
まとめ:第一印象で伝わる“信頼”が未来を変える
コーポレートサイトにおけるファーストビューは、単なる「見た目」の問題ではありません。たった数秒の第一印象が、企業への信頼感や興味の有無を決定づける重要な接点です。
「なんとなく」や「好み」で作られたデザインでは、伝えるべき魅力が埋もれてしまいます。逆に、ユーザー目線と導線設計に基づいて作り込まれたファーストビューは、企業の姿勢や信頼感を強く印象づけ、その後の行動—問い合わせや採用応募、資料請求など—へとつながっていきます。
アトラボでは、ヒアリングから導線設計、ビジュアルの企画・撮影・デザインまで、一貫した体制でサポートを行っています。「見た目がいい」だけでは終わらせない、「成果につながる」コーポレートサイトの第一歩として、ファーストビューの設計から見直してみませんか?
貴社の魅力を、訪問者の心にしっかり届けるファーストビューを—アトラボが全力でお手伝いします。


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