
自社でECサイトを運営していると、「アクセスはあるのに購入につながらない」「1回買ってくれたお客様がその後続かない」という課題に直面しやすいものです。広告やSNS投稿だけでは、なかなか安定した集客・販売の仕組みを作ることは難しいのが現実です。
そこで今、多くの店舗・EC事業者が採用しているのが、「LINE登録でクーポン配布」という導線です。LINEは日常的に利用されるコミュニケーションツールであり、通知の開封率も高いため、ECサイトともっとも相性の良い“販売まで直結しやすいチャネル”といえます。
たとえば、実店舗で購入してくれたお客様に「LINE登録で10%オフクーポン」を渡してECサイトへ案内したり、SNSからLINE登録へ誘導してオンラインショップの存在を知ってもらうなど、「知ってもらう → 登録してもらう → 初回購入」までの自然な流れを作ることができます。
本記事では、STORES・BASE・Shopify・カラーミーショップ・Makeshopなど主要なECサービスで使えるクーポン機能の特徴を紹介しながら、「LINE登録×クーポン」がどのように新規顧客の獲得やリピーターづくりに効果を発揮するのかを詳しく解説します。
なぜ「LINE登録+クーポン」がECサイトに効くのか?
LINEは、日本国内で最も利用されているメッセージアプリのひとつであり、年齢層や性別を問わず幅広いユーザーに日常的に使われています。通知の即時性・開封率の高さはメールマガジンやSNS投稿よりも優れており、「見てもらえる可能性」が圧倒的に高いのが最大の強みです。
このLINEの強みを活かすには、「登録してもらう」きっかけ作りが重要になります。そこで効果的なのが、「LINE登録で使えるクーポンコードの配布」です。“お得感”をフックに登録を促し、さらに購買へとつなげる導線を構築できます。
特にECサイトでは、「初回購入の心理的ハードル」が高くなりがちです。「よさそうだけど価格が気になる」「試すには少し高いかも」と感じているお客様に、数百円〜10%程度の割引クーポンを提示するだけで、購入意欲がグッと高まります。
また、LINE登録者には定期的に再アプローチが可能となるため、2回目・3回目の購入につなげる「リピーター施策」としても有効です。クーポンは単発で終わらせず、キャンペーンや季節商品、限定セールとの連携によって継続的な販促ツールとして活用できます。
このように「LINE登録+クーポン」は、新規顧客の獲得と、顧客との接点を持ち続けるための両方に効く、EC事業における王道のマーケティング施策なのです。
LINE×クーポンの活用パターン3選
LINEでクーポンを配布する施策は、「新規顧客の獲得」だけでなく「リピーター育成」や「店舗送客」など幅広い場面で活用できます。ここでは、特に成果につながりやすい活用パターンを3つご紹介します。
1. 店舗購入からオンラインへ誘導|“次回購入で使えるクーポン”をLINEで配信
リアル店舗で商品を購入した顧客に対し、「LINE公式アカウントに登録すると、次回オンラインショップで使えるクーポンがもらえる」という流れを設けると、実店舗→オンラインショップへのスムーズな誘導が可能です。リアル接点からデジタル接点への橋渡しとして有効な施策です。
2. LINE登録特典として即時配布|“初回購入限定”クーポンでコンバージョン向上
LINE登録時に「その場で使える割引クーポン」を配布する方法は、購入を迷っている見込み客の背中を押す効果があります。「登録するだけで特典がもらえる」という明確なメリットがあるため、登録率アップにも寄与します。ShopifyやBASEでは、クーポンコードを登録自動応答メッセージで案内することも可能です。
3. セールや季節イベントに合わせてクーポン配布|“期間限定”の即効性を活かす
LINEメッセージで期間限定のクーポンを配信すれば、セールの即時告知+購入促進が同時に可能です。限定性・緊急性を強調することで、既存フォロワーの「今すぐ買おう」という動機づけにつながります。クリスマスや年末セールなど、特定のイベントと組み合わせると効果的です。
主要ECサイトのクーポン機能まとめ
多くのECプラットフォームには、あらかじめクーポン発行機能が備わっています。ここでは、代表的なECサイトサービス5つについて、クーポンの種類や活用ポイントを簡単にまとめました。
1. STORES|割引率や金額・使用条件も細かく設定可能
STORESでは「割引クーポン(%または金額)」を商品単位や全体に設定でき、最低購入金額や利用回数の制限も可能です。LINE公式アカウントとの連携も容易で、登録時に配布したり、定期配信で周知したりと運用の自由度が高いのが特長です。
2. BASE|シンプル操作で簡単クーポン発行
BASEのクーポン機能は初心者にも扱いやすく、割引率/割引金額/有効期限の設定が基本です。メルマガやLINE連携による限定配布も可能で、「初回購入者限定」など条件を設けた使い方が効果的です。
3. カラーミーショップ|自動配布や配布対象の細かい設定も可能
カラーミーショップでは、有料プランで自動配布(ログインユーザーにのみ)や一部カテゴリへの限定適用など、柔軟な運用が可能です。LINEやメールマガジンとの連携も実現可能で、「会員施策」「イベント施策」にも向いています。
4. Shopify|サードパーティアプリとの連携で高機能運用も
