「そろそろホームページをリニューアルしたいんだけど、使える写真がなくて進まない」
「社員の顔出しNGだから、どうやって雰囲気を伝えたらいいかわからない」
実際にWeb制作の現場では、こうした“画像の壁”に悩む中小企業のご担当者が少なくありません。
本来、企業のWebサイトにおける画像やイラストは“伝える力”を補う大事なパーツ。しかし、オリジナルの写真や撮影素材を準備できない事情もよくあります。そんな時に活躍するのが、商用利用が可能な画像素材サイトです。
今回は、制作現場で実際に活用されている有料・無料の画像素材サイトをご紹介しつつ、どんな素材をどんな場面で使えばよいのか、また利用時に気をつけたいポイントもあわせて解説します。
画像素材の活用に慣れていない中小企業のWeb担当者や経営者の方にこそ、ぜひ知っていただきたい内容です。
素材でサイトの印象が変わる!画像・イラスト・動画の役割
ホームページにおいて画像やビジュアル素材は「文章の補足」ではなく、第一印象そのものを決める重要な要素です。写真やイラスト、動画などの視覚情報によって、訪問者に伝わる印象は大きく左右されます。
写真素材:信頼感とリアリティを与える
人物写真やオフィスの様子、製品・サービスの使用風景など、写真は企業の「顔」や「雰囲気」を伝えるのに最も直感的です。オリジナル写真がない場合でも、適切なストックフォトを選ぶことで、清潔感・誠実さ・温かみなどを演出することが可能です。
イラスト素材:説明性と親しみやすさを演出
「人物の顔出しはNG」「サービスの流れを図解したい」などのケースでは、イラスト素材やアイコンが活躍します。統一されたタッチのイラストを用いることで、デザイン全体の世界観を整えやすく、特に採用ページやBtoC向けサイトでは人気です。
動画素材:インパクトと理解促進を強化
製品紹介や会社紹介、インタビュー動画など、動きのあるビジュアルは記憶に残りやすく、また複雑な内容を短時間で伝えるのに効果的です。最近ではフリーで使える短尺動画や背景用のループ映像なども登場しており、TOPページなどに取り入れる事例も増えています。
こうした素材はただ「飾るため」ではなく、ユーザーの理解や共感、信頼につながる設計が重要です。どんな素材を選ぶかで、サイトの印象も成果も大きく変わります。
Web制作で使える!画像素材サイト10選(日本国内中心)
ここでは、実際のWeb制作現場でもよく使われている商用利用OK・クレジット不要の素材サイトを中心に、画像・イラスト・動画・アイコン素材が揃う日本国内のおすすめサービスを10件ご紹介します。
- PIXTA(ピクスタ)
高品質な日本人モデル写真やビジネス系素材が豊富。イラスト・動画・音楽素材もあり。
https://pixta.jp/ - Adobe Stock
デザイン性が高く、クリエイターに人気。Adobe CCと連携して使えるのが強み。
https://stock.adobe.com/jp/ - ぱくたそ
ユニークな日本人モデル写真が多く、シーンに合わせた使い方ができる無料素材サイト。
https://www.pakutaso.com/ - 写真AC/イラストAC
会員登録で無料利用可。業種別・シーン別素材が揃っていて、汎用性が高い。
https://www.photo-ac.com/ - Shutterstock(シャッターストック)
グローバル向け素材に強く、洗練された写真やイラストが豊富。
https://www.shutterstock.com/ja/ - iStock by Getty Images
Getty系ならではの高品質な報道写真やビジュアルに強みあり。
https://www.istockphoto.com/jp - Unsplash
海外の無料素材サイト。クオリティが高く、おしゃれなイメージが揃っている。
https://unsplash.com/ - LottieFiles
アニメーションアイコンや動くイラスト素材。Web上で使えるLottie形式に対応。
https://lottiefiles.com/ - FLAT ICON DESIGN
日本語対応でビジネス・医療・介護など幅広い分野のピクトグラムが無料。
http://flat-icon-design.com/ - O-DAN(オーダン)
複数の海外フリー素材サイトを一括検索できる便利ツール。日本語対応。
https://o-dan.net/ja/
各サイトには無料・有料・会員登録制などの条件があるため、用途や制作スケジュールに合わせて選定すると良いでしょう。特に「日本人の写真素材」や「業種特化」の視点で探すと、違和感のない構成が可能になります。
画像選びのコツ|業種別・用途別に考える
「とりあえずそれっぽい写真を入れておこう」では、せっかくの素材も効果が半減してしまいます。業種やページの目的に合わせて“伝えたい印象”に合った画像を選ぶことが大切です。ここでは、よくある業種別・用途別に画像選定のポイントをご紹介します。
コーポレートサイト|信頼感・誠実さ・清潔感を意識
製造業、建設業、士業、医療などでは、清潔で明るい職場風景や作業中の様子が安心感を与えます。モデル写真を使う場合も、自然な表情やリアルな作業シーンが写っている素材を選ぶことで、実在感を演出できます。