Shopifyでは標準のクーポンコード機能に加え、「LINE連携アプリ」や「マーケティングアプリ」との組み合わせで、より高度なクーポン施策が展開できます。定期購入者向けクーポンや、イベントに合わせた発行も自在です。
5. MakeShop|法人利用に強く、会員ランク別の設定も可能
MakeShopでは、会員ランク別・特定商品・支払い方法別など、細かい条件を設定したクーポン発行が可能です。BtoB向けECとしても使われるため、法人客向けのクーポン施策やまとめ買いキャンペーンにも対応しやすい設計です。
クーポン運用で失敗しないための注意点
クーポンはECサイトにおける強力な販促ツールですが、やみくもに配布しても成果につながらないばかりか、ブランド価値を損ねてしまうリスクもあります。ここでは、クーポン運用時に気をつけたい代表的な注意点を紹介します。
1. 「値引き頼み」にならない戦略を
クーポンに依存しすぎると、通常価格では購入されにくい状態が常態化してしまいます。特に高頻度で発行していると「次のクーポンを待とう」と思われ、リピーター育成にも悪影響。一時的なキャンペーンとして設計し、長期的には価値訴求とのバランスを取ることが重要です。
2. 利用条件は「わかりやすく」明記する
最低購入金額や対象商品などの条件がわかりにくいと、購入直前での離脱や、カート放棄が起こりやすくなります。クーポンコードの説明文には、使用期限・適用条件・併用の可否などを明確に記載しましょう。
3. 利用状況を分析し、次回に活かす
発行したクーポンの使用率や、クーポン経由での購入者属性などは必ず分析を行いましょう。たとえば、LINE経由での使用が多ければ、次回はLINE配信を強化するなど、改善と仮説検証を繰り返すことが、効果的なクーポン施策につながります。
4. 他チャネルとの整合性を意識する
店舗での配布、SNSでの告知、メルマガなど、複数のチャネルで配信する場合は、それぞれに合わせたメッセージ設計やクーポン内容の差別化が求められます。すべて同じ内容だと効果も薄く、ユーザーの期待も薄れがちです。
“1回きり”で終わらせない!中長期で信頼を築く設計
クーポンは新規購入のきっかけにはなっても、その後の関係構築がなければ「1回きりの購入」で終わってしまう可能性が高くなります。クーポンはあくまで「入り口」。その後、いかにして継続的な関係へと発展させるかが集客・販促の本質です。
購入後のフォローこそ、リピーターへの第一歩
初回購入後のユーザーに対して、お礼メールや次回限定クーポン、商品レビュー依頼などを送ることで、距離を一歩近づけることができます。また、商品ジャンルに応じて、定期購入や関連商品の提案も有効です。
LINEやメールで「情報の定期配信」を
クーポン発行を機にLINEやメルマガ登録をしてくれたユーザーには、定期的に役立つ情報やキャンペーンを届ける仕組みを構築しましょう。商品の裏話や開発秘話など、共感を呼ぶ内容が蓄積されると、「このお店からまた買いたい」と思わせるファンづくりにつながります。
中長期的なコミュニケーションの設計が重要
売上を左右するのは「今月の新規数」ではなく、どれだけのユーザーと継続的に接点を持ち続けられるかです。クーポン → 初回購入 → 登録・情報提供 → 再購入 → ファン化という流れを意識しながら、シナリオ設計を行いましょう。
アトラボでは、LINE連携・販促設計もまるごとサポート
「LINE公式アカウントとECサイトの連携がうまくできない」「せっかくクーポンを作っても、使ってもらえない」──そんな悩みをお持ちの方こそ、私たちアトラボにご相談ください。
アトラボでは、ECサイトの構築からLINE連携、クーポンの活用設計、導線デザインまで一貫してサポート可能です。STORESやBASE、Shopifyなど、さまざまなECサービスに対応しており、初めての方にもわかりやすく、運用しやすい体制づくりをご提案します。
また、LINE登録後のメッセージ配信の内容設計やタイミング、クーポン配布からリピート購入までの「動線づくり」もご相談いただけます。デザインや仕組みだけでなく、「誰に・いつ・どんなふうに伝えるか」というマーケティング視点も含めた提案が強みです。
「とりあえずクーポンは出してみたけど効果がない」「LINEを始めたものの活用しきれていない」と感じたら、“点”ではなく“線”でつながる販促設計を、アトラボと一緒に見直してみませんか?

まとめ
ECサイトの集客やリピーターづくりにおいて、「LINE登録+クーポンコードの配布」は、非常に効果的な導線設計のひとつです。LINEは日常的に利用されているツールだからこそ、距離感の近いアプローチが可能となり、顧客との関係構築にも大きく貢献します。
また、ECサービス各社が用意しているクーポン機能をうまく活用することで、費用をかけずに継続的な販促も実現できます。ただし、「1回きりの施策」に終わらせないためには、LINEやECだけでなく、その背後にある戦略や設計が重要です。
アトラボでは、LINE連携を含めたEC販促の仕組み化をご提案しています。「初めてのオンライン施策だから不安」「どこから手をつけたらいいかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
小さな一歩が、オンラインでの大きな成果につながります。今こそ、あなたのECサイトを“動かす”仕組みづくりをはじめましょう。



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