採用サイト|「働く人」と「職場の雰囲気」を伝える
顔出しが難しい場合でも、イラストや後ろ姿の写真、職場のアイテムなどで雰囲気は十分伝わります。
若年層向けにはやわらかく明るいトーンのイラスト素材、中途採用向けには実務感のある写真が適しています。
サービス紹介ページ|流れや特徴をわかりやすく
サービスの手順や機能は、図解イラストや説明的なアイコンが効果的です。
たとえば「相談の流れ」を伝える際には、ステップごとに視覚的に区切られたイラストを用いると、離脱を防ぎやすくなります。
業種特化の例|伝え方のクセを押さえる
- 建設業:重機・作業員・ヘルメットなど現場感のある写真
- 福祉・介護:柔らかい表情ややさしいトーンの写真やイラスト
- IT・BtoBサービス:抽象的なアイコン、未来感のあるビジュアル
写真はメッセージとセットで考えることが重要です。例えば「誠実な対応を大切にしています」というコピーに、クールで無機質な素材を合わせると逆効果。素材は「文章と一緒に意味を伝えるパートナー」だと考えて選ぶのがコツです。
二次利用の注意点|ライセンス・使用範囲の確認は必須
画像素材サイトは非常に便利ですが、「商用利用OK」と書かれていても、すべての用途で自由に使えるわけではありません。
特に中小企業がホームページや印刷物などで素材を使う場合、二次利用・再配布・加工に関するルールを確認しないと、思わぬトラブルになることもあります。
「商用利用OK」=何でも使ってよい、ではない
商用利用が可能でも、「WebサイトにはOKでもチラシや看板にはNG」「企業ロゴの一部として使うのはNG」といった利用制限ライセンスが制作者ごとに異なるケースも多いため注意が必要です。
「人物写真」には肖像権の確認が必要
モデルが写っている写真は、肖像権の管理がされているかが重要です。PIXTAやAdobe Stockなど信頼性の高い有料サイトでは、モデルリリース(使用許可)の確認がされていることが多いですが、無料サイトでは不明瞭なケースもあるため注意が必要です。
加工やロゴ使用、再配布には制限がある場合も
- 素材をロゴの一部として使うのは不可(特に無料素材)
- 加工しても著作権は元の制作者にある
- Web制作会社が代理で購入した場合、利用範囲はクライアントに限定されることが多い
複数媒体に使う場合は「エクステンデッドライセンス」も検討を
同じ素材を「Web」「パンフレット」「動画」など複数の媒体に使いたい場合、拡張ライセンス(エクステンデッドライセンス)の取得が必要なこともあります。見積もり段階であらかじめ用途を伝えておくとスムーズです。
素材選びの段階で利用目的・範囲を明確にしておくことが、あとから「使えない」「差し替えなければいけない」といったリスクを減らすコツです。Web制作会社と連携しながら、適切なライセンスのものを選びましょう。
アトラボの対応事例|素材選定からサポート可能です
アトラボでは、ホームページ制作における画像素材の重要性を十分に理解したうえで、素材選定から補正・購入・設置まで一貫して対応しています。
実際の現場では、ご契約時点では「どんな画像を使うか」が未定のケースも少なくありません。写真撮影が行えない場合や、クライアント様から画像提供が後になる場合でも、アトラボでは「画像素材費用(有料素材の購入)」「提供画像の補正作業」をあらかじめ予算内に組み込むことで、柔軟かつスムーズな進行が可能となっています。
たとえば以下のような対応を行っています:
- 人物写真が用意できない場合、職種や雰囲気に合ったストックフォトをこちらでご提案
- クライアントがスマホで撮影した画像を明るさ補正やトリミングで使いやすく調整
- 採用ページ用にイラスト素材や動画背景の提案・編集も対応可能
- あらかじめ数枚分の素材購入費用を見積もりに含めてご提案しているため、予算調整も安心
「画像が足りなくて制作が止まってしまった…」ということがないよう、素材面での不安を最小限に抑えるサポート体制を整えています。社内に写真や画像に詳しい担当者がいないという企業様にも、ご安心いただける制作環境をご提供しています。
まとめ
ホームページ制作において、画像素材の選定は「デザイン」だけでなく「成果」や「印象」にも直結する重要な要素です。
オリジナル写真を用意するのが理想ではありますが、状況に応じて適切な素材サイトを活用することで、十分に魅力あるWebサイトは実現できます。
また、画像の使い方によってはSEOやユーザーの滞在時間、コンバージョンにも影響を与えます。だからこそ、ライセンスや活用シーンに配慮しながら、業種や目的に応じた戦略的な画像選定が求められるのです。
アトラボでは、制作初期の段階から「画像はどうするか?」を前提に設計し、提供画像の補正や有料素材の選定・調達もお任せいただける体制を整えています。
「画像が決まらなくて止まっている」「イメージを伝えるのが難しい」といったお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
画像素材もうまく使いながら、情報伝達力の高いWebサイトを一緒に目指しましょう。

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